エクササイズはたいへんですが、それだからこそのメリットがあります。

真剣にやればやるほど楽に感じられるようになり、筋トレをすればするほど筋肉痛になる頻度が少なくなります。

ですから、ワークアウト後にいつも疲れや筋肉痛を感じているなら、何かうまくいっていないことがあるのかもしれません。

その理由と対策を見ていきましょう。

1. ワークアウトをさぼりぎみ

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Image: Shutterstock (djile)

フィットネスに関して、継続的に行なうことで効果を最大限得られます

初日に完璧なエクササイズをして翌日には何もやらないよりも、ほどほどのルーティンを週に4日、毎週実践するほうが良いのです。

これは、痛みをコントロールするとき、特に重要です。RBE(Repeated Bout Effect:2回目の筋肉痛が1回目と比べて症状が抑制される現象)と呼ばれる現象のおかげで、同じ(または同じような)トレーニングを2度目に行なうときには痛みから守られます。

1回目には痛みを感じますが、2回目はずっとましになります。

注意しなければならないのは、1回目と2回目の間が1週間空いてしまうと、その抑制が減ってしまう点です。

そして、またエクササイズをすると筋肉痛になるので、間を空けてしまい、次回にまた筋肉痛を感じる、という悪循環に陥ってしまう可能性があります。

2. 自己ベストを出すことにこだわる

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Image: Shutterstock (Flamingo Images)

ベンチプレスで最大重量が挙げられた、決まった距離を最速で走れた。

そんなふうに自己ベストを達成できると気分が上がります。でも、自己ベストというのは頑張った結果の報酬であり、トレーニングそのものではありません。

トレーニングをはじめてスタートするときは、初心者ですぐに上達を感じられるため、自己ベストを毎週更新するようなこともあるでしょう。

でも、初心者レベルを超えたら、筋力をもっと上げるためには、疲労困憊しない強度でトレーニングを行なうことが必要になります。

日々のトレーニングでは自己ベストを目指さず、それは特別な機会にとっておきましょう。

3. 体系的なトレーニングプログラムがない

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次は、プログラムを取り入れることの重要性です。

プログラムというのは、月曜日は胸筋、火曜日は背筋と上腕二頭筋を鍛えるというようなルーティン以上のものです。

何を、いつ、どれほどの強度で行なうかについての一連の包括的な方向性みたいなものです。

良いプログラムはワークアウトの総量を、つまり感じるだろう疲労を管理できるレベルに維持してくれます。

4. 食事の量が足りない

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Illustration: Vicky Leta

食事はエネルギー源なので、健康なアスリートは大量に食べます。

エクササイズをしつつ減量も目指しているなら、あるいは「健康的」ではないという考えから高カロリーの食品を避けているとしたら、ワークアウトの前進を妨げているかもしれません。

適切なカロリー制限は、すごく痩せているとか低体重の場合を除いては、ワークアウトと両立することができます。

でも、1日に1200カロリーしか摂取していないのに毎日クロスフィットをするエネルギーがあると考えるのは無茶というものです。

5. 低炭水化物ダイエットが自分には合っていない

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食事の量以外にも、炭水化物の摂取が足りないことが問題になる場合があります。摂取した炭水化物は血糖になり、エクササイズ時に使われます。

また、別の重要なエネルギー源である筋肉グリコーゲンにもなります。

運動時にブドウ糖よりも脂肪を燃焼させるように適応するのは可能ですし、このアプローチを取り入れているアスリートもいます。

でも、これは万人向けではありません。また、運動のタイプにもよりますが、炭水化物を摂取すると摂取しなかった場合よりもおそらくパフォーマンスが向上するでしょう。

ロカボのライフスタイルが好きなら、それを諦めなくても大丈夫です。

トレーニングの前に炭水化物を軽く摂取しましょう。そうしたら、驚くくらいエネルギーが出せるかもしれません。

6. 筋力トレーニングが足りない

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Illustration: Benjamin Currie

たとえばランニングをトレーニングの中心にしている人たちも、筋力トレーニングもするべきだということは理解しているはず。

ランナーは、重いウエイトではなく、軽量のウエイトを使って多く繰り返すのがランナー向けだと勘違いして、そうする傾向があります。

残念ながら、反復回数の多いトレーニングは疲れる可能性があります。繰り返すので時間もかかり、筋力アップのために筋肉を十分刺激しなければならず多く回数をこなすことにもなります。

繰り返しの多い筋トレで筋肉痛や倦怠感が残る場合は、バーベルワークや違う筋力トレーニングに切り替えてみてください。

7. デロード(体の負荷を取り除く)する

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リフティングを休んだり、軽めのウエイトでトレーニングしていると、疲労が減って、もっとリフティングできたり、自己ベストを更新できる場合があります。これって素晴らしいです、よね?

問題は、デロードというこの現象によって、長期的な進歩が損なわれる一方、短期的には向上しているという錯覚を感じてしまうことです。

ストレスの多い仕事の1週間で、かつ真剣にワークアウトしているようなとき、役立つならデロードしてもいいでしょう。

ただ、数週間ごとにデロードしていては(かつ、それがプログラムの一部ではない場合は)、進歩とは逆方向に進んでいます。一貫して真剣に取り組めば、ずっとワークアウトをしっかり続けられる能力を築くことができるでしょう。

8. 睡眠不足

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エクササイズは体に負担がかかりますが、食事と睡眠は体を回復してくれます。

睡眠が足りていないと、睡眠不足はもちろん、身体が自己修復するために適切な睡眠を取っていないがゆえにいつも疲労感を感じてしまうことにもなります。

ガジェットでの対応策には、WHOOPOuraがあります。

どちらも睡眠を追跡して、エクササイズからの回復度と関連づけてくれます。早く就寝するという、ローテクな解決策もあります。

9. ワークアウト以外に疲労の理由がある

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ストレスによって落ち込むことがあります。仕事はきついし、ペットは病気、配偶者との関係もうまくいっていない、そんなときエクササイズする気分にはなれないかもしれません。

それでもOKです。必要な場合には、メンタルヘルスを大事にしましょう。

ただ、エクササイズする気分にはなれなくても、エクササイズはストレスの対処に役立つということは覚えておいて損はありません。

ストレスの感情を、エクササイズをしていないことに対する罪悪感と混同してしまっているなら、その2つを区別するのがいいかもしれません(とにかく、トレーニングをやらないことについて罪悪感を感じる必要はないのです)。

散歩に行ったり、すごく簡単なヨガ動画を見て真似したりしてみて、気分が良くなるかどうか試してみましょう。