フィットネスの世界では、体調が優れない時に筋トレをするかどうか決めるのに「体の声を聞け」とよく言われます。
これは筋トレを休む言い訳になりかねないこともあるのですが、妥当な選択である場合も多くあります。
ただし、「体の声を聞く」のは「100%ではない時には休んでいい」という意味ではありません。
頭ではやる気満々でも、体は頑固なロバのごとく頭の言うことに従う時もあれば、頑として動かない時もあるという、心身の関係を示しています。
人間の体は力強くて素晴らしく、回復力があります。実際に体の声に耳を傾ければ、自分が思う以上に身体能力があることに気がつくかもしれません。
確かに体は休むべき時を教えてくれますが、同様にチャレンジできる時も教えてくれるのです。
「体の声を聞く」たった1つの質問
「あまりやる気はなかったんだけど予定どおりジムに行って、トレーニングを始めたら気分がよくなって、自己記録を達成できたんですよ」。
エクササイズを続けている人なら、そんな経験は誰にでもあると思います。
自分にはそんな経験はないという人は周りに聞いてみてください。私にも何度か経験があります。それにエクササイズをしていれば、あなたにもきっといつか起こりますよ。
筋肉痛があるとか疲れているなど、少し体調が思わしくない時に私がやっていることです。
- トレーニングの予定があるなら、何があってもとりあえず始める。
- 身体的に感じていることを脳には推測させない。体が伝えてくれるまで待つ。
たとえば、その日の筋トレがスクワットだとしましょう。
でも、昨日張り切りすぎたか、あるいはよく眠れなかったのか、なぜだか分からないものの疲れとだるさがあり、階段を下りる時に足が痛むのです。
でも、とにかくトレーニングをすることにします。過去には、良い結果が出ないだろうと思った日でも、実際にトレーニングしたら充実していた日も結構あったのですから。
それに、もしその日にスクワットをしなかったら、今週の残りのスケジュールが乱れてしまいます。
(同じ週にきついトレーニングとそうでないトレーニングの日を入れ替えられるなら、そうするかもしれません。でも、ワークアウトを即サボったりはしません。)
では、どうしましょう?
まずウォームアップを始めます。ウエイトをつけないでバーだけでスクワットを数回行なって自問します。「今のところは順調」と答えられるなら、筋トレを続けましょう。
でも、筋トレの間ずっと「今日予定していた重さはとうてい無理」と思ってしまうかもしれません。でも、本当にそれが無理ならやめるだけです。だから、その状態になるまではトレーニングを続けましょう。
バーにウエイトを足して、「これはどう?」と体に聞きます。もしまだ大丈夫ならウエイトを加えていきます。そしてまた自問します。
もうおわかりですよね。
安全に、そして酷い痛みがなく各セットを行なえる限りは続けていくのです。
「やめたいか?」とは自問しません。そうではなく「やめなければならないか?」を問いかけます。大体は「続けても大丈夫」という返事が体から返ってきます。
ウォームアップしてから筋トレをすると筋肉痛は和らいでいくので、結局予定通りしっかりとトレーニングできたとしても私は驚きません。
(筋トレがRPE(自覚的運動強度) でプログラムされている場合、気分に応じて自動的にレベルが設定されるので、判断するのはもっと簡単になります。)
筋トレを軽くすべきタイミング
ただし、プログラムに組み込んでいるよりも軽減すべき時もあります。
自分の最大限の80%まで発揮できるようなセットを予定している日に、75%の時点でもう限界だと感じる時もあるでしょう。
それでも構わないのです。「体の声」に耳を傾けてみたら、それが今日の限度だと体が教えてくれたのですから。
これは、自分の筋力と回復力を信じるということなのです。体の声を聞く時、何ができないかだけだけではなく、何ができるのかも問いかけてみましょう。
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Beth Skwarecki - Lifehacker US[原文]