大音量のコンサートは楽しいですよね。でも、聴覚にはダメージがあります。せっかく盛り上がっているところに水を差すような話をして恐縮ですが、これは事実です。
大音量にさらされると、たった5分で聴力低下の症状が出るおそれさえあります。
それでもライブが好きでよく通う、という人に朗報があります。普段使っているワイヤレスイヤホンが、あなたの繊細な耳を守るのに役立つかもしれません。
どの程度の音量だと聴力が低下する?
アメリカ疾病管理予防センター(CDC)のページによれば、聴力低下は、大音量を一度耳にした場合でも起きますし、大音量に繰り返しさらされた場合にも起きるおそれがあるとのことです。
音の大きさを測るのにはデシベル(dB)という単位が使われますが、70dBを超える騒音が頻繁に耳に入ってくる状況だと、聴力低下の症状が現れはじめることがあるそうです。70dBというのは、食洗機がお皿を洗っている最中の音と同等のレベルです。
dBは音量を示す単位ですが、dBの数値がほんの少し増えただけで、音の強さは急激に増加します。先ほどのCDCの資料によると、20dBの音は、10dBの音と比べて10倍の強さになるとのことです。
たとえばCDCのデータによると、ガソリンエンジンで動く芝刈り機の騒音(計測値で80~85dB)に2時間さらされると、聴力低下のリスクが生じるとされています。しかし、誰かが耳元で叫び声をあげた場合(110dB)だと、2分も経たないうちに聴力が低下するそうです。
それだけに、音そのものや周囲の環境音がどれだけ大きいか、ということだけでなく、その騒音にどれだけの時間さらされたら聴力にダメージがあるかを考慮してください。こちらのほうが、リスクを評価する上では、より有効で現実的な方法と言えます。