共働き、共家事、共育児中のファイナンシャルプランナー山崎俊輔さんによるマネーハックコラム。11月は、定期券を買うの止めた人必見! Suicaを「回数券」のように使って10%お得になる裏技をご紹介します。

コロナ禍で定期券を止めちゃった人、でも回数券は面倒だ

会社へ出社する人に欠かせないアイテムといえば「定期券」です。会社からは給料とは別に交通費が支給されますが、毎回実費で交通費を払うのではなく定期券にしている人がほとんどだったと思います。コロナ禍に入る前までは…。

今では事務仕事やクリエイティブワークなどを中心に、テレワークの普及が進みました。幸いにして感染拡大は落ち着きをみせているものの、テレワークを引き続き継続しているオフィスも少なくないと思います。

このとき、週1回あるいは週に2〜3回くらいしか出社しない場合は、定期券を止めてしまったという人が多いはずです。

定期券は条件にもよりますが、18〜20回くらい乗ると元が取れることが多く、月に22〜23回ほど出社することが標準的な「毎日出社」なら基本的に損のない仕組みでした(週休2日の場合)。

ところが、週2〜3日程度の勤務では元が取れなくなってしまったので、テレワークができる人ほど定期券の購入をストップしています。

かといって普通にSuica等で乗車してはお得さはありません。回数券を券売機で買う方法もありますが、「ICカードで乗車できる時代に今さら切符を持ち歩くなんて!」と思ってしまいます。

JR東日本のSuica、JR西日本のICOCAでは、ちょっとユニークな取り組みがスタートしました。あなたのSuicaやICOCAが回数券のように使える仕組みです。

エントリー不要で「Suicaが回数券」のようになる

JR東日本が今年の10月からはじめたリピートポイントサービスでは、Suica利用で「同一運賃区間を月に10回乗ると10%ポイント還元」「以降は利用ごと10%還元」というポイントバックされる仕組みが採用されています。(※対象:JR東日本在来線すべてのSuicaエリア)

切符の回数券の場合、10回分の料金を券売機に投入すると11枚出てくる仕組みですが、基本的に同じことが起きるというわけです。しかも同じ月ならそれ以降は1枚単位でお得になるので、小刻みに還元対象になります。

また、ユニークなのは乗降した駅名は関係なく「運賃」で見るということです。

JR東日本のウェブページでも「上野〜四谷間」「大塚〜上野間」のように乗降駅が違っても、同じ金額の「168円区間」であれば10回のカウントに含まれる例が紹介されています。

しかも、この還元は「JREポイント」として戻ってきますので、アトレなどの駅ビルで使用することもできます

JREポイントの登録が必須ですが、回数券的なポイント還元は「エントリー不要」なので自動的に適用されるのがうれしいところです。

※詳しい利用条件はこちらから。

ICOCAは切符の回数券を廃止、ICカード利用でポイント還元

関西圏のJRではICOCAが発行されていますが、こちらは実は回数券の仕組みが完全移行しています。9月30日で、切符の回数券が廃止されてしまったからです。

これに代わる形で10月1日からスタートしているのが、回数券的なサービス利用回数ポイントです。

同一運賃区間について同じ月で10回以上乗車をすると、11回目以降の運賃の15%がポイントとして貯まる仕組みです。10回目まではポイントにまったく反映されないものの、11回目以降は東京よりお得ということになります。

仮に160円区間に30回(往復15回)乗ったとして、20回分が15%還元対象となり、全体としては10%割引に相当する計算です。

ただし、時間帯指定ポイントというオフピーク利用の還元もあり、こちらの対象となる場合は、利用回数ポイントの対象からは外されます。こちらのほうが還元率が高いからです(平日の10〜17時の間に入出場、休日の終日利用が対象で、指定区間の利用について4回目以上の利用を30%ないし50%還元するサービス)。

ICOCAの場合、ポイント還元される「ICOCAポイントサービス」への登録が必要になります。

交通費は会社に請求して、ポイントでケーキを買う

さて、交通費は会社が実費を全額負担することが一般的です(不支給あるいは給与に含むことが明示されている場合は除く)。

このとき「6カ月定期代ぴったりを支給するのでこれで定期券を買うように」というような運用を会社がすることはありえます。

厳密には実費負担ではありませんが、会社としては6カ月分の切符代の累積より交通費負担を安くできるわけです。もちろん社員も不利益がありませんでした(休日にも使えるし)。

ところがテレワークになった場合などは、会社も定期代では払いすぎになります。そこで、「定期代の満額支給は中止し、実費負担を交通費精算で行なう」ように切り替える会社が増えているといわれています。

定期券がなくなったことで、「休日は実費でおでかけか…」とちょっと残念ではあります。しかし、ポイントの取得や使途まで会社が介入してくることはまずないので、ポイントは丸取りできることになります。

例えばJREポイントの場合、ポイントを直接アトレ等の駅ビル内で利用することもできれば、Suicaにチャージし直して利用することもできます。

後者の場合は、駅ビルに限らず、Suicaが使えるならコンビニでもどこでも利用できる(もちろん交通費利用もできる)ことになります。

週数回の通勤もポイントがコツコツたまって、駅ビルでケーキをお土産に買って帰る、なんてこともできるわけです。

オフピーク利用のポイント、回数券的利用に付与されるポイントなど、テレワーク時代の通勤に鉄道各社もいろんな工夫をしながら対応しています。お得に活用してみたいところですね。

山崎俊輔

フィナンシャルウィズダム代表。ファイナンシャルプランナー。夫婦で共働き、共家事、共育児しながら子どもふたりを育てている。

Source: JR東日本, JR西日本, JRおでかけネット