今どきのビジネスパーソンが取り入れるべき美容について、ヘア&メイクアップアーティストのKUBOKIさんと考える連載『30代からのケアのトリセツ』の第2回。
今回は、特に間違った自己流ケアをしている人が多いとKUBOKIさんが断言する「洗顔」をテーマにお届けします。
誰もが毎日やってはいるけれど、よく考えたら「正しい洗顔」を教わった経験ってないのでは? 「こんなものだろう」と漫然としている洗顔には、たくさんの勘違いがあるといいます。
メンズの洗顔あるあるの筆頭は、すすぎ不足ですね。
すすぐ時間が短い、使うお湯が少ないなどで、洗顔料や汚れが顔に残っている方は少なくありません。
KUBOKIさんがメイクを担当するタレントさんの中にも、すすぎ残しが原因で肌が荒れている人がいるのだそう。美容意識が高い人でも間違っていることがあるというから驚きです。
中でも危険なのは「3大すすぎ残しゾーン」。耳の下、あご下、それに額の生えぎわだそう。このエリアに肌荒れがある人は、保湿の前に、きちんとすすげているかの確認を。
泡が残っているのにタオルで拭いてしまい、気づいていない可能性があります。
自分の感覚で「よし、泡が落ちたな」と思う時間では、十分にすすげていないことがほとんど。すすぎ時間は、自分が思っているよりも3割増しと覚えておいてください。
それから、摩擦は肌の負担になるので、洗顔後にゴシゴシと顔を拭くのも厳禁! 肌はこすらず、タオルを押し当てて水分をそっと吸わせるのが正しい方法です。
「メリハリ洗顔」で悩み知らずの肌に
日中の汗や皮脂、大気中のちりなどはもちろんだけれど、眠っている間にかく汗や寝具のほこりなども肌の負担に。メイクをしないとしても、男性も朝晩しっかり洗うべき、とKUBOKIさんは語ります。
ただ、「タオルでこすると肌の負担になる」と一緒で、洗顔時も手で強くこすってしまわないように注意を。
特に皮脂の分泌量が多い方は、しっかり落としたいという気持ちゆえか、圧をかけてしまいがち。
でも、きちんと洗顔料が泡立っていれば、なでるように洗うだけでも皮脂は十分落ちるんです。
また、肌の皮脂分泌量はゾーンによっても違うので、顔全体を同じようにせっせと洗う必要はないそう。
例えば、額や小鼻周りがテカっていると気になりますよね。
そういう場合は、小鼻周りを中心に洗顔して、頬はその余韻で流すくらいのほうが、むしろ肌のためにもいいんです。
男女どちらのヘアメイクも手掛けるKUBOKIさんからみると、男性の肌のほうが女性よりも扱いが難しい傾向にあるそう。
男性の肌のほうが皮脂分泌量は多いのですが、肌そのものの水分量は少ないことが多いんです。
やみくもにゴシゴシ洗えばいいわけではなく、あくまでも丁寧に行うことが、清潔感があり生き生きとして見える肌作りの秘訣。
毎日のことだから、ちょっと気をつけるだけでも肌が変わってくるはずです。
<洗顔のポイント>
- すすぎ時間は“思っているより3割増し”。時間をかけて、たっぷりのぬるま湯で!
- 顔全体を同じように洗う必要はなし。小鼻まわりと額を念入りに
- 洗う時も拭く時も、優しいタッチで。圧をかけるのはNG
- 耳下、あご下、髪の生えぎわはすすぎ残し多発の危険ゾーン
清潔感のある肌を育む、優秀洗顔料5選
ー洗顔料選びのポイントは?ー

数々の洗顔料を試し、洗面所には常に5本くらいをスタンバイしているというKUBOKIさん。
忙しいビジネスパーソンなら、プシュッと押すと泡が出てくる洗顔フォームはラクですよね。
自分で泡立てなくとも上質なモコモコ泡が出てくるから、泡立て不足による肌トラブルも減らせそう。
ただし、皮脂分泌が活発な肌にはフォームタイプの泡だと少しマイルドすぎることも。ニキビができやすい、鼻や額がテカりやすいと感じたら、自分で泡立てるタイプを試すのもおすすめとのこと。
メンズ専用でないものも含めて、おすすめの洗顔料を教えてくれました。
1, せっかちさんに最適! 泡立て不要のフォームタイプ
洗顔はたっぷりの泡がポイントだけれど、気ぜわしいメンズにとっては泡だても面倒なもの。
僕もせっかちなので、泡で出てくるフォームタイプは重宝しています。
おすすめはリサージの「リサージ メン フォーミングソープ 」。アルコール無添加でシェービングに使えるというのもうれしいポイント。
2, きめ細やかな弾力泡! いい香りに包まれ毛穴まですっきり
オーガニックやナチュラル系だったり香りがよかったり、というのも洗顔のモチベーションを高めるきっかけに。SDGsが話題の今、こんなブランドを知っているのもビジネスパーソンとしてポイントが高いはず。
おすすめは、ジョンマスターオーガニックの「B&Sモイスチャライジングフォーミングフェイスウォッシュ(ベルガモット&シーバックソーン)」。こちらもフォームタイプなので、手間なく濃密泡での洗顔を叶えます。
3, 乾燥や荒れが気になる肌をいたわり、しっとりなめらか肌へ
敏感肌だったり季節の変わり目などに肌荒れを起こす人は、マイルドな洗顔を。
おすすめは、資生堂インターナショナルの「d プログラム エッセンスイン クレンジングフォーム(医薬部外品)」
自分で泡立てるタイプの薬用美容洗顔料で、ふかふかのクッション泡が肌をやさしく包みこみ、汚れや肌荒れの原因までしっかりオフ。薬用有効成分配合で、ニキビや肌荒れを防ぎます。
4, 出先で浮いた皮脂や汗は、いたわりシートで即すっきり
朝晩の洗顔以外にも、外出先で汗をかいてしまった時、すっきりしたい時の頼もしいお供には、花王の「キュレル スキンケアシート(医薬部外品)」がおすすめ。
外気と室内の温度差にさらされる営業マンなどには特に、“持ち歩ける洗顔”を重宝するはず。肌の大切な潤い成分であるセラミドを守りつつ、汗や皮脂はさっぱりオフできるシートです。
5, いい男を気取るなら、思い切って最高峰洗顔を
KUBOKIさんが「洗顔フォームに1万円?」とまず驚き、そして使ってみて「いい洗顔フォームって全然違う!」とその使い心地に改めて驚いたのが、ポーラの「B.A ウォッシュ」。
ねっとりとした弾むような泡で包み込み、頑固なこわばり肌もしなやかに。毛穴や硬さが目立つ肌、乾きやすい肌も素直な状態に導いてくれます。