今年もWWDCの時期がやってきました。

Appleが自社のOS群の新機能を披露するわけですが、今年はApple Watchを動かすソフトウェアの大規模なアップデートも含まれています。現在ベータ版が公開されており、今年の後半に公開予定のwatchOS 10は、強化された文字盤、より便利なメンタルヘルスアプリ、オフラインマップなど、たくさんの新機能を誇っています。

何よりもまず、手持ちのApple Watchが今秋watchOS 10に対応するかどうかの確認を。なぜならAppleは、iOS 17を搭載したiPhoneとペアリングされたデバイスにのみアップデートをリリースする予定だから。

つまり、watchOS 10を手に入れるには、iPhone XS、iPhone XR、またはそれよりも新しいデバイス、そしてもちろんApple Watch Series 4(またはそれよりも新しいもの)が必要ということです。

特に注目すべきwatchOS 10の新機能

1. Smart Stackが文字盤(ウォッチフェイス)を強化

Smart Stackは、watchOS 10の基本機能。現在再生中の曲、天気、アクティビティ統計など、重要な情報に文字盤(ウォッチフェイス)から直接アクセスできるようになります。

古いバージョンのwatchOSでは、これらの情報の一部にアクセスするにはサイドボタンを押す必要がありましたが、watchOS 10では、ウォッチフェイスから直接デジタルクラウンを回転させて見ることが可能に

Smart Stackは、ユーザーの使い方に適応して、関連する情報を優先的に表示します。

2. コントロールセンターを開く新たな方法

サイドボタンを押すことでコントロールセンターを開くことができます。

これは、小さなディスプレイで上にスワイプするよりも、ずっと確実にアクセスできる方法だと感じています。

3. フルスクリーンアプリ

天気予報、メッセージ、マップなどのApple独自のアプリが、Apple Watchのディスプレイをより多く使用するようになります。画面の面積が貴重なデバイスでは、1ミリでも多く使うことに意味があるのです。

4. 新しい文字盤

watchOS 10には、新しく「パレット」「スヌーピー」という楽しい文字盤が追加。前者は異なる色と重なり合うレイヤーで時間を表示し、後者はみんなが大好きなピーナッツのキャラクターをApple Watchに登場させています。

5. サイクリングワークアウトのアップデート

サイクリストは、watchOS 10が追跡できる新しいサイクリング指標を楽しむことができます。

パワーゾーンという新しいビューでは、サイクリングワークアウトの強度を追跡できるようになり、努力ベースのトレーニングに最適です。

Apple WatchをBluetooth対応のサイクリングアクセサリに自動的に接続し、ケイデンス、スピード、パワーを測定することも可能。

iPhone用の新しいライブアクティビティもあり、ライド中にサイクリング指標をスマホで簡単に確認できます。

6. ハイキングワークアウトを強化

watchOS 10では、「コンパス」アプリが便利なウェイポイントを生成できるようになります。

これにより、Cellularによる電波が届いていた最後の場所までルートをたどることができます。また、保存したウェイポイントの3Dビューがよりきれいに表示され、米国では、ハイキングの地形図に丘の陰影、ポイント、標高データが表示されるようになります。

7. メンタルヘルスのログ

watchOS 10では、メンタルヘルスのデータを記録することができるようになります。

「マインドフルネス」アプリで自分の心の状態を記録し、iPhoneの「ヘルス」アプリで自分の心の健康と活動レベルの対応を確認することができるのです。これにより、活動量とメンタルヘルスの相関関係を見つけることができるかもしれません。

また、周囲の明るさをチェックし、昼間に過ごす時間を増やすよう促す新機能もあります。

この機能は、心身の健康に役立つだけでなく、視覚の健康も促進するように設計されています。日中の時間を増やすことで、近視のリスクを減らすことができます。この機能は、視力障害を回避するのに役立ちます。

8. Apple Watch版NameDrop

自分のiPhoneをほかのiPhoneに近づけることで、連絡先をすばやく交換できるiOS 17の新機能「NameDrop」。watchOS 10では、同機能に対応します

Apple WatchをほかのApple WatchやiPhoneに近づけることで、利用することが可能です。

9. グループFaceTimeオーディオ

watchOS 10では、Apple WatchでFaceTime Audioのグループ通話に対応。また、FaceTimeで残したビデオメッセージをApple Watchで直接プレビューすることもできます。

10. 「マップ」アプリによるより良いナビゲーション

「マップ」アプリで地図をダウンロードして、オフラインでナビゲートできるようになります。これは、iOS 17の「マップ」アプリがオフラインマップをサポートするための付随機能です。

オフラインナビゲーションは、バッテリーを節約したいときや、ネットワークが利用できないときや通信にムラのある場合にかなり便利でしょう。