手前味噌ではありますが、きょうはこのたび発売された新刊をご紹介させてください。『音楽の記憶 僕をつくったポップ・ミュージックの話』(印南敦史 著、自由国民社)がそれ。
ハイレゾ音源サイト「e-onkyo music」での連載「印南敦史の 名盤はハイレゾで聴く」のなかから厳選した原稿を加筆修正し、さらには書き下ろしも加えた“音楽エッセイ”です。
僕はライフハッカーを筆頭とする各種メディアで、書評を書き続けてきました。ライフハッカーでの執筆は今年で10年目なので、自分でもびっくり。また、本や読書関連を中心とした複数の書籍も出しています。そのため作家・書評家を名乗っているのですが、文筆家としてのスタートラインは音楽ライターだったのです。
もちろん音楽関連の執筆も、いまなお自分のペースで続けてはいるのですけれど、ともあれe-onkyo musicでの連載も、そうしたバックグラウンドの延長線上にあるものだということ。
ただし僕はデータや知識を羅列するようなアプローチが好きではなく、音楽に関する自身の「体験」を伝えたいと思い続けてきました。データなら検索すればすぐにわかりますが、経験から得た感動は唯一無二のもの。しかもそうでありながら、多くの方々と共有できるものでもあると考えているからです。
したがって本書も、そうした思いを軸としているのです。表紙の帯に「ガイドブックではありません。」と書いたのは、そんな理由があるから。
とはいえ、どんな内容なのかは、実際に目を通していただかない限りわかりませんよね。そこで今回はライフハッカー限定で、収録コンテンツのひとつを無料公開いたします。
小さな広告代理店に勤めていた1990年ごろ、すなわちバブルまっただなかの時代の話。多くのビジネスパーソンに読まれているライフハッカーに適した内容がいいのではないかと考え、このエピソードをチョイスしました。
華やかなイメージだけで語られがちなバブルの時代に、決して華やかではない場所もあり、決して華やかではない人間が働いてもいたということを、多少なりともお感じいただけるのではないかと思います。
※正しく表示されない場合はこちらからPDFにてご覧ください。
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このように、僕の個人的体験と音楽をリンクさせた内容。なお表紙は漫画家・イラストレーターの江口寿史先生によるもので、僕がモデルになっているそうです。
さて週末です。飲み物でも用意していただき、好きな音楽を流しながら、気軽にお読みいただければと思います。
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Source: 自由国民社