売れる言いかえ大全』(大岩俊之 著、フォレスト出版)の著者によれば、「がんばっているけれど売れない営業マン」は、大きく2つに分類されるのだそうです。

1つ目は、お客様から「なんだか上から目線に感じる」「売りたい気持ちが前面に出すぎているので引いてしまう」「こちらの話を聞いてくれない」といわれるような人たち。売りたい気持ちが強すぎて、逆に引かれてしまうということです。

2つ目は、お客様から「いい人なんだけどなあ」「なんだか決め手に欠ける」「もう一押し欲しかった」といわれる人たち。いい人ではあるけれど、押しが弱いので契約にまで至らないわけです。

しかしこれらは、ことばづかいを少し改めるだけで解決できるのだそう。

売れる/売れないの違いは、優秀かそうでないか、才能やセンスの有無などよりも、ちょっとした言葉の使い方なのです。

(「はじめに」より)

このように主張する著者は、大学でAI(人工知能)を学び、卒業後はITエンジニアを経て営業職へ転職したという異例の経歴の持ち主。つまり本書では、自身の成功体験に基づいた「売れるフレーズ」を凝縮しているわけです。

きょうはそのなかから、第10章「オンラインで商談を進める」に注目してみたいと思います。新型コロナウイルスの流行によって機会の増えた、「オンライン商談」についてのノウハウがまとめられたパートです。

商談で売れる人、売れない人の違い

オンラインで商談を始める前に

×売れない人は

全員そろうまでしばらくお待ちください

◯売れる人は

◯◯さん、私の声は聞こえていますか?

オンライン商談を始める前は、シーンとした空気が漂うもの。とくに3人以上の商談の場合、「初対面だから、みんなが揃うまで待とう」などと考えた結果、誰もなにも話さなくなってしまったなどということも考えられます。対面であれば雑談ができる場面でも、話しづらい雰囲気になってしまうわけです。

そうでなくとも、商談を始める前にはその場をあたためておいたほうが、会話がスムーズになります。空気感がつかめないオンライン商談においては、とくに場づくりが大切だということ。

そこで、全員が揃うまで待つのではなく、「◯◯さん、私の声は聞こえていますか?」などと積極的に話しかけることが大切。雑談がしにくい雰囲気であったとしても、声が届いているかの確認なら気軽にできるはず。もちろん、そこから雑談に発展して場がなごむこともあるでしょう。(214ページより)

オンラインでの商談中1

×売れない人は

では、次に行きます

◯売れる人は

◯◯の件、もう一度繰り返します

オンラインの商談では、自分が思っている以上に話の内容が相手に伝わっていないことがあります。そればかりか空気感もつかみにくいので、相手が理解できているか否かも判断が難しくなります。そのため、理解されている前提で話を進めてしまうと、お客様との間にギャップが生じてしまうわけです。

そこで、重要な箇所、あるいは相手に伝わっていないと感じた場合などには、そのまま進むのではなく、もう一度繰り返すことが大切。ただし、何度も繰り返すと「くどい」と思われてしまう可能性もあるため、「◯◯の件、もう一度繰り返します」と前置きをすることが大切。

また、商談の途中に「ここまででなにかご不明な点はありますか?」と聞きながら進めるのもいいそう。

すでに信頼関係の深い相手ならともかく、信頼関係が浅かったり、内容にあまり興味を感じていないお客様から質問が出ることはめったにないからです。(216ページより)

オンラインでの商談中2

×売れない人は

事前にお送りした資料の5ページになります

◯売れる人は

(画面共有した)このページをご説明します

オンライン商談をするときは、事前に資料をPDFなどで送っておいたほうがスムーズ。ただし、たいていは先に目を通してもらえるものの、参加者全員がその資料を印刷して商談に臨んでくれるわけではありません。

対面での商談では、印刷した資料をその場で配り、資料を見ながら説明していたのではないでしょうか? したがってその癖が染みついていると、「事前にお送りした資料の5ページになります」などといいながら、画面共有をせずに商談を進めてしまったりすることになるわけです。

しかしそれでは、手元に印刷した資料がない人は内容を理解できません。そこで、手元に資料がなくてもいいように、事前に送った資料を画面で共有しながらオンライン商談を進めるべき。画面共有をしながら「資料の5ページ目になります」と伝えれば、とてもわかりやすくなるからです。

なお操作の説明をするときも、「右下のいちばん右にある◯◯ボタンを押してください」というように具体的に伝えることが大切。ていねいすぎるくらいでちょうどいいということです。(218ページより)

どこからでも読みはじめることのできる構成になっているため、自身に必要なノウハウを効率的に身につけることが可能。さらに「売れる営業」になりたいという方の、大きな助けになってくれそうな一冊です。

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Source: フォレスト出版