気軽なエクササイズから、マラソンを走ったりウェイトリフティングの大会に出るなど、私の運動人生はさまざまな段階を経てきました。私はその途中で、数々の役に立たないアドバイスを真に受けてしまったり、逆に良いアドバイスに従わなかったりしました。
今回は、読者のみなさんが私と同じ過ちを犯さないよう、これまで運動に関して犯してきた大きな過ちについてご紹介していきます。
1. 運動の前にストレッチをする
私が子どものころは、運動前のウォームアップとして、ぎこちないポーズの静的ストレッチを10〜30秒間ほどキープするのがお決まりでした。
しかし、静的ストレッチが怪我を防いだり、運動のパフォーマンスを向上したりすることはありません(バレエなど柔軟性が欠かせない運動でない限り)。ストレッチをするのをやめたらどうなるのかを見てみましたが、運動中も運動後もストレッチをしたときと同じでした。
唯一の変化は、以前はよく股関節周りの鼠径部を痛めていたのですが、それが奇跡的になくなったというポジティブなものです。
2. 痛みがあるから休む
運動を新たにはじめたり、再開したりすると、重いウェイトを持ち上げる場合などは特に、翌日筋肉痛になることがよくあります。
痛みがあるときは運動をしないほうがいいという考え方は、どこで知ったのか定かではありませんが、直感的にも正しいように感じていました。
しかし、そのせいで、痛みがひどいからと1週間運動をやめ、週1回しか運動をしていないから、ずっと痛みが続くというような、延々と終わらない苦痛になることがあります。
この苦境から抜け出す一番の方法は、とにかくスポーツジムやスタジオに顔を出し、そのときにできる運動をすることです。すると、いつの間にか痛みが消えます。
3. 有酸素運動だけやる
私が初めて真剣に取り組んだ運動が、ランニングです。5km、10kmと練習を重ね、最終的にはマラソンを走りました。
理論的には、筋力トレーニングはランナーにとって重要だと、これまでにもお伝えしてきましたが、ランニングをはじめた初期は筋トレのルーティンを取り入れていません。
最終的に、ハーフマラソンのトレーニングと並行して、バーベルによる筋トレを週に2〜3日行ないました。筋トレのサイクルを追加したおかげで、これまで以上に体が強くなり、より速く走れるようになったのです。
4. 有酸素運動をまったく行なわない
私は先ほど述べた「有酸素運動に筋トレを組み込まない説」とその逆の説、両方を体験したことがあります。
筋トレは、ランニングだけをやるよりもはるかに楽しかったです。5回以上の筋トレをやったら有酸素運動みたいなものだと、他の筋トレ仲間と鼻で笑って、二度とランニングをする必要はないだろうと思っていました。
しかし、人間の身体的な健康には有酸素運動も必要だというのが事実です。有酸素運動なしでは体重の増加を止められません。
有酸素運動をトレーニングに取り入れるようになって(軽めのランとハードなコンディショニングワークアウト)、重いウェイトが前よりも軽く持ち上げられるように。また、持久力がついたことで筋トレの合間に以前ほど休憩を取る必要がなくなり、ジムでの時間が驚くほどあっという間に過ぎると感じるようになりました。
5. ウェブやアプリを信頼しすぎる
長い間記録していると、自分のデータがいかに多くのアプリによって消去されてきたかを思い出せます。
たとえばスマートフォンが登場する前、私は時間と距離を手動でランニングのウェブサイトに入力していました。それ以降、4つまたは5つの異なるランニングアプリを使用。そして、新しいガジェットを手に入れるたびに、管理アプリを切り替えてきました。
また、筋トレのトラッキングにさまざまなアプリを使用し、あるアプリではハードウェアの不具合のために数か月分のデータを失いました。クラウドでバックアップされていると思っていたのですが、私がバックアップ機能をオンにしていなかったために何も保存されていなかったことが判明。
今では、いつでも必要なときにページをめくることができる、紙のノートブックのシリーズを信頼しています。
6. リフティングベルトとシューズを買うまで時間をかける
ウェイトリフティング用のベルトとシューズを初めて買うのに適したタイミングはありませんが、それでも私はもっと早く買えばよかったと思っています。
リフティングベルト(トレーニングベルト)があると、スクワットやデッドリフトなど重い負荷がかかるときに胴体をしっかりと支えることができ、ベルトなしでやるときよりもはるかに重いウェイトを持ち上げることができます。
ウェイトリフティングシューズやスクワットシューズと呼ばれるものは(どちらも同じもの)、足首がそこまで曲がらない人には欠かせませんが、私は足首の可動域が十分なので自分には必要がないと思っていました。
それが、シューズを履いたことによって、足首がどんなに曲がっていても、より強く安定感を感じられて驚きました。