iPhoneを使ったオートメーションの第一歩は、ショートカットアプリから。まだ使っていないという方は、いますぐ始めましょう。

ショートカットアプリを使えば、さまざまな自動化ルーチンを作成できます。毎日決まった時間に決まった曲をかけるといったかんたんなものから、Instagramの動画をダウンロードするといった高度なものまで、自由自在な自動化が可能です。

それは便利かも、と思ったあなたに朗報。この記事を読めば、ショートカットの作り方はもちろん、誰かが作ったショートカットをダウンロードする方法までわかりますよ。

iPhoneの「ショートカット」とは

シンプルにいえば、ショートカットとはiPhoneの動作を自動化する機能です。プログラミング知識は一切不要で、複雑な一連のアクションをさせたり、複数のタスクを実行させたりすることができるようになります。

Macの自動化アプリ「Automator」に慣れているなら、それのiPhone版だと考えてください。

登録できるのは、コピーやペーストなどの一般的なアクションです。所定の条件がそろったときに、それらが発動するように設定できるのです。

たとえば、iPhoneの充電音を変更するためのショートカットなどいかがでしょう。とてもかんたんに作れ、上にも書いたようにコーディングは不要です。

もう、iOSが特定の機能をサポートしてないからといって、新しいアプリをダウンロードする必要はありません。そのような機能の多くが、ショートカットで実行できるからです。

iPhoneでショートカットを作るには

まずは、iPhoneにショートカット」アプリをダウンロードしましょう。Apple製の純正アプリです。

アプリをダウンロードしたら、「マイショートカット」タブを開き、「+」アイコンをタップして新規ショートカットを作成します。

アクションの追加を始める前に、自分が何をしたいのかラフに考えておきましょう。そうすることで、スムーズにアクションを選択できるはずです。

まずは手始めに、画像のサイズ変更を自動化してみましょう。

  1. 「アクションを追加」をタップ。選択可能なアクションの数々が提示されます
  2. 検索ボックスで「写真を選択」を検索し、選択
  3. 「+」アイコンをタップして次のアクションを追加。メインのアクションページに戻るには閉じる(「X」)アイコンを押します。ここでは、検索ボックスで「イメージのサイズを変更」を検索
  4. デフォルトでは幅640ピクセル、高さ自動に設定されているので、希望に応じて値を調整
  5. もう一度「+」アイコンをタップし、「写真アルバムに保存」を検索して選択。すると、「サイズ変更済みのイメージを最近の項目に保存」という表示になります。これで、サイズ変更後の写真が「写真」アプリに保存されます
  6. 「次へ」をタップしてショートカット名を付ける。ここでは「Resize Image」とします
  7. 右側の点が3つ並んだアイコンをタップし、「共有シートに表示」をオンにする。これで、iPhoneの共有ボタンを押したときにこのショートカットが表示されます
  8. 共有シートが煩雑になるのを避けるため、「共有シートタイプ」から「すべての選択を解除」し、「イメージ」を選択
  9. 左上の「詳細」ボタンをタップして前のページに戻る
  10. ショートカット名の左のアイコンをタップすると、カラーとグリフを変更可能
  11. すべて完了したら、「完了」をタップ
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Image: MakeUseOf
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Image: MakeUseOf

それでは、今できたばかりのショートカットをタップしてみてください。

イメージを選ぶと、サイズ変更された画像がフォトライブラリに自動で保存されるはずです。

誰かが作ったショートカットをiPhoneに追加する

ショートカットは万人向けに作るものではありませんが、それでも誰かの作ったショートカットを使いたいときは、ショートカットアプリを開き、下のバーにある「ギャラリー」を選択してください。

すると、既存のショートカットがあなた向けに編集されて表示されます。

好きなショートカットを見つけたら、それを選択して「ショートカットを追加」しましょう。iPhoneにショートカットが追加され、好きなときに実行できるようになります。

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Image: MakeUseOf

インターネットから直接ショートカットをダウンロードすることもできます。その場合、ちょっと方法が異なります。

ダウンロードする前に、そのショートカットが本当に安全かを必ず確認しましょう。ショートカットに含まれるアクションをすべて確認し、納得できるかどうか判断してください。

ときどき、広告を表示するものや、単純なタスクなのにアクション数が多すぎてiPhoneが遅くなるものがあるので注意してください。判断に迷ったら、ネットでそのショートカットを検索して、レビューを読むのがいいでしょう。

以上を踏まえたうえで、ネットからショートカットをダウンロードする方法をお伝えします。

  1. ショートカットアプリを開き、何かしらのショートカットを実行しておく。自作のショートカットでも、ギャラリーからのものでも構いません。
  2. iPhoneで、「設定」「ショートカット」「信頼されていないショートカットを許可」の順に選択
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Image: MakeUseOf

3. インターネットで人気のショートカットを検索。RoutineHubなどのサイトが便利

4. ショートカットが保管されているiCloud上のページへのリンクがあるので、これをiPhoneで開く。するとショートカットアプリが立ち上がる。表示されたすべてのアクションを確認する。

5. 問題なければ、「信頼されていないショートカットを追加」

これで、iPhoneにショートカットが追加されました。

ショートカットの限界

ショートカットを使えば今まであきらめていた多くのことができるようになりますが、やはり限界はあります。

ショートカットの最大の弱点は、(これはアプリも同じですが)いつか使えなくなること。というのは、APIの変更(たとえばInstagramはAPIへの制限を増やし続けることで誤用を防いでいます)や、iOSのアップデートのたびに、ショートカット内の一部のアクションが使えなくなる可能性があるからです。

つまりショートカットにはアップデートが必要であり、確実な動作を求めるなら、最新バージョンをダウンロードしなければなりません。

また、ショートカットアプリからアクセスできないアクションもあります。その理由は、iOSの制限や、サードパーティ製アプリが一部のアクションにアクセスできなくしていることなどが考えられます。

こちらのSpotify用ショートカットのように、サードパーティ製アプリの抜け道を利用している例はたくさんありますが、それは一般人にはあまりにも複雑であり、また、いつか使えなくなるリスクは回避できません。

iPhoneショートカットの世界を探検しよう

少し前までは、iPhoneでショートカットのような計り知れない力を持つことなど考えられませんでした。かつて制約が多かったOSは、今スマートフォンの世界の自動化のハブになろうとしているのです。

Source:Apple, RoutineHub,

Original Article: How to Make a Shortcut on Your iPhone by MakeUseOf