自尊心を傷つけてくる同僚と仕事をしたことがある人なら、それがいかに不快な経験かを知っているでしょう。

アイデアを否定してきたり、会議で皮肉を言ってきたりする人から、不必要あるいは脈絡のない過剰な褒め言葉を頻繁に言ってくる人まで、職場で貶められる状況は実にさまざま。

また、職場によっては頻繁にそれらが起こるため、離職率の高さにつながることも。ただし、自尊心を傷つける同僚に対して対処方法も存在します。今回はその4つのステップをご紹介します。

1. 問題の頻度を見極める

他人の行動を「いつも」「絶対〜ない」「常に」といった絶対表現で表しても、助けになってはくれません。人間は常に何かをしているわけでも、まったく何もしていないわけでもないため、これは事実として誤った分析です。

代わりに、自尊心を傷つけられる経験を数値化しましょう。

たとえば、今後3回その同僚と会議で同席する中で、貶めてくるように感じた発言や行動の回数を数えます。自分自身の参考として書き出しましょう。コメントなのか、質問なのか。目を丸くするのか、笑ってくるのか。また、中立的な言動や肯定的な言動もメモしておきます。

次に、そのデータを確認します。その同僚は、自分を「常に」貶めてくるのでしょうか。おそらく、そうではないでしょう。

2. ほかの同僚にやり取りを観察してもらう

「自尊心を傷つけてくるような言動は、常に続いているわけではないもののやはり頻繁にある」と実態を認識したとしましょう。

質問の口調だったり、共有したアイデアに相手が反対してくることが多かったりすることから、そう感じるのかもしれません。自分の考えに耳を傾けてもらえていないように感じるのです。

このような場合は、信頼できる同僚に頼んで、やりとりを観察してもらいましょう。これを「ピアチェック」といいます。何が起きていてどう感じているかを説明し、やりとりを観察・評価してもらいましょう。その同僚は「相手の言動が自尊心を傷つけてきている」と感じるでしょうか。

自分が経験していることを第三者に観察してもらうことは、職場での人間関係を理解するのに役立つアプローチです。

他人に対する自分の解釈や反応が常に正しいとは限りません。自分に対する他人の行動を、そのような意図はないのに「悪意がある」と解釈してしまうことはよくあります。

また、自分の直感が同僚に裏付けられ、その同僚が本当に自尊心を傷つけてきているという可能性もあります。

このような場合は、上司に関与してもらい助けを求めましょう。何度か会議に同席してもらってやり取りの様子を直接見てもらったうえで、同僚を含めて問題に対処するといいでしょう。

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苦手な同僚とどう付き合う?残り2つのステップとは
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