機械学習ブームが起きており、その勢いは増す一方です。

パンデミックによって労働力が縮小するとともに対面での交流が制限されると、人工知能ツールは企業の生産性向上に役立ちました。

ホスピタリティ医療エネルギーなどの産業は、いずれも最近のA.I.のイノベーションから恩恵を受けてきましたが、さらなる創造的破壊が到来しようとしています

A.I.サービス・分析プロバイダーであるFractalの共同創業者兼CEOのPranay Agrawal氏によれば、体験の自動化を活用する企業が増え、メタバースにおいても、企業が環境・社会・ガバナンス(ESG)を追求する方法においても、自動化が拡大するというのです。

ここでは、A.I.にとっての次なる大きなステップに関して、Agrawal氏の予測を3つご紹介します。

1. 顧客:パーソナライズ化サービスに一層期待を寄せる

パンデミックが発生し、企業がデジタル世界への適応に奔走すると、自動化は日常生活の中で遥かに一般的なものとなりました。

カスタマーサービス用のチャットボットやバーチャルアシスタントとシームレスに会話することに慣れ、その慣れが消費者からの期待の高まりにつながっています

Agrawal氏は次のように言います。

ここ数年、AppleやAmazonのような企業が信じられないほど気の利いた使い勝手の良い製品を生み出してきましたが、顧客や社会全体はさらに完全にパーソナライズされたサービスや体験を期待するようになったと思います。

Agrawal氏によると、このようなさらに「パーソナライズされた体験」の例には、次のようなものがあるのだそう。

  • 一層ターゲットを絞った広告
  • ソーシャルメディア体験のパーソナライゼーション
  • 銀行・ヘルスケア企業・通信会社でのカスタマイズされた体験

たとえば、Amazon Alexaのようなバーチャルアシスタントを考えてみましょう。

Alexaに関してよくある不満に、質問に答えた後でAlexaがユーザーに対し、おすすめ商品の購入や空気の質に関する質問など、無関係なことをしたいかどうかを尋ねてくる「ちなみに」型の提案があります。

Agrawal氏は、近い将来、消費者がA.I.アシスタントの対話方法を完全にカスタマイズすることが簡単になり、腹立たしい混乱が生じる恐れのあることを避けられるようになると述べています。

2. 企業:A.I.を使った環境への取り組みを改善する

企業は、環境に優しくサステナビリティを重視している会社であることを証明するという圧力に、かつてないほど晒されています。投資家が投資先を決定する際に、環境や社会に関する基準を用いることが増えているからです。

自動化は、A.I.を使って電力消費を最適化するなど、企業のESGへの取り組みを後押しすることができます。

Agrawal氏は以下のように言います。

自社のカーボンフットプリント管理の支援にA.I.を導入する企業が増えるにつれて、ESGの分野では多くの進展が見られることになります。

また、機械学習のおかげで、企業は環境や社会に貢献する投資の可能性を分析するにあたり、これまでより適切なデータを抽出することができます

ESGのデータセットには規格化が存在しません。つまり、さまざまな調査会社が独自の手法を使ってESGランキングを決定しているのです。一貫性がないため、データ研究者は時に、情報を定量化可能な指標に変換する際に直感を働かせる必要があります。

機械学習を使えば、アルゴリズムは人間よりも遥かにはるかに高い正確さで、推測を必要とせずに、関連するデータとそうでないものを判断することができます。

しかし、サステナビリティを支援するA.I.を採用するということは、人間ではなくA.I.と対話している際に消費者にそれを知る権利があるかどうかなど、A.I.に関する倫理的懸念に対処する必要性が出てくる、とAgrawal氏は語ります。

3. メタバースへの移行はA.I.の必要性を高める

「メタバースのようなオンラインの仮想世界でビジネスが行なわれる」という見通しがわかりにくいものであるのはもっともなことですが、現実の世界はすでに、物理的なものとデジタルのものが混在する世界へと移行しはじめています

たとえば、2016年に爆発的にヒットした「ポケモンGO」で、何百万人もの人々が家から出かけ、デジタルのモンスターを捕獲してスマホに保存しました。

Agrawal氏によると、ミレニアル世代やZ世代などの若い世代は、上の世代に比べてオンラインで「生きる」ことをはるかに受け入れており、そうした若い層から利益を得たい企業はeコマースやマーケティングに仮想世界をどう活用するかを考えるべきだと話します。

大規模な仮想世界の構築には、人間によるデザインに自動化をある程度組み合わせる必要があることも多いため、AR(拡張現実)の開発でもメタバースの開発でも、すでに機械学習が力を発揮しています。

機械学習はユーザーの好みや興味を分析することで、メタバースの中で各自の人となりに関連する特定の部分へとユーザーを誘導することができる、とAgrawal氏。

また、機械学習はこのような仮想世界における次世代のノンプレイヤーキャラクター(NPC)を動かすのにも活用されることになり、そうなれば一般的なビデオゲームのNPCよりもはるかに直感的に反応することができるようになります。

こうしたキャラクターは物理的なアイテムとデジタルアイテムの両方を販売する役割を担う可能性があるため、メタバースの成功の鍵となるのです。

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