タンパク質を含むおかず2種類が入った、しっかりした食事を作るのは、そんなに難しいことではありません。私は、鶏肉を調理し、マッシュポテトを置き、ゆでたブロッコリーを置いたお皿なら問題なく作れます。でも、今のメニューすべてを同時に、温かい状態で出すとなると、話は別です。いろんな料理を同時進行で作って出すのが、私は苦手なのです。
私はこれまで長い間料理をしてきましたが、特に目新しい食材を作る時や、新しいレシピで作る時は、良いタイミングで作れず、苦労します。 料理をすればするほど、直感的にタイミングが分かるようになりましたが、それでもタイミングが合わないときもあります。
そこで今回の記事では、複数の料理を同時に作り、美味しい状態で出すための基本的な方法、コツをお伝えします。
ステップ1:品数、料理を決め、準備する

新しいレシピに挑戦する時はワクワクしますが、そのレシピを作るのが初めての時は、ほとんどの場合、予想以上に長く時間がかかります。新しい野菜の切り方、新しい肉の扱い方、まったく新しい調理方法に挑戦する時は、レシピに書かれた所要時間より長くかかると思ってください。具体的には15分ほど余分に時間がかかると考えておくと良いです。また、一緒に作るメニューは、作り慣れた料理にしましょう。
それから、メニューに夢中になりすぎないようにしてください。最初に作りたかった料理を思い出し、何から何まで自分で作りたくなる衝動に飲み込まれないように。例えば、サラダのドレッシングを自分で作ることは、できないことではないですが、冷蔵庫を開け、マスタードやお酢、週の前半に使い、半分残しておいた小ネギを探したら…時間がかかりすぎますよね。すでに新鮮なサラダを作り上げるために野菜を洗い、切り、ボウルに投げ入れたのですから、ここで自家製フレンチドレッシングの代わりにオリーブオイルとお酢だけのドレッシングをかけたとしても、誰からも文句は出ないでしょう。
献立の品数は、どのくらいの品数が適当と感じるか、個人差があります。平日の夜の場合、私はタンパク質を含むもの、野菜の料理、新鮮な生野菜を出しています(トマトの旬の時期はいつも、つけあわせとして、切ったトマトに塩を振りかけたものを出しています)。でも、副菜が1つでも何も問題はありません。スープ、シチューや鍋料理の時は付け合わせに美味しいパンがあれば大丈夫です。品数の数を何個にしたとしても、大事なのは、最初に決めた品数を変えないこと。それが成功を導きます。
ステップ2:タイムラインを作る

まず、夕食のスタート時間を決め、それに間に合うように作業時間を決めます。次に全てのメニューのレシピの調理時間と調理温度を書き留めます。レシピを使わない場合はGoogle検索すれば、すぐにだいたいの時間と調理温度が分かります。いくつかの野菜を焼く時は、それぞれの野菜を焼くときの所要時間を書いてください。以下は、218度のオーブンで野菜を調理する場合の一般的な所要時間ですが、野菜の切り口の大きさによって、時間は前後するので気を付けてください。
フォークで刺したときに柔らかく、表面がカリカリで光沢がある状態が、出来上がりの状態です。野菜のオーブン焼きをあまりやったことがない方は、上記の中の同じカテゴリの野菜を試してから、さまざまな野菜に挑戦してみてください。焼く以外の調理法についてはウェブサイトBetty Crocker に包括的なガイドがあるので、興味のある方は読んでみてください。
ここまで学んだことを念頭に置いたら、実際に調理した時を想像してみましょう。 ニンジンとのオーブン焼き、赤玉ねぎとブルーチーズとベーコンのサラダを添えた鶏の胸肉焼き(このレシピを使用します)を午後7時に提供したいとします。
その場合は、まず調理時間、方法(オーブン、コンロなど使う料理器具を把握できるように)、温度(オーブンを使用する場合)などの項目を書き留めます。ベーコンはサラダに入れますが、サラダの野菜を混ぜる前に調理しておかなければならないので、別項目にしてあります。
鶏の胸肉を焼いたもの - 30分、コンロを使う
ニンジンのオーブン焼き - 洗って皮むきをして切るまでの作業も含めて45分
ブルーチーズとレッドオニオンのサラダ-10分
ベーコン - 約7分
これらの準備時間を考えたうえで、一緒に作れない料理があったら、少なくとも1時間以上の時間を料理時間として設定します。サラダは、他の作業をしながら準備し、冷蔵庫に保管できるので、一度に多くのことをできない著者のようなタイプは、先に作っておくのがおすすめです。また、ベーコンを最初に調理すれば、ベーコンの調理で出た油を使って鶏肉を調理できるので、フライパンを洗う手間が省けるし、油の節約になります。
ステップ3:タイムラインを実行に移す

ここまできたら、あとは実行に移すのみです。私は6時ちょっと前にワインを1杯のみ、楽しい音楽をかけ、料理をスタートしました。(料理は楽しく、リラックスできる時間にしなければ!)ニンジンのオーブン焼きに使うオーブンの設定温度はかなり高めなので、まずオーブンを予熱。それからベーコンを切り、フライパンで約5分間、焼きます。フライパンで焼いている間にレタスを洗い、乾かし、玉ねぎを切ります。ベーコンが焼けたら、紙ナプキンを置いたお皿の上に置きます。その後フライパンをコンロからおろし、部屋中に煙のにおいが立ち込めないようにします。それからサラダボウルにレタスと玉ねぎを入れ、冷蔵庫に入れておきます。
次に取り掛かるのは、鶏肉よりも調理時間が長いニンジン。ニンジンを切り、油をぬり、塩で味付けして(私は最後に胡椒も加えます)、天板に広げます。このころにはオーブンの予熱が完了しているので、オーブン焼きを始めます。さて、次は鶏肉の出番です。鶏肉の調理には30分程度かかるので、ニンジンを焼き始めてから10分の間は調理を開始せず、ワイングラスにもう一杯ワインを注ぎましょう。それから鶏肉の調理を始めると、ちょうど鶏肉が出来上がったころに焼きニンジンが出来上がります。この時点から誰かがテーブルセッティングを手伝ってくれるのが理想ですね。冷蔵庫からサラダを出し、ベーコン、ブルーチーズを入れたらサラダも完成。夕食の出来上がりです!
でも、時には問題が起こることもあります。例えば、ニンジンが出来上がる前に鶏肉ができあがってしまったら?そんな時は焦らず、ワインを一口飲んでからアルミホイルを取り出しましょう。鶏肉をフライパンから取り出し、お皿の上にのせたらアルミホイルでしっかり包み、コンロの上に置いておきましょう。コンロは料理を温めておくのにちょうど良い熱さになっているはずです。もし「鶏肉の調理に時間がかかり、ニンジンが出来上がってしまった」という場合は、オーブンを切ったあとも、ニンジンをオーブンに入れっぱなしにしておいてください。
さあ、夕食の準備が整ったら、慎重な計画が成功した証である美味しい料理を堪能してください。今回は、メニューの例を挙げて説明しましたが、このやり方はもちろん、他のメニューを作る時にも応用できます。最後にもう一度まとめておきますね。
私が最初に述べたように、料理をすればするほど、直感的にタイミングが分かるようになります。とはいえ、まだ慣れないうちは、今回のように自分のタイムラインを書いておけば、新しいレシピや食材を使う時も焦ることなく、リラックスして楽しく料理ができるようになりますよ。
Claire Lower (原文/訳:曽我美穂)