各界で活躍する気になる人たちの働き方やデスクまわりのアイテムを教えてもらう『デスクツアー』。
今回は、写真・動画の撮影方法や機材をはじめ、ガジェットを中心にレビュー動画や作品などをYouTubeで配信し、登録者数10万人以上のチャンネルを運営するデジタルライフクリエイターの高澤けーすけさん。
最近、生活空間であり仕事場でもある自宅を引っ越したそうなので、新たに整えたデスク環境と自宅での仕事術について聞いてみました。
決め手は「陽差し」。撮影・編集が捗る空間に

—— まず、仕事の内容やデスクでの主な作業を教えてください。
現在はフリーランスのYouTuberを生業にしています。YouTubeの広告収入や企業から依頼された製品をYouTubeで紹介するPR費用などが主な収入源となっています。
自宅での動画撮影は主にリビングで行なっています。傍らにあるデスクは1枚板にスタンディングデスクにもなる電動昇降式のフレーム『FLEXISPOT E3B』を取り付け、主にPC上で動画編集の作業や日々のスケジュール管理をしています。

動画制作では、事前に台本を用意する方もいますが、私の場合はその時に感じたことを自分の言葉で届けたいので、台本はつくりません。
ただ、動画の中で伝えたい要点などは忘れないように、iPadのメモアプリ『Good Note 5』で手書きで書き出しています。
キーボードでタイピングするよりも、手書きのほうが頭の中を整理でき思考がまとまりやすい気がするからです。
【主なデスク環境】
・パソコン:MacBook Air(M1 2020)メモリ16GB / SSD 1TB
・モニター:Viewsonic 4K
・キーボード:なし
・マウス:Logicool MX ERGO
・タブレット:iPad Pro 11インチ 256GB + Smart Keyboard Folio
・周辺機器:エルゴトロン モニターアーム
・デスク:自作の一枚板+ FLEXISPOT E3B(電動昇降スタンディングデスク)
・チェア:Ergohuman Basic
・カメラ機材:Sony α7S III
最近引っ越しをしたのですが、物件選びのポイントは昼にリビングでYouTube動画が撮影できるように、できるだけ日当たりのよい部屋を探すことでした。
実際、今の自宅はリビングの窓がとても大きくて陽光が多く入ってくるので、日中は部屋の電気をつけなくても十分明るく、その光だけでYouTubeの動画を撮影しています。
—— 1日のタイムスケジュールは?
朝7時30分頃に起きて、朝食を済ませた後は、9時30分頃までウェブサイトやSNSなどで情報収集。
10時から仕事モードに切り替えて、1日のスケジュールを確認してからYouTube動画の撮影。昼食を挟んで午後からは撮影した動画の編集を行なうのがルーティンになっています。
そろえたのは「モチベーションを上げるアイテムだけ」

——デスク環境に、テーマやタイトルをつけるとしたら?
“つい、座りたくなる”を目指したデスク環境ですかね。
ほとんどの作業を自宅のデスクでこなすので、作業に入るまでの無駄をなくすために、自分にとってのこだわりのアイテムを揃え、仕事のモチベーションを高めています。

代表的なのが1枚板のデスクです。
これは、板の選定から大きさ・長さの調節、やすりがけ〜オイル仕上げに至るまで、すべて自分の手でつくり上げました。

KINTOのマグカップもめちゃくちゃ見た目が好きで、よく作業風景をSNSに投稿するのですが、「いつでも映える見た目」をしてくれています。
結果的に、わざわざ何が映えるか考えなくても良いわけです。

チェアも高機能オフィスチェアをメインに扱うセレクトショップ「WORKAHOLIC」で何10種類も試座して決めました。約10万円もしましたが、これにしてから長時間の作業を続けても腰が痛くなりません。
普段「撮影→動画編集」のループを常にこなしているので、その作業の移り変わりでの障壁を可能な限り少なくしたいと思っています。住まいに関してもそうした理由もあって、撮影の障壁をなくすためにいつでも日の光が入ってくる場所に決めました。

——自宅での作業に集中するためにもっとも大切だと思うことと、その理由は?
先ほどの話にも関連しますが、気が散るものを置かないこと。
自分の性格でもありますが、デスクの上に余計なものがあったり、何か気になってしまうことがあったりすると、思考や気持ちを切り替えるのが難しく、作業に入るまでにどうしても時間がかかってしまいます。
なので、気になるようなものは片付ける。完全には片付かなくても見えなくするように心がけています。
また、「デスクの見た目が気に入らない」「マグカップがおしゃれじゃない」など、細かいものひとつひとつが自分のモチベーションを上げてくれるものでないとやる気が起きないので、細かなアイテムにもきちんとこだわるようにしています。
—— デスクで使用するアイテムや作業ツールを選ぶ際のポイントは?
情報はSNSを活用して収集しています。主にFeedlyなどで好きなブログを購読しているので、そこで気に入ったものがあれば買うようにしています。
また、アイテム購入時には「ケチらない」というのも意識しています。
同じくらいの機能で安価なものを買った時に「高いほうがもしかしたら性能がよかったかも…」と思って、作業に集中できなくなってしまうこともあるので、そういう雑念をなくすためにもケチらないように心がけています。
「快適さ×作業効率化」を実現させるツールたち
—— デスクで使用している、お気に入りのガジェットやアイテムを3つ挙げるとしたら? その理由は?
お気に入りを挙げるとするなら、次の3つです。
1. Ergohuman Basic

先ほどもお話しした『Ergohuman Basic』は長時間の編集作業で座り続けていても、とにかく腰が痛くならないのがポイント。腰を守ってくれる背面から独立したランバーサポートが最高ですね。
休憩時には背もたれをかなり大きく倒せるので、ベッドに移動しなくても仮眠をとることができます。
2. LOGICOOL MX ERGO

手を動かす必要がないトラックボールタイプのワイヤレスマウス『LOGICOOL MX ERGO』。
カスタマイズできるボタンが6つあり、アプリごとにカスタムキーでいろいろな機能を設定できるのがとても便利。画像や動画の編集ソフトを複数運用することもあるので、迷わず効率的に作業ができています。
3. MacBook Air(M1 2020)

『MacBook Air(M1 2020)』はコンパクトなのにハイスペック、しかも撮影した4Kの動画素材でもサクサク編集ができます。
また、旅に出て撮影・編集することも多いので、バッグに入れて気軽に持ち歩ける軽さは大きなメリットですね。
—— PCのメニューバーなどに常駐(起動)させているアプリは?
仕事では特に次の3つを愛用しています。
Google Drive
MacBook Air(M1 2020)のFinderにGoogle Driveのフォルダを表示できるので、ブラウザを立ち上げなくてもクラウドにファイルを簡単にアップロード・ダウンロードができるのが気に入っています。
Sublime Text
常にプレーンテキストで打ち込めるので、何も気にせずコピペできるのが便利ですね。
気になる情報や気づいたことなど、なんでもメモをとるのが好きなので、すぐにメモアプリが立ち上がるのは大事です。
Paste
テキストだけでなく画像や動画もコピペでき、コピーした履歴を保存、一覧で表示してくれるアプリ。動画編集はこのPasteに保存してある素材をペーストして完成させています。
—— これからデスク環境に導入したいガジェットやアイテムはありますか?
気になったものの多くは既に買っているので特にないですが、強いて言えばウルトラワイドモニターですね。
5K2K対応のワイドモニターがあれば解像度高く、広い画面で動画編集ができるので。LGのモデルを待っていたのですが、常に在庫切れでいつまでも再入荷されないのでどうしようかなと迷っています。
自分の価値観やこだわりを叶えたアイテムだけを使うことで、作業に集中できるデスク環境をつくり出している高澤さん。
“つい、座りたくなるデスク”。皆さんは、どんなアイテムをそろえてみますか?
Source: Amazon.co.jp(1, 2, 3, 4, 5), Apple(1, 2), WORKAHOLIC, Google, Sublime Text