MacかWindowsか。みなさんはどちらを使っていますか?
この記事では、WindowsユーザーがmacOSに関して抱きがちな誤解に目を向け、さらには、乗り換えようとしているなら考え直したほうがいい理由も紹介します。
1. 対応していないアプリがある
Windowsをしばらく使っている人は、プログラムやアプリをブラウザからダウンロードすることに慣れているのではないでしょうか。
一方、macOSだと、必要なアプリをダウンロードするには、ほとんどの場合、App Storeを使う必要があります。このため、「Macに対応しているアプリが少ない」と勘違いしていませんか?
確かに、アプリの入手しやすさが問題になった時期はありました。たとえば、Visual Studioは2016年以前はMac用のものは存在しませんでした。幸い、今は簡単にダウンロードしてインストールすることができます。
つまり、macOSで必要なアプリはほとんど見つかるので、最近ではアプリの入手しやすさは問題ではありません。
2. 慣れているインターフェイスのほうがいい

Windowsユーザーは、macOSは使いづらそうと感じるかもしれません。
たとえば、Windowsは下部にタスクバーがあり、ピン留めしているアプリがすべて表示されています。Macは上部にメニューバーがあり、画面下部にはドックがあり、ピン留めしたアプリが表示されます。
しかし、現実には、macOSを使っている人たちは、macOSの方が使いやすいと思って使っています。トラックパッドのジェスチャーが、WindowsよりもMacのほうがよく機能するのが良い例です。
つまり、macOSが複雑というより、Windowsユーザーは違うOSに慣れてしまっているだけです。
3. macOSはWindowsのパクリ?
この不毛な主張は、WindowsユーザーにもmacOSユーザーにも見られます。WindowsがmacOSをパクったという人もいれば、その逆という人もいます。
どちらの言い分も正しくありません。WindowsとmacOSでは、インターフェイスも扱うプログラムも全然違うからです。
たとえば、Macにはユニバーサルクリップボードという機能があり、同じiCloudアカウントとWi-Fiに接続されたデバイスは、このクリップボードを共有することができるようになっています。
この機能を使えば、Macでテキストや画像をコピーしてiPhoneに貼り付けたり、逆にiPhoneでテキストや画像をコピーしてMacに貼り付けたりすることが簡単にできます。これはほんの一例です。
どちらのOSも機能やユーザーエクスペリエンスが異なるので、どちらかのOSがもう一方をパクったというのは、個人的な偏見でしかありません。
4. ほかのデバイスへの接続のしやすさ

Macはほかのデバイスと接続できないと思われがちです。
しかし実際には、Appleはサードパーティのアクセサリーに優れたサポートを提供しています。
ほとんどの外付けドライブ、マウス、ヘッドフォンなどのアクセサリーが、ほかのOSと同じようにMacでも使えます。
Androidスマホをお持ちの方でも、Android File Transferなどのソフトウェアを使えば、AndroidとmacOSの間で簡単にファイルを転送できます。
5. 価格
これは、macOSへの乗り換えを躊躇してしまう一番の理由かもしれません。Windowsを搭載したデスクトップPCを購入または構築するほうが、Macを購入するよりも安いのです。同じようなスペックのWindowsラップトップでも、MacBookより安いものが普通に見つかります。
しかし、人によっては、追加コストを払うだけの価値があります。Final Cut Proなどのアプリのサポート、iCloudキーチェーンなどの優れた機能、そしてiOSデバイスとの連携を手に入れるからです。
多くの人は、価格をハードウェアだけで評価しがちです。Windowsマシンを安く手に入れることはできても、先ほど紹介したような機能は搭載されていないでしょう。毎日使うものだからこそ、一度使うと手放せなくなる機能です。
その上、最新のMacには、かなりパワフルで効率的なApple製シリコン(M1、M2など)プロセッサが採用されています。
そのため、Apple製シリコンチップを搭載したMacBookは、同価格帯のWindowsのノートPCより高い性能を発揮することがあり、コストパフォーマンスの点で優れているかもしれません。
6. ゲーミング

これは、WindowsユーザーがmacOSに乗り換えない最も一般的な理由の1つです。
Macでのゲーミングはずいぶん進歩し、人気のあるMacのゲームも選べるようになりましたが、macOSに対応していないゲームはまだ数多くあります。
これは、Windowsでゲームをする方が常に人気が高く、AppleはPCゲーム業界にあまり注意を払ってこなかったからです。Macで発売されているゲームでも、同じようなスペックのWindowsマシンの方がよく稼働することがほとんどです。
それだけではありません。PCゲームではModが大きな役割を果たしていますが、Windowsでは、ほとんどすべてのゲームでModのサポートが充実しています。Modをインストールしてゲームで使うのは、macOSのようなクローズドプラットフォームではできません。
Mac対Windowsの論争は果てしなく続く
MacユーザーとPCユーザーの論争は、かなり長い間続いています。人によって考え方が違うのはいつの時代も同じであり、だからこそ、あるOSを使っている人を説得して別のOSに移行させるのは難しいと言えます。
Windowsユーザーは、Appleのクローズドなプラットフォームと比べると、柔軟でカスタマイズできる点が気に入っています。
一方、Appleのアプローチは、Macユーザーにも有効です。クローズドなエコシステムのおかげで、Macは他のAppleデバイスとの統合性が高く、テクニカルサポートも通常より充実しており、多くの場合ソフトウェアのアップデートを長期的に受けられます。
——2022年12月18日の記事を再編集のうえ、再掲しています。
訳:春野ユリ