病院の予約や上司との面談などの予定が入っていると、その予定がどうしても気になってしまい、ほかの仕事に集中して取り組めないことはありませんか。

その状態をウェイティングモードと呼びます。先の予定について不安を感じたり、思いを巡らしたりして、目の前の仕事に集中できない状態です。

この問題は、たとえば注意欠如・多動症(ADHD)のような、実行機能に問題を抱えがちな人に起こります。注意力をうまく制御できず、また、時間の経過を正確に把握できない「タイム・ブラインドネス」という状態に悩まされやすいのです。

では、先の予定がどうしても気になって、やるべきことに集中できない場合に役立つ4つの対策を説明しましょう。

1. その日の優先事項をリストアップする

ウェイティングモードの問題は、心配ごとに関する思考をなかなか切り替えられず、やるべきタスクや仕事がおろそかになってしまうこと。

そこで、目の前のタスクに集中できるレギュラーモードに戻るために、その日に済ませるべき優先事項をリストアップしましょう。そのリストがあれば、先の予定が気になり、そのことで頭がいっぱいになってしまうときに、やるべきことを確認できます。

リストアップするときには、その日に必ず済ませるべきタスクだけでなく、「可能であれば済ませておきたい用事」も含めましょう

2. 深く考える必要のないタスクに手をつける

ウェイティングモードの別の問題は、予定している予定や会議が心配で、思考がすべてそちらに向いてしまうこと。こういう状態で重要な仕事にとりかかろうとすると「集中して大事な予定の時刻を忘れてしまうのでは」と、さらに神経を使います。

こうした不安を軽減しつつ、大事な予定を忘れないようにするには、気軽にできる簡単なタスクに取りかかるのも一案です。たとえば、受信トレイのメールをひとつ残らず処理したり、書類を整理したり、やろうと思っていたデスクの片づけをしたりなど。

さほど深く考える必要のないタスクは、ウェイティングモードに入ったときこそが絶好のタイミングかもしれません。

3. 予定を上手に組む

午後に入っている予定が気になって、午前中にやるべきルーティンがこなせない場合、どの時間に予定を組み入れれば影響がないのかをよく検討しましょう。

たとえば、午後に重要な予定があると午前中は集中できなくなってしまう場合は、その大事な予定を午前に設定して、気がかりなタスクを早めに完了すればいいのです。そうすれば、午後からは何も気にせず、1日のルーティンに取りかかれます。

ほかにも、子どもを学校に送っていったあとや、ランチの直後などにうまく予定を入れると、ちょっとした空き時間を活用することができます。

4. アラームをセットする

タイム・ブラインドネスに悩む人は、時間の経過を正確に推し量れません。1時間が5分に感じられたり、あるいは、5分が1時間に感じられたりするのです。

それに加えて、集中力に問題がある(1つのタスクに集中しすぎてほかのことすべてを忘れてしまう、あるいは、さまざまな考えが頭をよぎって気が散る)場合は、時間感覚が簡単に失われてしまいます。

時間の経過をうまくつかめないと、大事な予定を忘れてしまうのではないかと、不安でたまらなくなります。その結果、先の予定ばかりを考えて、目の前のタスクに集中できず、ウェイティングモードにはまりこんでしまうわけです。

「予定を逃す不安」を和らげたいときは、アラームをセットするのも1つの方法。そうすれば、いつのまにか予定の時間が過ぎてしまうのではないかと心配することなく、目の前のタスクに集中することができます。

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