自分を効果的に印象付けるには、いくつかのスキルを磨く必要があります。
不可欠なのは、今から挙げる4つのスキルです。この4つのスキルがあれば、仕事の内容に関係なく、職場で前向きになれます。
そして、職場で前向きな人間関係を築くことができれば、自分の仕事への満足度が上がるだけでなく、仕事をこなす能力も向上するはずです。
では、その4つのスキルについて説明しましょう。
1.オンとオフのけじめをはっきりさせる
職場の中には、「成功するには苦労が必要」という姿勢を誇っているところもあります。また、延々と働き続け、昼夜問わず仕事に対応できるようにしておくことが、成功への近道だという信念にしがみつく人も多いものです。
しかし、このような「成功するには苦労が必要」という考え方は、真っ先に捨て去るべきです。
それよりも、自分の心と体の健康を保つための習慣を身につけましょう。
1日を乗り切るための活力を取り戻すには、意識してちょっとした休憩を取ることです。
また、始業時間と終業時間を明確にし、それを守るよう努めましょう。
職場での心身の健康を重視したら、仕事の内容でも良いパフォーマンスが出せたという結果が出ているのは、納得できる話です。
2.意見を言うべきときを心得て、フィードバックを受け入れる
意見の相違が生じたり、何らかの決断をする必要が生じたりしたとき、一番気楽なアプローチは、あえて声をあげたりせず、沈黙を守ることです。
誰もが身に覚えがある話でしょう。アイデアを出してもどうせ取り上げられない、という気持ちから、黙り込んでしまう場合もあります。問題は、こちらが黙っていると、あなたの上司や同僚は、あなた独自の視点を知る機会が失われてしまうことです。
けれども、こういうときに声を上げると、フィードバックの受け止め方も学ぶことができます。
周りの目は気にせず、積極的に他の人たちから学ぶ姿勢を持ちましょう。
これは、簡単に身につけられるスキルとは言えませんが、大切な要素です。自分のアイデアが却下されたら、その理由を理解するよう努め、あとは気持ちを切り替えて、チームの一員として貢献することを考えましょう。
3.不平不満を言うのをやめ、問題の解決や柔軟な見方を目指す
問題が生じたときに、それを不平不満の種として捉えるのではなく、解決すべき課題だと捉えることは、満足のいくキャリアを築く上で中核となる価値観です。
逆に、不満をぶちまけたり、誰かの陰口をしたりしていると、キャリアは停滞し、今の状況から身動きが取れなくなります。悪い状況のことで頭が一杯になっていたら、新しいところにはたどり着けないのです。
とは言っても、時々文句を言うことすらダメ、というわけではありません。不満を吐き出すことには、気持ちをすっきりさせる効果がありますから、たまにはいいでしょう。ストレスの多いときには、愚痴を言うと心を落ち着かせることができます。
ただし、いつまでも言い続けるのはやめましょう。
不満が募る状況から気持ちを転換するためには、別の視点を取り入れることもひとつの手です。
4.メンターとつながる
メンターが、あなたのキャリアに与えてくれるメリットは数え切れないほどたくさんあります。
厄介な状況を乗り切るために役立つアドバイスをくれたり、人脈が広がるようにと新しい人を紹介してくれたり、さらには、自分のキャリアの目標について真剣に取り組む気にさせてくれたりするはずです。
しかし、メンターを持つことにまつわる真のスキルは、有望なメンター候補者を見つけ、メンターになってほしいと依頼する過程にあります。
メンターは、こちらが何もしなくても得られるものではありません。メンターとの関係を構築する責任は、頼む側のあなたにあります。
それには、メンターから何を学びたいか、はっきりと把握しておく必要があります。また、自分がメンターを探していることを、友人や同僚を通じて広めなくはなりません。
そしてメンターが得られたら、その人と確かな関係を築いていく必要があります。メンターと対面を続け、そのアドバイスに従いつつ、目標を達成していくのです。
「キャリアの構築」は、あなたが今取り組んでいる仕事の内容や、選んだ業界よりも、はるかに多くの要素をはらんでいます。あなたが周囲と構築する人間関係も、重要な要素なのです。
そして、職場で自分を印象づけるすべを日々学ぶ中で、人間関係も形作られていくのです。