睡眠というのは、なかなか思う通りにならないものです。
ようやく時間ができて、ゆっくり眠ろうとした時に限って目が冴えてしまい、いっこうに眠れず、「これなら月着陸船の操縦もできるのでは」と思うほど意識が研ぎ澄まされてしまうこともあります。
逆に、しっかり目が覚めていたい仕事中や授業中に、ついウトウトしてしまい、ハッと目を覚ますと知らない間に5分、10分と時間が過ぎているというのも、ありがちな話です。
こうした時には、定番の眠気覚ましであるカフェインに頼りたくなるのが人情です。確かに、カフェインの効果は実証されています!
コーヒーやエナジードリンクを流し込めば(あるいは、それでは生ぬるいという人には、カフェインの錠剤もあります)、午後の眠気が襲ってくる時間帯や、どうしてもやらなくてはならない徹夜作業を乗り切るのに必要な、短期間の覚醒効果を得られるのは間違いありません。
カフェインがベストとは限らない
けれどもカフェインは、常にベストな選択肢とは言えません。確かに、適量であれば覚醒状態を保つのに役立ちます。それどころか、健康にもプラスの効果があるとの説もあるほどです。
しかし、カフェインの取り過ぎは健康に良くありませんし、実は適量とされる量でも、全体的な睡眠パターンを乱すおそれがあります。
睡眠パターンが乱れてしまうと、疲労感がつのり、日中起きているためにカフェインに頼るという、終わりなき悪循環にはまり込んでしまいます。
実は、カフェインの力を借りずに眠気を追い払うのは、それほど難しいことではありません。
眠くてたまらない午後の時間帯や長い夜を乗り切りたいけれど、カフェインには頼りたくないという人に、おすすめの方法をご紹介しましょう。
1. 水や軽食を摂る
眠気を追い払う方法としては、カフェインはあくまで短時間の効果しかありません。
体が必要とする2つのもの、つまり水と栄養を摂ることで、エネルギーレベルを高めるほうが良いでしょう。
水の効果
疲労感は、脱水状態に陥っている時に生じる典型的な症状の1つ。ゆえに、冷えたクリアな水を飲めばたちまち、注意力や覚醒度が一段アップするはずです。
毎日十分な量の水を飲むことは、体にとても良いだけではなく、一般的に睡眠の質向上にも役立つとされています。仕事をしなければならないのに眠くてたまらない状況は、これで避けられるでしょう。
食事の効果
また、カフェイン(あるいは糖分)による一時的な覚醒効果に頼らず、エネルギーレベルを効率的に高めたいなら、食事を摂るのも良い戦略です。
そもそも体というのは、食事からエネルギーを得るようにできています。ジムでのエクササイズ前に軽食をとるのがとても効果的なのも、これが理由。
ただし、砂糖の塊のようなお菓子や、脂っこくて消化に悪い食品は、食べるとだるさが生じるので避けましょう。
おすすめは、高タンパクで炭水化物と脂肪もバランスよく含んだ軽食です。炭水化物がエネルギーレベルをアップさせ、このエネルギーを燃やすサイクルをタンパク質がうまく制御してくれます。
エナジーバーよりも、天然の糖分がとれるリンゴ、ビタミンがチャージできるサラダ、あるいはピーナッツバターを塗ったトーストを選びましょう。
健康に良い食品からカロリーを摂取することで、より活力がみなぎり、目が冴えてくるはずです。