言い訳が必要なシチュエーションは多々あります。自分ではどうしようもない理由も含めて、計画は思い通りにいかないことがあるものです。
しかし、言い訳をすることが例外ではなく、むしろ普通になっている人がいるもの事実。気まぐれな友人、遅刻常習犯の同僚、信頼できない家族、新しいパートナー…誰もがそういう人を知っているはずです。
言い訳ばかりされるのは腹立たしいものですが、たとえばその人に仕事を任せたり、育児に参加してもらったりすると、もっと深刻な結果を招くこともあります。
他人の行動を変えることは難しいものの、言い訳ばかりする人に対処しながら、少なからず理解を深めるためにできることはあります。
人はどうして言い訳をするの?
締め切りに間に合わなかったり、会議に遅刻したり、直前になって予定をキャンセルしたり。
たとえば、コロナやインフルエンザの陽性反応が出たために友人の結婚式を欠席するとか、事故で渋滞に巻き込まれたので会社に遅刻するとか。これらの言い訳は、習慣的なものではなく、その場限りの言い訳になりがちです。
ここで懸念している言い訳とは、人が常にする言い訳のことで、実際に何かを実行に移すと驚くようなものです。心理学者のヴァレリア・サバター氏は、「これらの言い訳は本当のことかもしれないし、でっち上げかもしれないし、その2つの組み合わせかもしれない」と説明します。
何事にも言い訳をする人の中には、何事にも責任を取ろうとせず、何かや誰かのせいにしてしまう人もいますが、“言い訳癖”のある人すべてに当てはまるわけではありません。
たとえば、慢性病を患い、様々な症状が変動するため、前もって何かを計画することが難しい人がいるとしましょう。まだ病気を公表する準備ができていないのかもしれないし、公表はしているものの真剣に取り合わずに自分の限界について常に説明しなければならない立場に置かれているのかもしれません。
言い訳ばかりする人の対処法と心得
もし、相手の言い訳が絶えないことが、自分自身や自分の人間関係にとって問題になってきているようなら、覚えておくべきことが3つあります。
親切かつ寛容であれ
相手との関係が限界に達したとしても、嘘だとわかっている言い訳をしているのを見つけたとしても、相手に暴言を吐いたり、大きく怒ったりしてはいけません。
実際、心理学者のスーザン・クラウス・ウィットボーン博士によれば、「それが一番やってはいけないことだ」とも指摘します。
彼女は2014年の『Psychology Today』の記事で、次のように話しています。
あなたの反応を恐れている人は、何かができなかったり、しなかったりする理由をあなたに打ち明けようとはしません。
自分の行動が受け入れられると思えば、そもそも言い訳を思いつく可能性は低くなるでしょう。
相手に尋ねてみよ
相手との関係や具体的な状況にもよりますが、相手の常習的な言い訳をそっと持ち出すことには意味があるかもしれません。
それがパターン化していることに気づいていることを伝え、文脈上の意味があるのであれば、相手のウェルビーイングを心配する気持ちを伝えることができるでしょう。
また、相手が言い訳していることが何であれ、それを達成するために何かできることはないかと尋ね、誰にとってもうまくいく解決策を見つけることもできるはず。
ただ、相手が言い訳してしまう理由を説明することで、相手の言い分をより理解できるようになるかもしれませんが、必ずしもそうなるとは限りません。
場合によっては、相手が何かをやり遂げずに言い訳をすることは、あなたを困難な立場に追い込むことにもなります。二度と同じことが起こらないよう、一緒に解決策を考える必要があることを伝えるのが最も効果的かもしれません。
相手に逃げ道を与えよ
相手が脅威を感じていることが原因でいつも言い訳をしていることが分かっている状況なら、何が起こっているのかを認め、この特殊なシナリオに対する逃げ道を与えてあげることが理にかなっているかもしれません。
面目を保つために、今後もこのようなことを考え、言い訳をし続ける必要はないことを相手に伝えることができるはずです。
Source: Exploring your mind, Psychology Today, Learning Mind