装着感の軽さで選ぶか、完全防水の扱いやすさで選ぶか。

ところで、今さら言うまでもありませんが、完全ワイヤレスイヤホンは、動いたときに煩わしく感じるケーブルがないのが最大のメリット。

逆にデメリットは、有線イヤホンの上位機種と同等の音質を求めようとすると、相当に高額になってしまう点です。

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高価になってしまう理由は、小さいボディの中にバッテリーを内蔵したり、ケーブルより伝送速度に劣る無線で大容量データ(高音質の音楽データ)を受信できるようにする必要があるため。つまり、それだけ高度なテクノロジーが要求されるわけですね。

Jabraからリリースされた最新ハイエンド機種『Elite 10Elite 8 Activeは、まさに完全ワイヤレスだからといって音を諦めたくないという人のためのイヤホン。

この度、この魅力的な2機種を借りる機会に恵まれたので、早速レビューしてみようと思います。

【Jabra『Elite 10』と『Elite 8 Active』はこんな人にオススメ!】

  • 最新型のハイエンドな完全ワイヤレスイヤホンで音楽を楽しみたい
  • アクティブシーン、日常使い、ビジネスと使い分けたい
  • 長時間使用しても耳が痛くならない快適な着け心地の完全ワイヤレスイヤホンが欲しい

『Elite 10』のフィット感に優れたイヤーピース

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『Elite 10』についてレビューするとなると、真っ先に書くべきなのは、やはりコレ。

医療分野の製品も取り扱っているJabraらしく、より耳の形にフィットする独自のイヤーピース(欧州特許申請中)を採用しています。

実際に装着して数週間使用してみましたが、確かに着け心地が軽くてラク。

ただし、装着感の軽さを優先して小さめのイヤーピースをセットしてしまうと、Jabra史上最高レベルとアピールされているノイズキャンセリング「アドバンスト ANC」の恩恵を最大限受けることができなくなります。

しっかり外音を遮断できるように、大きめのイヤーピースを選ぶのがベター一般的なイヤーピースよりワンサイズ大きいくらいでちょうどいいでしょう。

Jabraの標準ANCより2倍強力な「アドバンストANC」

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Screenshot: 田中宏和 via Jabra Sound+

アクティブノイズキャンセリング(ANC)とは、周囲の雑音が発している音波とは逆位相の音波を発生させることで、波形を相殺して聞こえなくする仕組み。

各メーカー、機種ごとにそれぞれのセッティングが施されており、同じANCといっても、それぞれ聞こえ方には違いがあります

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2倍強力” というキーワードから、ほとんど雑音を打ち消してしまうというイメージを持たれるかもしれませんが、実際のところ『Elite 10』に関しては、むしろ音質を優先している印象

つまり、“ANCが効きすぎているイヤホン” にありがちな、全体的に音の伸びが押さえつけられたようなフィーリングではなく、豊かな音を聴かせるために補助的に働いてくれている感じ

もっと言えば、「ANCすごい!」と言わせたいわけじゃなく、ANCはあくまで脇役なのだという当たり前のことを当たり前に実現してくれている機種に仕上がっています。

ちなみに、周囲の音を確認したいときのためにヒアスルー機能も搭載されていますが、『Elite 10』には片方のイヤホンを外したら自動的に曲にポーズがかかる機能も装備されています。

個人的には自動ポーズ機能が好みですが、電車内などでうっかり落としてしまわないように、ヒアスルーとうまく使い分けるのがオススメです。

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臨場感のある音楽体験を実現!『Elite 10』の優れた音質
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