締め切りは大きな不安の原因となり得ますが、その緊張を和らげる方法はあります。
上司や取引先、同僚など、あなたの時間を必要とする人に向けて、今度仕事の締め切りを設けるときには、あることを秘密裏に用意しましょう。それは、「自分のための締め切りをつくる」こと。
締め切りは1つではなく2つ用意せよ。その理由は?
締め切りは通常、ほかの人があなたの仕事を受け取ったり批評したりする日なので、仕事を仕上げることにまつわるストレスが増します。
上手く仕上げなくてはならないだけでなく、業務上の悪影響がないよう、相手が確認できる時間内に終わらせなくてはなりません。
自分のために2つ目の締め切りを設けるのは、どれだけ早く仕事を終わらせるかにかかわらず良いアイデアです。
個人的な締め切りに間に合えば、上司やクライアントがすべてをチェックする日までに、ストレスを解消する時間がつくれるはず。そしてその時間を使って、仕事に磨きをかけたり、見落としていたことを見直したりすることができます。
個人的な締切日までに仕事を終わらせられなかったとしても、あなたはすでにバッファーをつくっているのですから、責任者に「何か問題がある」と気づかれる前に終わらせることができるでしょう。
困難なプロジェクト遂行のために、これ以上時間をつくるのが難しいと悩んでいるなら、締め切りが迫るなかストレスの渦中で仕事をすることは、実は生産性にとって良いことだということを心に留めておいてください。
ストレスをメリットとして捉え直し、ストレスレベルとパフォーマンスの関係をモデル化したヤーキーズ・ドッドソンの法則を考えてみましょう。
仕事の期限を少し早めれば、生産性のスイートスポットに到達するのに必要な後押しになるかもしれませんよ。
「秘密の締め切り」の設定方法
個人的な締め切りを決めるときは、目の前の仕事を考慮しましょう。
上司が会議のメモをその日中に欲しいと言うのであれば、午後2時までに。数週間にわたる長期プロジェクトであれば、3日ほど余裕を持たせた締め切りに設定しましょう。
理想的なのは、現時点から本当の締め切りまでの距離を1/3に切り分け、約2/3を自分の締め切りにすること。
これでも十分な作業時間を確保できますが、修正を加えたり、万が一失敗しても本当の締め切りまで作業を続けられるだけの余裕があります。