長いキャリアの中で、上司と意見が合わないことがあります。
それは、戦略が気に入らないなどの些細なことだったり、大きなプロジェクトが失敗に終わることが分かっているなどの深刻なことだったりします。
上司と意見が合わないと思ったら、どうすればよいのでしょうか。状況にもよりますが、必然的にいくつかの選択肢を検討する必要があります。
上司と意見が合わない時に踏むべき4つのステップ
Growth Partner Consultingの経営コンサルタントであるAmy Draderさんによると、上司の決定に同意できない時に採用すべき重要な戦略がいくつかあります。
最近の記事で彼女が説明しているように、上司と意見が合わないと感じた時に必ずする必要があることは以下の4つです。
1. 「根本的な帰属の誤り」を避ける
「根本的な帰属の誤り」は、帰属バイアスの一つです。個人の行動を説明する際に、その人に元から備わっている性質を重視するあまり、状況的な面を軽視する傾向を指します。
今回で言うと、上司の行動に正当な背景や理由があると思わず、性格的な欠陥やその他の行動の特性を上司の決定に当てはめてしまうことです。
彼らはおそらく、人生を破壊しようとしている悪魔のような極悪人ではないはずです。
2. 多角的な視点を心がける
上司の強みを評価したり、上司がさらに上の上司からのプレッシャーに直面している可能性に気づくなど、多面的な視点から検討する努力をしてみましょう。
そうすることで、上司が何を考えているのか、なぜそう考えるのか、その背景を知ることができます。
Draderさんは自身の記事で、次のようにアドバイスしています。
同意できない決定を上司が下した時は、一歩下がって、さまざまな角度から多角的に検討してみてください。
あなたとあなたのチームの前進の仕方に影響を与えるような新しい考えが必ず浮かぶはずです。
3. プロセスではなく結果を重視
プロジェクトを成功させるには、自分のやり方だけでなく、上司のやり方も含めてさまざまな方法があります。
プロセスが気に入らないからといって、結果が良くないとは限りません。
4. 上司に支援を申し出る
Draderさんは、上司のサポートを買って出ることを提案しています。
信頼関係を築きながら、成功するための最善の戦略についてこちらの意見を伝える機会を得ることができるからです。
懸念を上司に伝えるための戦略
どうしても上司に懸念を伝えなければならないと感じる時は、機転を利かせて伝える方法があります。
『The HBR Guide To Dealing With Conflict』の著者であるAmy GalloさんHarvard Business Reviewに書いているように、上司に異議を唱えようとする際には、発言することと発言しないことのリスクを比較検討することが重要です。
発言しないことでプロジェクトが失敗するかもしれないとしたら、それは上司を含むすべての人にとって悪いことであり、リスクを冒す価値はあるでしょう。
上司とは、プロジェクトの進め方について意見が合わないかもしれませんが、そのプロジェクトを成功させたい気持ちは共通です。
上司と話をすることにしたら、異議を唱える時に効果的な戦略は次の通りです。
- 上司が好むコミュニケーションのスタイルを理解する。
- 懸念を伝える具体的な時間を決める。
- ポジティブな言葉で前置きする方法を見つける。
- 誰かに責任を押し付けることを避ける。
こちらが会話の仕方に注意できていて、 かつ上司が合理的な人物である限り、誰にとっても有効な解決策を見つけられる可能性は高いでしょう。
Source: Growth Partners(1,2), Linkedin, HBR, AMY E.GALLO, Amazon