正しく、かつ効果的に謝るというのは、難しいものです。

本当に十分な謝罪というのは、なぜ自分が悪いと思っているのかと、自分の過ちが他の人にもどれほど影響を及ぼしたかを理解していることを、両方とも伝えるものです。

しかし、時には謝るだけでは十分じゃないこともあります。

被害者は、あなたが罪を認めるのは怒りを鎮めたいだけ、または便宜のために一時的に傷当てをして、物事をスムーズに進めようとしているからだと考えるかもしれません。

何らかの理由で、自分の謝罪が十分に伝わっていないと感じる場合は、別の正攻法ではないアプローチを選択した方がいいかもしれません。代わりに「ありがとう」と言うのです。

謝罪というのは基本的に罪の自白であり、少なくとも成長して失敗から学ぶ姿勢を示します。

感謝を述べるのは謝罪に似ていますが、既に失敗から学んだ、少なくとも学ぼうとしていることを伝える、より直接的な効果があります。

冷静さと熱心さを示す

効果的な謝罪をすることの難しさに関する本はありますが、感謝をするのは遥かに直接的な表現行為です。

感謝を表すのは、あなたの過ちを強調せず被害者を喜ばせます。

たとえば、普段の会話で誰かについて話すことが多く、そのことにイライラすると誰かに言われたら、この問題に目を向けさせてくれたことに感謝するのは当然です。

たった一言の謝罪ではなく、「自分の行動がいかに人を苛つかせていたかということに気づかせてくれて感謝している」と相手に伝えましょう。

「ありがとう」、もしくは問題を浮き彫りにしてくれたことへの感謝を言うことで、批判に冷静かつ熱心に対処していることを示すことができます

まったく苦々しく思っていないことを表したので、問題が理論的に解決した時に、それでもまだあなたが頭の中で抗議したくなっているとは間違いなく思われません。

相手の自分に対する信頼が増す

あなたが本当に何かについて謝りたい場合は、少なくとも相手にあなたの問題を解消する能力を信じて欲しいのです。

そのような時は、謝る代わりに礼儀正しくするといいでしょう。

2019年の『The Journal of Marketing』に掲載された研究で、この力学が小売店でかなり完璧に機能することがわかりました。

研究では、顧客がミスを指摘したことに対して、小売店の店員が謝るのではなく感謝した場合、顧客はより気分がよくなったのです。

誰かに感謝して失敗を認めることで、自分は従順なのではなく自分にも力があると感じられるのです。

「私は完全に失敗を理解しているから、問題を解消することができるとわかっています」と示しているのです。

自分から注目をそらす

不純な目的で非難をそらすべきではありません。結局のところ、あなたが何か間違ったことをしたというのは間違いないのでしょう。

しかし、「ありがとう」と言うことで、批判を受けているにも関わらず感謝をしたのだから、被害者に今度はあなたが寛大になる番ですという責任を追わせることになります

最終的に、問題を解決するには両者の協力が必要です。

「ありがとう」と言うことで相手に直接ボールを投げ返し、相手が怒っている理由はわかっています、これからは改心しますということを示すのです。

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Source: Google, SAGE Journals

Sam Blum - Lifehacker US[原文