会社での肩書が何であれ、あなたは既に1人のリーダーです。では、どのレベルのリーダーなのでしょうか?
ビジネスの世界では、ビジネスオペレーションやリーダーシップは複数の階層に分かれています。どの階層も、強いビジネスを構築するためには必要不可欠ですが、ぜひとも目指してほしい階層が1つあります。
もしあなたが大きな成功を夢見る起業家であるなら、「真のリーダー」にならなければなりません。
今回は、リーダーシップの3つの階層と、どのように階層を登り、真のリーダーに成長していけばいいのかについて解説します。
階層1:フォロワー
この階層では、あなたがしている仕事をあなたよりうまくできる人はいないかもしれません。また、あなたは非常にニッチなスキルや知識を持っています。フォロワーは必要な存在であり、企業が前進するために欠かすことができない構成要素です。
しかし、より上の階層に登りたいのだとしたら、自分の役割や専門性を広げる方法を見つけなければなりません。
私が初めて自分のビジネスを始めたとき、ビジネスのさまざまな側面について知識を増やす必要性に迫られました。
たしかに私はエンジニアとしてのスキル・経験を持っていましたが、マーケティングがどう機能するのか、どうすればサプライチェーンが最適に機能するのか、ユーザーを真に支援するための顧客サービス部門をどのように構築すればいいのかなどについて、理解する必要がありました。
私は、持ち前の好奇心と学習能力を駆使して、専門性を1つだけもった人間から、幅広い知識を持つ人間へと成長していったのです。
階層1から上へ行くためには、コミュニケーション能力を駆使しながら、不慣れな分野に分け入っていかなければなりません。そして、新たに得た知識をただ頭の中に閉じ込めていても意味がありません。職場での会話やチーム作業の現場で活用することが不可欠です。
周囲の人たちと積極的に話し、学んだことをシェアしてください。キャリアの先を見据え、どんな場面でも可能な限り付加価値を乗せることを心がけましょう。
階層2:人を管理する立場
この階層では、幅広い知識を活かして、自分の下で働くチームを管理する役割を担います。真のリーダーになりたいのであれば、まずは、自分の周囲に何人ものリーダーを育成する必要があります。
そのためにはまず、部下たちをトレーニングして、自分で自分のニーズを満たす方法や、自分の意思決定プロセスを信頼することを教えてください。
また、部下たちが問題を抱えてあなたのところに相談に来るときには、1つか2つの解決策を自分で考えてくるように伝えましょう。
それがチームで当たり前のことになれば、メンバーも自ずと自立していきます。誰もが自分で自分の課題を解決できるようになり、やがてあなたを必要としなくなるでしょう。
そうなれば、あなたはより大きな展望にフォーカスできるようになります。
階層3:真のリーダー
私個人としては、企業をリードするのに個々の事業の詳細を知る必要はないと考えています。なぜか? 真のリーダーの役割とは、人を管理し、大きなビジョンを描くことだからです。
この階層まで登ってきたあなたはもはや、KPIや製品、チーム、個々の目標を管理することとは無縁です。
代わりに、あなたの使命は、インスピレーションを与え、コミュニケーションを図り、物事や人同士を結びつけることとなります。
そのためには、個々の事業や部門のオペレーションに引き戻されないよう、境界線を設定する必要があります。私は、何か問題が起きたとき、現場のオペレーションから視野を引き上げ、俯瞰した視点からその問題を捉え、対応するようにしています。
トップリーダーにとっての課題は、その位置にいかにとどまっていられるかと言ってもいいかもしれません。
真のリーダーになりたいのであれば、個々の事象からは手を放し、ビジネスにおいて「何を」「なぜ」行なうのかということに徹底的にフォーカスしていく必要があるでしょう。
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