7-zipやWinRARなどの既存の圧縮ツールにそろそろ別れを告げるときが来たようです。
Windows 11は、7zやRARを含むいくつかのアーカイブ形式のネイティブサポートをまもなく追加する予定です。今後のアップデートで、サードパーティのアプリを使用しなくても、これらの形式のアーカイブファイルを作成できるようになります。
これはPC界にとっては大ニュースです。RARアーカイブ形式は30年以上、7zは24年以上の歴史があり、あらゆる用途に利用されてきました。
しかし、Microsoftは長年にわたり、これらのファイル形式に対するネイティブサポートを追加しなかったため、ファイルを開くには、7-zipやWinRARなどのサードパーティのアプリを探さざるをえませんでした。
しかし、最近Microsoft Buildで同社が粛々と次のような声明を出したことから、状況は一変する模様です。
我が社は、Libarchiveのオープンソースプロジェクトを使用して、tar、7-zip、rar、gz、その他多くのアーカイブフォーマットのネイティブサポートを追加しました。
これで、Windows上で圧縮中のアーカイブ機能のパフォーマンスを向上させることができるようになりました。
画期的な発表ですね。
RARファイルや7zファイルがここまで普及してきた理由
RARや7zなどのアーカイブ形式では、ファイルを少し小さめに圧縮し、ダウンロードしやすいように塊に分割できます。
かつてはダウンロード速度が遅く、ハードディスクの容量が非常に限られていたため、時間と数百メガバイトを節約できるものは大いに歓迎されました。
25個のパーツに分けて圧縮されたゲームや映画をRARファイルでダウンロードし(完全に合法です)、何時間もかけて解凍し、つなぎ合わせてから、ダウンロードして視聴したりゲームとして遊んだりしていたのです。
現在でも、これらのファイル形式はかなり便利です。写真や動画などのファイルをまとめてクラウドストレージサービスにアップロードする場合、アーカイブファイルを1つ作成すれば簡単に作業を行なうことができます。
圧縮は、クラウドストレージサービスが課すサイズ制限内にファイルを収めるのに役立つだけでなく、アップロードするファイルを1つだけ作成すればいいからです。
一般的なクラウドストレージサービスの中には、一度に最大5つのファイルしかアップロードできないものもあります。
このWindows 11の新機能で注目すべきは、Windows内でRARアーカイブを作成する機能です。
多くの圧縮アプリはRARファイルを解凍することができますが、独自のファイル形式なので、RARアーカイブを作成できるアプリはほとんどありませんでした。
Windows 11でRARと7zのネイティブサポートを受ける方法
この新機能は、来週からWindows Insiderビルドに配信され、その後、Windows 11を使用している他のすべての人にゆっくりとロールアウトされる予定です(2023年5月26日Lifehacker US公開時の情報です)。
一刻も早く利用したい場合は、PCをWindows Insider Programに登録しましょう。まずは、Microsoftの公式InsiderサイトからPCを登録します。
次に、「設定」→「更新とセキュリティ」→「Windows Insider Program」と進み、「始める」を選択します。ここでは、3種類のチャンネルから選ぶことができます。
Microsoftは、新機能と安定性のバランスが良いベータチャンネルを推奨していますが、この新しいアーカイブサポートをなるべく早く受けたいなら、Devチャンネルにするのがいいでしょう。
ただし、不安定になる可能性も高いので、登録の際にはそれも考慮してください。
画面の指示に従って操作し、PCを再起動します。再起動したら、「スタート」→「設定」→「Windows Update」→「今すぐ更新」と進み、Microsoftがサポートする最新バージョンをインストールします。
Source:PC Gamer, XDA, End of document, Windows Developer Blog, Windows Insider