10月4日の「Made by Google イベント」で発表された新スマホGoogle Pixel 8/Google Pixel 8 Proは、高度な写真編集機能や新しいアシスタントなど、AIを活用した新機能が多数盛り込まれた「AI推し」の端末となりました。
これらの機能によって、ユーザーはどんな恩恵を受けられるのでしょうか? 早速新しいPixel 8シリーズの魅力を考えてみました。
AI機能の進化で写真編集がより手軽に、もっと身近に
カメラ関連の機能で特にすごいのが、「ベストテイク」。
「ベストテイク」は、10 秒以内に5~7枚の連写撮影をし、その中から1人ずつ良い表情を選択して、1枚の集合写真を作ることができる機能です。
集合写真で全員が良い表情をしている瞬間を撮るのはなかなか難しいですが、この機能を使うと、近くで撮影された似た写真を組み合わせることが可能。
つまり、全員が笑顔のカットが撮れるまで何度もシャッターを切る必要がなくなるのです。

さらに、生成AIを使って選択した被写体のサイズや位置を変更したり、空の色を変えたりできる機能「編集マジック」も搭載されました。

こうした編集作業は、いままでもPhotoshopのような専門ツールを使ったり、写真編集アプリをいくつか組み合わせたりすることで実現は可能でしたが、一定の画像編集の知識とスキルが求められ、手間もそれなりにかかるものでした。
撮影後に開くGoogleフォトの画面上だけで、しかも直感的な操作で完結できるようになることで、写真編集がまた一歩身近なものになりました。


失敗を修復できるのもAIのおかげ。いつでもベストな写真が撮れる
さらに、動画から背景ノイズだけを消すことのできる「音声消しゴムマジック」や、生成AIを使って、写真の一部を切り抜いて拡大した場合でも滑らかな画質を維持できる「ズーム エンハンス」、夜景を美しく撮影する「動画ブースト」といった機能も登場。
これらについても、今までなら背景音が入らないようにマイクを工夫したり、拡大画像を使う予定のあるカットは初めからズームレンズで撮影したりといった対応が必要だったはずです。
あまり深く考えずに撮影して、あとから「しまった!」と思っても、どうにかできるようになったのはかなり嬉しい進化でしょう。
AIをフル活用することで、「難しいことを考えずに撮影してもベストな写真が撮れる」スマホになったことが、今回のPixel 8シリーズの大きなポイントといえそうです。
iPhoneのカメラ機能にもAI(機械学習)はふんだんに使われていますが、今年発売の上位モデルiPhone 15 Pro/Pro Maxが、焦点距離の選択など「撮影にこだわりをもつ人が、自分で考えて撮るためのカメラ」に進化したのと対照的だなと感じました。
▼新iPhoneのカメラ機能もチェック
Bard搭載で「AIアシスタントがいつも隣にいる生活」が実現
さらに、おなじみのGoogleアシスタントに対話型生成AIのBardが融合した「Assistant with Bard」も登場します。
AIがユーザーの情報を把握してアクションを実行できるもので、買い物リストを作成したり、SNSに投稿するための画像に投稿用のテキストをつけたりといったことが可能になるとしています。
ちなみにこれは新しいPixelに限らず、AndroidおよびiOSデバイスから今後数か月以内にアクセスできるようになるとのこと。「AIアシスタントがいつも隣にいる生活」がいよいよ現実になりそうです。
この1年あまりで、AIがかなり身近な存在になりました。
AIを活用した新機能が数多く搭載された今年のPixelは、そんなAIの進化をより感じられるものとなりそうです。
Google Pixel 8の販売価格は128GB/11万2900円から、Google Pixel 8 Proは128GB/15万9900円から。発売開始は10月12日から、すでに本日から公式サイトでの予約購入がはじまっています。
