世の中にはたくさんのペンが存在しますが、複数色のインクを内蔵し、スライド式スイッチの切り替えで色の書き分けができるマルチペンには独特の魅力があります。
そんなマルチペンの中にもさらに、それぞれのモデルで「書き心地」「搭載されている色の種類、色味」「ノック感」などで、製品としてのコンセプトが変わってきます。
このジャンルで万人向けのアイテムといえば「ジェットストリーム 4&1」ではないでしょうか。
このペンには、やや太めのボディにシャープペンと4色のボールペンが収まっています。その配置は、シャープペン部を0時とすると、時計回りに「赤」「緑」「青」「黒」の順です。
シャープペンは、クリップ部がノックになっています。
ボールペンの書き心地は、さすが低粘度油性インクで定評のあるジェットストリーム、見事ななめらかさです。
色は、4本の指で軽くホールドしつつ本体を親指で転がし、ノックすればすばやく切り替えられます。
ノック式マルチペンの多くがこのスタイルですが、ジェットストリーム 4&1のノックは指の腹に食い込みすぎず、絶妙な引っかかり具合が優れています。
短く多項目を書き分けていく用途に最適
さてこのジェットストリーム 4&1。どういう性格のペンでしょうか。
私なりの表現をするとこれは、短い文章を書くことに特化した、いわば短距離走選手です。
複数色を切り替えながら少しずつ書く、という使い方にマッチします。
たとえば手帳の狭い面積の予定記入欄に、予定と実績、目的、関連メモなどを各色で切り替えながら書くような用途に向いています。
逆に、ひとつの色で長く文章を書くスタイルには向いていません。
ボディ自体が約16mm(グリップ部)と通常の単色ボールペンよりも太く、また単色ボールペンよりも重量(約20g)があります。そのため長時間、思考をアウトプットし続けるような用途には向いていないのです。
もしアイデア出しやブレストのようなシーンで使うのであれば、単色の手になじむボールペンを用意しましょう。これについては別の機会に取り上げられたらと思います。
もはや一本に凝縮されたペンケース
ともあれ、このジェットストリーム 4&1が便利なペンである事に変わりはありません。これ1本でだいたいの仕事がこなせる、いわば「最小のペンケース」と言えるでしょう。
シャープペンとボールペン合計5本分が、この1本に凝縮されているのです。それは単に5色使えるというだけの話ではありません。
うまく書き分け・使い分ければ1枚の紙の上に、色の数だけレイヤーをつくり出すこともできるのです。それも、いちいち持ち変える必要もなく。
書き換えも想定される、予定のような情報を書くときは、シャープペンが役立ちます。後端部のボウシを外せば、消しゴムが装備されているので、いつでも消して書き直し可能。
また、ジェットストリームは油性です。
きちんと筆圧をかけて書くことに向いているので、複写式伝票に使えばしっかり下の紙にも文字が書かれます。さらにレターパックのような表面にやや光沢のあるものでも、きちんとインクがのり、すぐに乾きます。
常に持ち歩きたい一本
メモの習慣がある人ならば、ぜひペンケースやかばんの中に常駐させておきましょう。これさえあれば、一通りのメモはできます。
もちろん、手帳などに複数の情報を書き分けるのにも大活躍。
マルチペンを選ぶのなら、最初に検討すべきアイテムがこのジェットストリーム 4&1です。
特に、今回取り上げたMetal Editionは、アルミ削り出しの先端部とボウシを持つ特別なモデル。
写真のピンクゴールドに加え、ガンメタリック・アイスシルバー・ダークグリーンの4色がラインナップされています。
マルチペンらしいメカニカルなムードが、より洗練された形で表現されています。
機能性に加え、所有欲も満たしてくれる一本。おすすめです。
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Source: 三菱鉛筆株式会社 Uni