各種サブスクリプションの価格が高騰を続けており、ユーザーとしては、これらをうまくやりくりすることが、ますます必要になってきています。
好きな時に好きな音楽を聴きたいなら、サブスクリプションしかありません。特定のソフトウェアを利用したい時も、サブスクリプションが便利です。話題のドラマを乗り遅れることなく観たいなら、やはりサブスクリプションでしょう。
ただし、そうしたさまざまなサブスクリプションの月額料金は、お財布にとって大きな負担となり得ます。そんな状況に歯止めをかけたいなら、いくつかを解約する以外、できることはないように思えます。
実際、利用していないサブスクリプションがあるなら、解約すべきです。とはいえ、場合によっては、解約しなくても、負担を減らせる場合があります。単に、解約すると「ほのめかす」だけでいいのです。
企業側はユーザーを失いたくない
サブスクリプションの料金がちょっと高すぎて、割に合わないなと感じたら、解約手続きをはじめましょう。たいていは、次のような流れになるはずです。解約の意思を示すと、「本当に解約してよろしいのですか」と確認してきます。
解約せずに継続したら、どれほどのメリットがあるのかを手短かに伝えてくるところもあるかもしれません(「解約するなんてもったいないですよ!」と引き留めてくるのです)。そんなことは気にせず、手続きを進めましょう。
解約理由を尋ねられたら、料金が高すぎると伝えましょう。そうすれば、自動解約システムに対して、あるメッセージを送ることができます。つまり、「金銭的なインセンティブがあれば、解約の決心が揺らぐかもしれない」というメッセージです。
この段階ではたぶん、解約しようとしているあなたが進む可能性がある道は2つあります。サブスクリプション提供企業が説得を諦め、解約が受け付けられて終わるのが1つ。もう1つは、企業側がお得な割引特典を提示してくるという道です。
サブスクリプション側は、こんなふうに提案してくるかもしれません。
これまではご案内していませんでしたが、あなたは当社にとって大切なお客様です。もし継続していただける場合は、1カ月無料の特典を適用させていただきます。いかがでしょうか?
この特典に心を動かされなければ、「サブスクリプションを解約する」を選択しましょう。
すると、こう返ってくるかもしれません。
承知いたしました。先ほどの特典ではご満足いただけなかったのですね。それでは、現プランを継続していただける場合、利用料を半額とさせていただきます。いかがでしょうか?
それでも、「サブスクリプションを解約する」を選びます。
お客様のグレードを、プレミアム会員にランクアップし、さまざまな特典をご提供します。この場合、月額料金はたったの1ドルです。なにとぞ、解約せずに引き続きご利用ください
おめでとうございます。これでようやく、利用料が高すぎて割に合わないと思っていたサブスクリプションサービスが、すっかりお手ごろ価格で使えるようになりました。
解約をほのめかす前に、ポリシーを調べておく
言うまでもありませんが、「サブスクリプションを解約する」をクリックしたからといって、必ずしも常に、このような割引特典を提案されるわけではありません。
ですから、解約をクリックする前に、まずはちょっと下調べしておきましょう。そうすれば、「解約」する予定のプランについて、もっともお手ごろな特典がわかります。
お得な特典が2つ以上ある場合は、1つ目の提案を受け入れてはいけません。解約しようとしている客に、たった1つしか特典を提案してくれないのであれば、さよならを言ったほうがいいでしょう。
筆者の経験から言うと、こうしたシナリオに沿って進む可能性が高いのは、新聞とデジタルメディアのサブスクリプションです。次から次へと割引料金が提示され、最終的には、これまで月15ドル以上も払っていたプランが、ほぼゼロに近い料金となります。
サブスクリプションは、電話でないと解約できない場合はとりわけ、止めるのがほぼ不可能なことがあります。
解約しようとするユーザーに、割引特典を1つしか用意していないところもあるかもしれません。Adobeは、ユーザーが解約しようとすると、すぐさま料金を半額に割り引くことで有名です。
一方、Huluの場合は以前、解約しようとしたユーザーに、1カ月無料特典を提供していましたが、あるRedditユーザーが1年ほど前に、Huluを解約しようとしたら、6カ月2ドル99セントという割引価格を提案されたと投稿しています。
いわゆるサブスクリプションではないサービスでも、解約をほのめかすやり方を試してみると、運に恵まれる可能性があります。
たとえば、年会費を払う必要があるクレジットカードを持っている場合は、更新前に、カード会社に電話をしてみてください。カード解約をほのめかせば、かなりの確率で、年会費が無料になります。更新時期が来るたびに電話をかけなくてはならないとはいえ、悪くない特典です。
解約をほのめかす前に、ポリシーをひととおり調べておいたほうがいい理由は、もう1つあります。それは、サブスクリプションが完全に利用できなくなる事態を避けるためです(使えなくなっても平気な場合は、解約手続きをしてください)。
なかには、解約されても気にせず、割引特典をいっさい提案しないどころか、再利用に制限をかけるサブスクリプションもあるのです。たとえば、米映画館チェーンのAMCシアターズは、週3本まで映画見放題の「A-List」というサブスクリプションを実施していますが、解約後は半年間、再契約ができません。
積極的に活用しているサブスクリプションなら、お得な特典を目当てに解約するようなことはやめたほうがいいでしょう。そうでないと、長いあいだ、サービスが利用できなくなってしまいます。
けれども、そうした再利用不可というポリシーがないと確認できれば、サブスクリプションを解約しても問題はありません。解約の手続き中に、お得な特典を提案してもらえなかったら、いったん解約してから、再び契約すればいいだけです。
すでに利用料を支払っているわけですし、最悪の場合でも、現在と同じ料金を払い続けることになるだけです。
「解約のほのめかし」によって、無事に新しい特典が得られた場合は、定期的にチェックするのをお忘れなく。
たとえば、6カ月間の特典プランを利用する場合は、そのまま放置してはいけません。特典の適用期間が終了して7か月目になった時に、いくら請求されるかわからないからです。
Source: Forbes, Ziedal Morris, reddit, AMC Theatres