一昔前までは高級文房具だった万年筆。今では安価で使いやすい商品も多数出回るようになりました。
万年筆は、独特のなめらかな書き心地が特徴で、ボールペンやシャープペンでは味わえない筆記感を楽しむことができます。
一方で、インクの補充やペン先の手入れ、キャップの取り外しなどに手間がかかるため、敷居が高く、日常使いには向いていないと考えている人もいるのではないでしょうか。
そこで今回は、万年筆の書き心地はそのままに、キャップレス化を実現した画期的な万年筆、パイロットの「キャップレス」をご紹介します。
パイロットが誇る半世紀にわたるヒット商品

「キャップレス」は、パイロットが開発した世界初の「キャップのない万年筆」として、1963年から半世紀以上にわたって人々に愛されてきた商品です。
今回ご紹介するのは、表面にマット加工が施された「キャップレス マットブラック」。仕事などフォーマルな場面でも適したシックな仕上がりです。
キャップレスは、ノック式ボールペンと同じようにワンノックでペン先を出し入れすることができるため、万年筆の欠点である「キャップを外す」という面倒なプロセスを省略することができます。

ペン先は高級万年筆に採用されている18Kロジウム仕上げとなっており、万年筆の特徴である柔らかな筆記感を楽しむことができます。
ペン先の太さは、「極細」「細字」「中字」「太字」の4種類。スケジュール帳への記入など、小さなスペースへの筆記は極細や細字がおすすめです。

キャップレスで持ち運びから日常のメモまで
通常の万年筆はキャップにクリップがついていますが、パイロットのキャップレスはペン先側にクリップがついた独特の設計です。
一見するとクリップ部分が邪魔になり、書きづらそうに思えますが、使ってみると不思議と手に馴染みます。
また、クリップ部分は胸ポケットや手帳に差し込んで固定することもできるため、オフィスやお出かけの際も気軽に持ち運べます。

最近ではリモートワークで働く人も多くなりました。とっさにメモを取る際にも、ワンノックで書き始められる点は大きなメリットでしょう。
耐水性の高いインクで実用的な筆記具に
万年筆を使うには別途インクを購入する必要があります。
インクはそれぞれ耐水性に違いがありますが、メモを長期間保存するのであればできるだけ耐水性の高いインクを選ぶのがコツです。
パイロットのブルーインクは滑らかな書き心地でありながら、時間が経てば水がついてもにじみづらく、スケジュール帳やノート、メモで使用するのに適しています。

万年筆にインクを吸引するには「コンバーター」を使用します。
初心者のうちは、挿入するだけで手軽にインクを楽しめる「カートリッジインキ」を利用してみてもいいでしょう。
カートリッジインキなら、出先で万年筆本体のインクが切れてもすぐに補充することができて便利です。
万年筆用のノートを用意する
安価なノートに万年筆で筆記をすると、裏抜けやにじみが発生してしまいます。万年筆を使用するには、ある程度良質な紙のノートを用意したほうがいいでしょう。
万年筆の筆記に耐えうるノートやメモ類としては、ロディアやライフ、MDノートなどが手に入りやすくおすすめです。

試しにライフの方眼ノートに、キャップレス(細字)で文字を書いてみましょう。
細字であれば、5ミリ方眼の中に画数の多い漢字を納めることもできます。
リモートワーク中のデスクで、それほど大きなスペースを取れないのであれば、よりコンパクトなメモやノートを揃えてみましょう。
MDノートはA6サイズや新書サイズなど、コンパクトなサイズが用意されています。書き心地は、ライフよりもドライでカリカリとした筆記感を楽しむことができますよ。
ロディアは万年筆用の定番メモとして、長年ファンの間で愛用されてきました。
シリーズを代表するNo.11(A7サイズ)のメモはデスクの傍らに置いても邪魔にならず、電話やビデオ会議などの打ち合わせ内容をすばやくメモすることができます。
ロディアはミシン目を切り離して使います。別売りのおしゃれなカバーにセットすれば、仕事のモチベーションも上がることでしょう。
パイロットのキャップレス万年筆は、マッドブラックだけでなく、より安価な「デシモ」シリーズなども用意されています。
筆記感と利便性を両立させたキャップレス万年筆で、楽しいメモライフを送りましょう!
Source: PILOT
【6/16 12:00 訂正】6/14 22:05に公開した本記事ですが、タイトルに事実と異なる表現がありましたので、以下のように訂正いたしました。
(誤)インク補充やペン先手入れ不要! パイロットのキャップレス万年筆が画期的だった【今日のライフハックツール】
(正)面倒なプロセスを簡略化! ワンノックで持ち運びもラクなキャップレス万年筆【今日のライフハックツール】