私は15年ぐらいプレスイベントを取り上げてきましたが、今回Googleが開催した「Launch Night In」ほどあっけなく終わった新製品発表イベントを見たのは初めてです。
このイベントは明らかにマスコミ対象でなく一般ユーザー対象でした。それは必ずしも悪いことではありませんが、新製品のスペックを詳しく説明せず、販売促進に重点を置いた内容でした。
現に、私はこの記事を書きながら、Selena GomezがYouTubeMusicのすばらしさを称えているのを聞いています(まあ、意外に早く終わった発表イベントのせいで空いた時間を埋めているところもありますが)。
今回Googleが発表した新製品は次の4つです。
Google TVに対応する新型「Chromecast」
予想通り、Googleは独自の統合UIを備えたまったく新しい第4世代のChromecastを発表していますが、これはApple TVやRokuで見られるものとよく似ています。
Chromecastを使うと、スマホのアプリを使わなくても、チャンネルを切り替えてコンテンツを読み込めます。これは嬉しいですね。
Google TVには、
- パソコンやGoogleウォッチからコンテンツを追加できるウォッチリスト機能
- テレビをピクチャーフレームにするNest的な「アンビエントモード」
などがあります(「アンビエントモード」はNestのドアベルやカメラでも機能して、レンズに映っているものをすべてライブフィードで表示するようです。)

また、Google Assistant のボタン、YouTubeのボタン(当然です)、Netflixのボタンを1つにまとめた専用リモコンも用意されています。
どれも素晴らしいですが、これまで別のセットトップボックスやストリーミングスティックを使っていた人には、珍しくないかもしれません。
Googleが伝えなかったこと
今では忘れられているChromecast Ultraと同様に、ChromecastとGoogleTVは60fpsの4KHDR(HDR10とDolby Vision)をサポートしていますが、HDR10+も新たにサポートします。
しかし、電源はUSB-Cを使用し、テレビへの接続はHDMIを使用するワイヤレスのAC対応ストリーミングデバイスです。特に目新しいことはありません。
外見

新型Chromecastはアメリカではたった50ドルで手に入ります。お手軽価格ですね。
日本での販売は未定です。
Googleの新型スマートスピーカー「Nest Audio」
Nest AudioはGoogleの新作スマートスピーカーです。どうやらGoogleはよほどこのデバイスを買って欲しいようです。低音域を50%強化、ボリュームを75%アップしているので、ユーザーの家中に「WAP」の嵐が吹き荒れそうです。
Googleが伝えなかったこと
これは単に「Googleはもっと大きな音が出るスピーカーを作りました」的な発表です。
それ以外に、技術的に興味深いところは特にありません。それでNest Audioに関する発表は正味1分ぐらいで済んでしまったのでしょう。
プレゼンの大部分は新作のNest Audioのすばらしさを説明する台本の朗読とYouTube Musicのプロモーションでした。
外見
GoogleのCEOであるSundar Pichai氏の頭を大きくした感じ。ユーザーが聞いているものに合わせて顎が動きます。
マジですか!またパステルカラーですね。

日本では1万1550円で10月15日に発売予定。
5G対応のニュースマホ「Pixel 4a(5G)」
なんと5Gに対応するPixel 4aが登場しました!
Pixel 4a(5G)のデザインには、ちょっと見ただけではわかりにくい重要な細工がいくつか施されています。
Googleが伝えなかったこと
まず、Pixel 4a(5G)の外見は、Pixel 4ではなくPixel 4aとそっくりです。
つまり、スマホの太い上部ベゼルをなくすことを優先したため、顔認証でのロック解除ができない可能性があります。
Pixel 4a(5G)の画面は6.2インチで、Pixel 4の5.7インチやPixel 4aの5.8インチよりもわずかに大きくなっています。縦は6.1インチ(Pixel4もPixel4aも5.7インチ)で、やや縦長になりました。
とは言え、Pixel 4a(5G)の画面はOLED(フルHD+)、つまり1080 x 2340です。つまり、1インチあたりのピクセル数(413)がPixel 4(444)やPixel 4a(443)よりもわずかに低くなっています。
細かいことかもしれませんが、このような進化があるとわかると面白いですね。
Googleはディスプレイのリフレッシュレートに言及していませんが、Pixel 5とPixel 4が最大90Hzであるのに対して、Pixel 4a(5G)は60Hz程度だと思います。
ただし、Pixel 4a(5G)のバッテリーは3885mAhで、Pixel 4aの3140mAhとPixel 4の2800mAhより容量が大きくなっています。
Pixel 4aと同様に、Pixel 4a(5G)は、メモリーが6GB、ストレージが128GBで、カラーはジャストブラックの1色だけです。
Pixel 4a(5G)は、後述するPixel 5と同じSnapdragon765Gプロセッサーを搭載しておりカメラのセットアップも共通で、12.2MPのリアワイドカメラと16MPのウルトラワイドカメラ、8MPのフロントカメラを搭載しています(Googleの名誉のために言うと、Googleはこの点について言及しましたが、詳細はすべてスペックシートに記載するにとどめています)。
どれもお馴染みですよね。基本的に、Pixel 4のセットアップから前面にある赤外線カメラをなくしたセットアップになっています。
あと、Pixel 4a(5G)にはオーディオジャックが付いています(Pixel 5には付いていません)。
ソフトウエアは?
ハードウエアに関しては取り立てて話すことはありませんが、ソフトウエアに関してはワクワクする点がたくさんあります。
ただし、こうした機能の中には、GoogleのFeature Dropプログラムとして近日中に旧バージョンのPixelでも使えるようになるものがありそうです。
Pixel 4a(5G)とPixel 5はどちらも、新しい「Night Sight」オプションで「ポートレートモード」の写真が撮れる機能や、うす暗い場所で自撮りするときに人工的に顔を明るくする「Portrait Light」機能をサポートしています(夕日を背景に自撮りするとき便利そうです)。
また、ビデオ撮影には3つの新しいスタビライザーモードがあり、その中の1つに豪華な映画のような写真が撮れる「シネマティックパン」モードがあります。
しかし、それ以上に重要なのは、「Extreme Battery Saver」モードが新登場したことです。このモードは、使いたいアプリだけを残して、残りのアプリはすべてシャットダウンできるので、バッテリーの寿命を最大48時間まで延ばすことができます。
Googleによると、余計なアプリをシャットダウンすることで、重要なことだけに集中して達成できるとのこと。
また、「Hold for Me」という新機能はさらに優れものです。Google Assistantに電話の保留音を処理させ、相手が電話に出たら知らせるようにさせる機能です。
私の場合、病院に電話をかけるたびに、どれだけ保留音を聞かされて人生の時間を無駄にしてきたかと思うと、それだけでこの新しいPixelを買いたくなります(ただし、繰り返しになりますが、旧版のPixelでもいずれはこの機能を利用できるようになります)。
外見

アメリカでは、11月からPixel4a5Gを499ドルで購入できるようになります。
日本では10月15日に60,500円で発売予定です。
お手頃な価格帯の「Pixel 5」
Pixel 5は、Googleの5G対応スマホです。正確には、Googleの2番目の5G対応スマホです!カラーは味わいのあるミントグリーンとブラックの2色で、Pixel 4a(5G)にない楽しい点がいくつかあります。
Googleが伝えなかったこと
Pixel 5は、Pixel 4a(5G)より小型のスマホになります。小さなベゼルの前面に6インチの画面があり、縦はわずか5.7インチで、Pixel 4aのサイズに一番近くなっています。
Pixel 4a(5G)と同じOLEDディスプレイは解像度もPixel 4a(5G)と同じで、1インチあたり432ピクセルです。
だからと言って、私はPixel 5を選ぼうとは思いません。Pixel 5のディスプレイは最大90Hzまでサポートしますが、そこまででなくてもいいかなと思うからです。
Pixel 5はワイヤレス充電をサポートしており(Pixel 4a(5G)はサポートしていません)、逆ワイヤレス充電にも対応というちょっと楽しい機能もあります。
バッテリーは4080 mAhで、Pixel 4a(5G)(3885 mAh)よりもアンペアが少しだけ大きく、メモリーも2ギガ多くなります。
Pixel 4と同様に、Pixel 5も防水機能があります(Pixel 4a(5G)にはありません)。しかし、Pixel 5とPixel4a(5G)はプロセッサーとカメラのセットアップが共通です。
さらに、より美しい写真を撮り、バッテリー寿命を節約し、煩わしい保留音を回避するソフトウェアの機能がどちらにもあります。
ただし、Pixel 5はオーディオジャックがないので、必要なら、USB-Cドングルを使ってオーディオジャックを復元しましょう。
外見

Pixel 5は、10月15日より699ドル(日本では7万4800円)から発売されます。
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Image:
David Murphy - Lifehacker US[原文]