「マネジメント」ということばを聞いたとき、「それは経営者や上級管理職に求められるものだから、自分には関係ない」という感じる方は少なくないのかもしれません。しかし、経営コンサルタントである『サクッとわかる ビジネス教養 マネジメント』(遠藤功 監修、新星出版社)の監修者は、それは大きな間違いだと指摘しています。

なぜなら年齢や役職に関係なく、マネジメントはすべてのビジネスパーソンにとって必要不可欠なスキルだから。

仕事だけに限らず、人生は思いどおりにはいかないものです。しかし、それをどうにか「いい感じ」にし、成果を最大化するために必要なスキルこそがマネジメントだというのです。

仕事ができる人、仕事ができない人の違いは、実は才能の有無にあるのではなく、マネジメントスキルの高低にあるといっても過言ではありません。

仕事で成果を上げ、みんなに認められ、幸せな人生を送っている人は、間違いなくマネジメントスキルに長けています。

一方、仕事で成果を上げることができず、人生も充実していない人の多くはマネジメントを軽視し、マネジメントスキルが不足しています。(「はじめに」より)

したがって、もしも仕事で成果を上げたい、まわりから認められたい、ひいては幸せな人生を送りたいと望むのであれば、「マネジメントとはなにか」を学び、そのスキルを高め、実践することが大切だという考え方。そして、その手助けをするために書かれたのが本書だということです。

きょうはChapter 2「セルフマネジメントの極意」のなかから、シンプルながらも重要なトピックスを抜き出してみることにしましょう。

セルフマネジメントとは、マネジメントの最小単位。自分の仕事や生活を最適化できるかできないかで、仕事のパフォーマンスは大きく変わってくるというのです。

セルフマネジメントの基本1:パフォーマンスを最大化する

マネジメントをはじめるにあたって、まず最初の対象となるのは自分自身。すなわち自分を最適化できてこそ、チームや組織のマネジメントが可能になるということです。

そしてセルフマネジメントの目的は、「自分自身のパフォーマンスを最大化」させること。仮に人生において達成したい夢や目標がないのだとしたら、マネジメントなど必要ないかもしれません。しかし、もしも仕事でなんらかの結果を残したいのであれば、セルフマネジメントは必須なのです。

そこで重要な意味を持つのが、仕事環境や時間、人間関係、仕事の手順・段取りなど、パフォーマンスを最大化するために必要な要素を「いい感じ」にして成果を高めること。

具体的には、セルフマネジメントの4大要素である「時間(常に時間を意識)」「仕事(段取りと準備が命)」「環境(デスクはいつもきれいに)」「人間関係(思いやりを忘れずに)」を大切にすべきなのだと著者は主張しています。(32ページより)

セルフマネジメントの基本2:「重点思考」で不必要な物事を捨てる

いうまでもなく、お金や時間などは有限です。したがって目標達成を目指すためには、それらの限られたリソースを駆使し、目標達成を目指さなければなりません。著者によれば、その際に重要なのが「重点思考」

それは、夢や目標の達成のために本当に大切なことを見極め、重点的にリソースを投入し、不必要なことは捨てるという考え方です。

「仕事がつまらない」「成長を実感できない」という人は、“なにが本当に大切か”が曖昧な状態で、大切ではないことに時間をかけてしまっている可能性があるのだと著者は指摘しています。

そういう意味においても、不必要なことを捨て、重要事項にリソースを集中させることこそが、マネジメントの基本だというわけです。(34ページより)

セルフマネジメントの基本3:セルフマネジメントの原則は「2S=整理整頓」

セルフマネジメントができていない人に多いのが、「自分がやらなければいけないタスクが整理整頓されていない」というパターンだとか。

きょうやらないといけないタスク、本当はやる必要のない作業、仕事には無関係なプライベートの用事などが混在しているため、結局は「なにをすればいいのかわからないまま、時間が過ぎていく」という状態に陥ってしまうわけです。

そこで重要な意味を持つのが(2)の「重点思考」であり、その実践のために欠かせないのは、さまざまなタスクで雑然としている頭のなかを整理整頓すること。

ちなみにここでいう「整理」とは、不必要なタスクや重要ではない作業を捨てることであり、「整頓」は残ったタスクに優先順位をつけて整えることのようです。

すなわち、この「整理整頓=2S」がセルフマネジメントの大原則だということです。(36ページより)

セルフマネジメントの基本4:日常生活にルーティンをつくる

「きょうからきちんとしよう」と思って、一時的にはやる気を起こしたとしてもその、モチベーションを継続させるのはなかなか難しいものでもあります。

では、どうすればいいのでしょうか?

この問いに対して著者は、「基本的に怠惰な生き物である人間(自分)を律するためには、規則正しい習慣を形成することが有効」だと説いています。

たとえば、「きょうは午前中の会議がないから、少し寝坊してもいいや」などと自己管理がゆるんでしまわないように、ルーティンを形成することが大切。そして、その枠内で仕事やタスクを“いい感じ”に収める。それがセルフマネジメントの基本になるということです。

加えて、コンディションをよい状態に保つのにも、ルーティン形成は役立つそう。

つまり、ルーティンを形成するとは、毎日の生活を規則正しく「整える」ということ。つまり、日常の小さな積み重ねが重要で、それが大きな成果につながっていくわけです。(41ページより)

イラストも豊富な「1テーマ=1見開き」構成なので、タイトルにあるとおり、要点を「サクッと」身につけることが可能。自分自身の可能性をより高めるために、本書をぜひとも活用したいところです。

>> 「Voicy」チャンネルでは音声で「毎日書評」を配信中【フォロー大歓迎】

Source: 新星出版社