Googleは2021年5月6日、2段階認証プロセスを全ユーザーに適用すると発表しました。これにより、2段階認証をまだ使っていない人も設定することになります。
この知らせにショックを受けた人もいるかもしれません。けれども、心配は無用。Googleアカウントの安全性がさらに向上するわけですから。とくに、推測しやすいパスワードを使っている人や利用しているサービスすべてで同じパスワードを使っている人にとっては、安心感が増すはずです。
それならば、待つ必要などないというもの。Googleアカウントの2段階認証を今すぐ使い始めない理由はありません。
まず、設定作業を始める前にぜひともお勧めしたいのが、「セキュリティ診断」の実行です。これをやっておくと、自分のアカウントをめぐる問題点を突き止めることができます。
問題点として考えられるのは、お粗末なパスワードや、これから設定を始める2段階認証の有無、さらには、長いことGoogleアカウントを使用していないほかのデバイスの有無などさまざまです。
セキュリティ診断を実行したときには、次のように表示されるのが理想です。

2段階認証をまだ有効にしていない場合は、セキュリティ診断の結果に大きな警告が表示されるでしょう。
2段階認証を設定するときは、自分のアカウントにログインし、「2段階認証プロセス」を開くだけです(ナビゲーションパネルの「セキュリティ」>「Googleへのログイン」>「2段階認証プロセス」)。
次に「続行」をクリックし、指示に従って、(まだの場合は)自分の電話番号を登録してください。
あとは自動的に、電話番号に「Googleからテキストメッセージか音声通話で確認コードが通知される」ので、それを使ってアカウントにログインします。

電話番号の設定画面では、「他のオプションを表示」をクリックすることをお勧めします。
ここでは、Googleプロンプト(Googleからのメッセージ受信)の利用を設定できます。プロンプトを使う場合は、ログイン確認のために手元にデバイスを用意する必要がありますが、そのほうが、テキストメッセージでコードを送信してもらうよりも、ほんの少しだけ安全です。
自分はセキュリティに関してはベテランだというのなら、物理的なセキュリティキーを使ってGoogleにログインすることも可能です。
とはいえ、私もセキュリティキーは使っていません(単に怠けているだけで、使うべきなのですが)。
Androidユーザーなら、このプロンプトはデバイスに自動表示されます。しかし、iOSをお使いの場合は、「Google」アプリか、「Gmail」あるいは「Google Smart Lock」のアプリがインストールされていないと、通知されません。
これで設定は終了です。「2段階認証プロセス」ページに改めてアクセスすれば、ログインに利用できる手順を変更できるようになっています。
デバイスの変更や、アカウントへのログイン方法の追加が可能です。
ログイン手順をもっと追加してセキュリティを徹底的に強化するかどうかは、あなた次第です。
手順が簡単であれば、その分だけ、他人が手順を突き止めてログインすることも容易になります。

私の場合はおそらく、ログイン手順を多く設定しすぎているのかもしれません。
とはいえ、そのほとんどは、私のデバイスに物理的にアクセスできなければ利用できないものばかりです。
私が音声通話/テキストメッセージを認証手段として使っている「唯一の」理由は利便性です。
記事の見直しなどのために、複数のデバイスにログインすることがかなり多いからです(どいういうわけか、ときどきプロンプトが使えないことがあります)。
しかし理想としては、上述したプロンプトか、インストールしてある認証システムアプリだけを使いたいと思っています。それだけあれば十分ですから。
あわせて読みたい