勉強は黙々とやるもの。たしかにこれは勉強の鉄則なのですが、少しの音が暗記を手助けてくれることもあります。その音というのは、自分自身が出す音、つまり「音読」です。

この「プロダクション効果」を習得すれば、暗記力のアップが期待できます。今回はその実践方法をご紹介。

「プロダクション効果」とは?

プロダクション効果とは、音読を用いて、新しいものを覚える時に生じる効果のことです。

人間の記憶力は基本的に、無言で読む言葉よりも、声に出して読む言葉のほうを覚えやすい傾向があります。

それに関する研究では、音読すると、その対象を頭で「コード化」する時に別の側面が加わり、その側面が、その情報をあとで脳から引き出す時に役立つことが示されています。

声に出して読む時には、その題材を使って何かが生み出されています。そこから転じて、これを「プロダクション(生産)効果」と呼ぶようになりました。

さらに、その人が生み出す音が特徴的であればあるほど、声に出しているその情報を記憶しやすくなることも、これまでの研究からわかっています。

そのため、ただ音読するよりも、大きな声を出したり、その情報を歌にしたりするほうが効果的なのです。

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音読を活用した暗記術
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