Googleの最新スマホ「Pixel 6」と「Pixel 6 Pro」が満を持しての登場です。
オンラインストアでは、すぐに購入予約ができます。でも、自分が欲しいスマホはどれか、ちゃんとわかっていますか?
Pixel 6とPixel 6 Proのどちらにするかをもう決めた人でも、同等の「iPhone 13」を選んだほうが良いだろうかという迷いはありませんか?
この記事では、きちんとした情報に基づいて選択できるように、それぞれの機種の違いを見ていきましょう。
Googleは新しいPixelのレビューをユーザーがしていないため、この比較はすでにわかっているスペックに基づいています。
AppleとGoogleのスマホの優劣は、実際に両者を比較してみないとわからない部分もあります。
こうした情報封鎖は一部のレビュアーの反発を招いています。
Marques Brownlee氏をはじめとするクリエイターたちは「ちょっとした危険信号」だと指摘しており、Googleの新機種を記事にすること自体を拒否している人もいます。
この記事では、手元にあるものでできることをしていこうと思います。
価格
まずは、Googleが最も競争力を持つ、価格の分野から見ていきましょう。Pixel 6の発売価格はわずか599ドル(7万4800円)で、iPhone 13の9万8800円を2万4000円、「iPhone 13 mini」も1万2000円下回っています。
Pixel 6 Proは少し高い11万6600円で発売されますが、それでもiPhone 13 Proより6200円、13 Pro Maxより1万8800円安くなっています。
Pixel 6は、7万4800円という価格で多くの機能を詰め込んでいますから、最小限の費用で優れた端末を手に入れたいと考えている方にとっては、とるべき選択肢は明らかです。
Pixel 6 Proは確かに魅力的で、以下でその独自機能を説明するつもりですが、そうしたメリットが2万4000円余分に支払う価値があるかどうかを自問する必要があります。
iPhoneにも同じことが言えます。iOSのエコシステムやiPhone 13で手に入るその他の利点は、Pixel 6よりも2万4000円(またはそれ以上)余分に払う価値があるのでしょうか? 探ってみましょう。
パフォーマンス
Pixel界における今年最大の発表の一つは、Googleの「Tensor」チップです。
このプロセッサは、Googleが検索エンジンの機械学習に使用しているものをベースに開発されたもので、過去数年間のPixelプロセッサよりも大幅に改善されていると期待されています。
残念ながら、TensorがAppleのA15チップにどれくらい匹敵するかを判断するのは時期尚早です。
すべてのiPhone 13シリーズでは、仕様が違っても同じ強力なチップが搭載されており、その点ではどれを選んでも間違いではないでしょう。
この点でPixel 6とPixel 6 ProがiPhoneに匹敵するのか、上回るのか、それとも後れを取るのかを見極めるには、テストが可能になるまで待つ必要があります。
処理能力が最重要の要素だという人は、購入をしばらく待つべきでしょう。
また、これらの端末がそれぞれどのくらいのRAMを搭載しているかもわかっていますが、この点はAndroid端末とiPhone端末の比較ではあまり意味がありません。
この2つのOSはRAMの管理方法が異なるため、Android端末のRAMが大きいからといってiPhoneよりも性能が高いと言うのは、公平ではないし、正しい情報に基づく主張でもありません。
とはいえ、Pixel 6には8GB、Pixel 6 Proには12GBのRAMが搭載されていることは注目に値します。一方、iPhone 13とiPhone 13 miniにはそれぞれ4GBのRAMが搭載されており、iPhone 13 ProとiPhone 13 Pro Maxには6GBが搭載されています。
カメラ:写真
PixelとiPhoneは長い間、カメラ分野で熾烈な争いを繰り広げてきました。何年にもわたり、Pixelは紛れもない写真のチャンピオンでしたが、最近では拮抗した闘いを見せています。
Pixel 6とPixel 6 Proは、50メガピクセルのメインカメラと12メガピクセルのウルトラワイドカメラを搭載しています。Pixel 6 Proを購入すると、光学4倍ズームの48メガピクセル望遠カメラも手に入ります。
自撮り用として、Pixel 6には8メガピクセルのカメラが搭載されていますが、Pixel 6 Proでは11.1メガピクセルのカメラにアップグレードされています。
iPhone 13とiPhone 13 miniのワイドカメラおよびウルトラワイドカメラはどちらも12メガピクセルです。
iPhone 13 ProとiPhone 13 Pro Maxも同じで、さらに光学3倍ズームが可能な12メガピクセルの望遠カメラが搭載されていますが、これはデジタルクロップをしなければPixel 6 Proと同程度の接写はできないことを意味します。
4つの新型iPhoneのフロントカメラはすべて12メガピクセルです。
Pixelには新機能「消しゴムマジック(Magic Eraser)」が搭載されており、写真に写っている不要な人や物をインテリジェントに削除できます。
また、機械学習を利用して、写真の中のブレた顔を鮮明にする「Face Unblur」も搭載されています。
これらの機能の性能が実際どの程度なのかはまだわかりませんが、iPhone 13にはこうしたオプションがないため、この点では勝負になりません。
カメラ:動画
写真撮影機能の争いでは健闘しているものの、Pixelが常に遅れをとっているのが動画撮影機能です。
iPhoneは、8KのようなほかのAndroidデバイスが持つ動画撮影機能をまだ追加していませんが、どのスマホでも最高とは言えないまでも、かなりの動画撮影機能を放っています。
「The Verge」のDieter Bohn氏は実際にPixel 6を操作した際、撮影した動画が素晴らしかったと述べています。
あまり詳しく説明することは許されませんでしたが、Pixel 6が今年のスマホ撮影分野の本命になるかもしれないと示唆しました。
それが本当かどうかは、レビュアーが動画テストの詳細を明らかにできるようになってからでなければわかりません。
ディスプレイ
Pixelに搭載されているOLED(有機ELディスプレイ)は、まちがいなく他に優るものです。
Pixel 6のディスプレイは、411ppi(1インチあたりの画素数)で1080×2340 HDR(ハイダイナミックレンジ)の6.4インチディスプレイを搭載し、最大90Hzのリフレッシュレートを実現しています。
Pixel 6 Proの6.7インチHDRディスプレイは、512ppiで解像度1440×3120、最大リフレッシュレート120Hzと、より大きく、よりシャープになっています。
Googleは、Pixels新機種の輝度の統計資料をまだ明らかにしていません。
iPhone 13 miniは、Pixel 6とまったく同じ解像度1080×2340のHDRディスプレイを搭載していますが、ppiは476ppiと高くなっています。
一方、iPhone 13とiPhone 13 Proは1170×2532の解像度で460ppi、iPhone 13 Pro Maxは1284×2778の解像度で458ppiとなっています。
iPhone 13とiPhone 13 miniは通常時の明るさが800ニット(カンデラ毎平方メートル)ほどで、iPhone 13 ProとiPhone 13 Pro Maxは通常時の明るさが1000ニットほどになります。HDRでは全モデルが1200ニットに達します。
違いを感じられそうな点が、リフレッシュレートです。Pixel 6の90Hzは、iPhone 13やiPhone 13 miniの60Hzよりも滑らかに見えるはずです。
一方、iPhone 13 ProとiPhone 13 Pro MaxのリフレッシュレートはPixel 6 Proと同じ120Hzなので、勝敗はつきません。
ソフトウェア
Pixel 6とPixel 6 Proには、もちろんAndroidが搭載されています。
具体的にはAndroid 12です。
GoogleのOSの最新アップデートでは、美しいUIデザイン「Material You」、プライバシーおよびセキュリティの更新、スクリーンショットのスクロールなどの各種オプションといった、楽しい新機能や変更が加わることが明言されています。
一方のiPhone 13シリーズは、Appleの最新iOSバージョンであるiOS 15を搭載しています。
今回のアップデートでは、「集中モード」「あなたと共有」、AndroidやWindowsユーザー向けの「FaceTime」のリンクなど、数多くの新機能が追加されています。
ただ、避けて通れない問題があります。それは、iOSが必要な人はiPhoneを、Androidが必要な人はPixelなどのAndroidデバイスを購入しなければならないことです。
ですが、OSにさほどこだわらなければ(最近ではそういった人は少ないようですが)、自由度は大きくなります。
バッテリー
バッテリー駆動時間は、多くのスマホユーザーにとって重要な要素です。
新しいPixelがテストできるようになるまでは、Android 12とTensorチップがバッテリーにどのような負担をかけるかはわかりません。ですが、統計データはわかっています。
- Pixel 6:4,614mAh
- Pixel 6 Pro:5,003mAh
Appleはバッテリーサイズを一切公表していませんが、分解すれば数値がわかります。
- iPhone 13:3,240mAh
- iPhone 13 mini:2,438mAh
- iPhone 13 Pro:3,095mAh
- 13 Pro Max:4,352mAh
理論上の数字が低いのは確かですが、レビューでは、今年のiPhone 13のラインナップ全体でバッテリー駆動時間が非常に長くなっていると評価されています。
Pixel 6とPixel 6 Proがこれらの性能に匹敵するか、あるいはそれ以上の性能を発揮できるかどうかを見極める必要があります。
カラー
カラーだけでiPhoneとPixelを判断する人がどれだけいるかはわかりませんが、言及する価値はあります。
- Pixel 6:「Sorta Seafoam」「Kinda Coral」「Stormy Black」の3色
- Pixel 6 Pro:「Cloudy White」「Sorta Sunny」「Stormy Black」の3色
iPhoneは、機種ごとにさまざまなカラーバリエーションが用意されています。
- iPhone 13・iPhone 13 mini…「(PRODUCT) RED」「Starlight(スターライト)」「Midnight(ミッドナイト)」「Blue(ブルー)」「Pink(ピンク)」の5色
- iPhone 13 Pro・iPhone 13 Pro Max…「Graphite(グラファイト)」「Gold(ゴールド)」「Silver(シルバー)」「Sierra Blue(シエラブルー)」の4色
アップデート
Googleは、Pixel 6とPixel 6 Proに最長3年間のソフトウェアアップデートと5年間のセキュリティアップデートを提供すると発表しています。
3年間という期間は、一部のAndroid端末よりも確かに優れていますが、Appleのスマホへの取り組みとは比べ物になりません。
iOS 15がサポートしている最も古いiPhoneは、Appleが2015年に発売したiPhone 6Sです(因みに、この機種はiOS 9で発売されたため、Appleはこの機種を7つの新しいバージョンでサポートしてきたことになります)。
この傾向がiPhone 13にも当てはまるとすれば、iOS 21まで、そしておそらくそれ以降もサポートされることになります。
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