紙のメモ帳には、すぐ開いて記入できるというメリットがある一方、検索性に乏しいというデメリットが存在します。

タイムスタンプやファイル名、ファイルに含まれた文言などで検索できるデジタルデータと違い、メモ帳には検索できる仕組みがありません。

いや、正確にはないと思われていました。そして、実際は検索に近い仕組みが実装されたメモ帳やノートがいくつも販売されています。今回取り上げる「文庫本ノート」(コクヨ)もその一つです。

文庫本ノートが検索性を実現した「2つの仕組み」についてご紹介します。

インデックスと見出し罫線でテーマごとに整理できる

文庫本ノートの表紙カバーの内側には、目次として使用できるインデックスがついており、ここにテーマを記入できるようになっています。

ノート中紙の小口(記入面の一番外側の部分)には、このインデックスに対応した色の入った見出し罫線が入っています(記事冒頭のメインカット参照)。

このインデックスにテーマを書き込み、中ページの同じ色の見出し罫線に沿って、メモを書き込むのです。こうすることで、インデックスを見ればそのテーマのメモがすぐに見つけられる仕組みになっています。

書籍の中には、小口にインデックスがついているものがありますが、同じ機能を持つメモ帳ということです。

しおり紐でいつでも続きから記入が可能に

Photo: 舘神龍彦
Photo: 舘神龍彦

かつて、文庫本に標準でセットされていたしおり紐。この文庫本ノートにもしおり紐が用意されています。

つまり、最後に書いたページにしおり紐を挟んでおくことで、いつでもその続きから書き込むことができるというわけです。

気を付けておくべきなのは、メモを書き終えたらこのしおり紐を挟む癖をつけるようにすること。そうすれば、ペラペラページをめくって続きを探す必要はありません。

このように、文庫本ノートは、複数の情報を記入・補完し、必要に応じてテーマ単位でアクセスできる仕組みがあります。

使い方のコツを知り、メモを習慣化すれば、この文庫本サイズのメモ帳は、アイデアや思いつきを記録するのにとても役立つでしょう。

紙のノートには、全ページにページ番号を入れることで検索性を持たせている製品もあります。ただし、それらの製品はおしなべてやや高価です。

この文庫本ノートならば、比較的手に入れやすい価格なので、気軽に試せるのも大きなメリットではないでしょうか。

Source: コクヨ