新しい職場で第1日目を迎えるときは、その仕事に就くために経験した面接を、また繰り返すような気がするかもしれません。
緊張感も興奮も、面接のときと同じですし、「何としても第一印象を良くしたい」と願う気持ちも一緒です。一方で、自分の立ち位置を理解したい、新しい職場に馴染む方法を知りたいという、初日ならではの思いもあります。
新しい職場のことを知るために、何か良い手はあるでしょうか。
実は、少し作戦を立てるだけで、上手に質問して、必要な情報をうまく引き出すことができるのです。
この記事では、新しい職場で成功していくために、初日に聞いておくといい質問をお教えします。こうした質問をすると、良い印象を与えることもできますよ。
「どのような仕事をすれば、役に立てるでしょうか」
この質問のいちばんの目的は、もちろん、上司に気に入られること。
しかもスマートな方法で気に入られることです。それだけではなく、どうしたら自分の力を存分に発揮できるか、という貴重な情報も得られるでしょう。
また、上司の答えからは、あなたが本当は何を期待されているのかがわかるかもしれません。
あなたの役割がなぜ重要なのかを上司から直接聞くことは、仕事内容がズラズラと箇条書きされた職務明細書より意味があるのです。
「第1週目は、主に何を目標にすればいいでしょうか」
新しい仕事の手順に慣れるには、多少時間がかかります。
あなたが少しずつ仕事に慣れるよう気を配ってくれる会社もあれば、いきなり難しい仕事を任せる会社もあります。
第1週目に自分が何を期待されているかを、しっかり見定めるようにしましょう。
さらに、「少し慣れたものの、正式に仕事を任されるには早すぎる時期には、どんなことに取り組んだらいいでしょうか」も、合わせて聞いておくといいと思います。
「質問したいときは、どのような方法で尋ねるのがベストでしょうか」
職場で上司と良い関係を築くには、コミュニケーションが肝心です。
もちろん、「どんな手段で連絡がほしいですか」と聞いてもかまいません。しかし、そうすると「どんな手段でも、遠慮せず連絡してくれ」と抽象的な答えが返ってくることもあります。
もっと具体的に、「どんな方法がベストでしょうか」と尋ねれば、「Slackは見ないから、直接聞きにに来て」とか、「直接聞きに来られても困る。連絡はSlackで」など、より具体的な回答が得られます。
さらに重要なのが、この質問をしたときの上司の答え方です。上司が言うことよりも、答え方のほうが、多くのことを教えてくれるのです。
今、上司とはどんな手段でやり取りしていますか?
ビデオ通話の場合、上司に気が散っている様子は見受けられませんか? インスタント・メッセージなら、上司はすぐに返信してくれますか?
そうした「言葉以外の部分」も読み取って、上司の対応の仕方をよく知っておきましょう。
「提案があるときは、どのように伝えればいいでしょうか」
上司が好む連絡手段はわかりました。
さて、あなたは心の中で、「自分は意欲的な人間で、準備万端。いつでもチームに貢献できることを証明したい」と考えています。
けれども、周りの人の妨げになったり、新しい同僚から出しゃばっていると思われたりしたくはありません。
いつ、どこで、どのように自分の考えを提案すればいいかを質問すれば、あなたがこの職場で貴重な人材になる準備ができていることを、確実に示すことができるでしょう。
「勤務評定や、非公式な評価は、いつ行われますか」
新しい職場では、最初から、評価のプロセスを理解しておくことが重要です。
そうすれば、すっかり油断していて慌てることもありません。ここで大切なのは、非公式な勤務評価がどのように行なわれるかを教えてもらうことです。
こうした、よりカジュアルな評価でも、自分が期待通りに仕事をしていることを確実に示す必要があります。
また、この質問をきっかけに、仕事でアドバイスを受けたり、建設的に批判してもらったりする方法を教えてもらうこともできるはずです。
「社風について、知っておくべきことは何でしょうか」
多くの人にとってこの質問は、「どうすれば嫌われ者にならないか」という質問を言い換えたものです。
「社風」について教えてもらいながら、ワークライフバランスや職場の人間関係、すべての集まりに顔を出さなくてもチームの一員でいられる方法を学ぶといいでしょう。