傲慢な人は嫌われるのに、自信がある人は尊敬され、誰もが自分もそうなりたいと思います。しかし、この2つの性質は根本的にどこか似たところがあり、違いを見分けるのは困難です。
自分を信じる心がどこまで強くなると自己妄想になり、さらに完全なナルシシズムへと変化するのでしょうか。
この境界線は必ずしも明確ではありませんが、この2つの性格のタイプをつきつめていくと、違いがわかってきます。
自信がある人と傲慢な人の違いは?
私たちは自信があることを良しとする文化の中で生きています。
自信は、成功の根底にある基盤だと考えられる傾向があります。Eric Ravenscourt氏が2013年に米Lifehackerに寄稿した記事に書いているように、自信とは「自分が得意なことや提供できる価値を知り、それを他者に届けられるように行動すること」です。
たとえば、自信がある人は自分のスキルを堂々と称賛するかもしれませんが、それでも他人の話をじっくり聞きますし、フィードバックや建設的な批判も受けとめます。
さらに、自信がある人は、他人が賞賛されることを恐れず、他人の成功に光を当てる傾向があります。
2019年に職場コンサルタント会社のEmerald Worksが説明しているように、自信がある人は寛大ですが、傲慢な人は違います。
ですから、職場では、このような2つの相反する例を見たことがあるかもしれません。
たとえば、会議では、傲慢な人は概してスポットライトを求めます。意識的に、あるいは無意識に、彼らは他人の価値をおとしめます。
下品な言葉を使ったり、他人の噂話をしたり、他者に関心がな
いことを表すようなボディーランゲージを使ったりすることがあります。
逆に、自信がある人は、会議やグループワークで同僚の業績に光を当てることができます。他者の意見を求め、チームワークを奨励し、同僚を惜しみなく賞賛します。
傲慢な人と自信がある人を見分ける方法の1つに、他者との関係性に着目することがあります。
自信がある人は自分の能力と才能を理解しており、周囲の人たちを向上させるために自分の特性を使います。
彼らは、模範を示して教え導くことで、あるいは言葉によるサポートや励ましを通して、それを実行することがあります。
逆に、傲慢な人は自分の宣伝しかしません。自分のスキルや権威が問われると、謙虚さに欠ける態度を露骨に示し、自分に向けられる批判に真摯に向き合うことは一切ありません。
この2つの資質は、単に誰かが自分自身について話しているという文脈で見た場合は似通っているように見えるかもしれませんが、他者との関係性にその人の本当の性質がはっきり現れます。
自信がある人間の雰囲気を醸し出す方法
傲慢な人間でなく自信のある人間になろうとしているなら(正しい選択です)、それを周囲の人にもっと明らかにする方法があります。
長年にわたりスキル(あるいは、天性の才能かもしれません)を磨いてきたことによる本質的な自信は別として、さらに学べる可能性を喜んで受け入れると、自信を醸し出すことができます。
同僚、友人、恋人など、誰からの批判も受け入れて、それをモチベーションのツールとして使いましょう。
自分自身を信頼するのは構いませんが、常に学ぶべきことはたくさんあると受け入れると、傲慢な雰囲気を醸し出す人とは一線を画すことができます。
また、模範を示し、他者の学びを助けることで充実した気持ちになるはずです。自分の知識とスキルを、学ぶ意欲のある人のために使うことができます。また、そのことがわかっていると、傲慢ではなく、健康的で自信があるように見えるでしょう。
Source: Inc.,Linkedin,Emerald Works