クルマを持つことは諸刃の剣です。
一方では、公共交通機関や自分の足に頼ることなく、どこへでも好きな場所へ行ける自由が得られます(コロナ禍を経て、クルマ人気はさらに高まっています)。
ですが他方では、保険や燃料、通行料金、定期メンテナンスなどが重なると、維持費があっという間にかさんでしまいます。
また、クルマがあると、予期せぬ事態も起こりがちです。たとえば、ある朝、クルマのドアを開けると、そこにはカビがびっしり…といったようなケースです。
プロにカビを除去してもらえるだけの金銭的な余裕がある人なら、けっこうなことです。けれども、なかには今月はとてもそんな余裕なんて…という人もいることでしょう。大丈夫です。
クルマのカビの除去は、自宅で、自分でできるんです。そのやり方を、私がお教えします。
クルマにカビが生える原因
いちばん多いのは、車内に入り込んでくる水分のせいで生えるカビです。
雨が降っているのに、窓やサンルーフを開けっ放しにしていてそうなる場合もあれば、大量の液体をこぼし、それがシートに染み込んで、そうなる場合もあります。
車内が湿ったまま、クルマをあたたかい場所にとめていると、カビが繁殖するスピードが速くなり、一気に広がります。
ひとつ注意点があります。この記事で取り上げるのは、比較的軽度のカビが生えたクルマです。何かを少しこぼしたり、雨が何時間か吹き込んだりしたせいで生えたカビです。
何年、何十年もの間、屋外に放置されたままのクルマに生えたカビの場合は、こんなやり方では、とても太刀打ちできないでしょう。
クルマのカビを取り除く方法
手間ひまをかけてクルマのカビを取り除くことが、なぜ大切なのでしょう?
まずは、その理由から説明しましょう。カビにはいろんな種類があります。
なかには、ほかの種類と比べて、私たちの健康に大きな害を及ぼすものもあります。
なので一般論として、いついかなるときも、自分の身の回りにカビを生やしておくべきではないのです(アレルギー持ちの人はとくに)。
幸いなことに、「The Drive」のライターのChris Teagueさんがクルマに生えたカビをDIYで除去する方法をわかりやすくまとめてくれています。
用意するもの:
- 掃除機
- スプレーボトル
- タオル、または布切れ
- たわし
- 手袋
- 保護めがね
- マスク
- ホワイトビネガー(白い蒸留酢)
- クルマ用のクリーニングワイプ
- スプレー式のカーペット用クリーナー、または車内用クリーナー
カビ掃除の手順
掃除の準備
カビの除去に取りかかる前に、車内を軽く掃除しておきます。
- ゴミや荷物、書類などを車内から出します。カビが生えてしまっているものがあれば、捨てます。
- カーペットやシートなどの表面のやわらかい箇所に、入念に掃除機をかけます。
- 水漏れや密封シールの破損などがないか、車内をチェックします。車内に入り込んでくる湿気は、カビの成長を促します。水漏れがあった場合、それを放置しておくと、いつかまたカビ掃除をするハメになります。
カビの除去
- スプレーボトルをホワイトビネガーで満たします。できるだけ新品のボトルを使用するようにしてください。ボトルの中に前回の残りが入っていると、それがいろんな問題を引き起こすかもしれないからです。酢を使いたくない場合は、水で薄めた漂白剤でもかまいません。ただし、漂白剤を使う場合は、車内の目立たないところで試して、変色しないことを確認する必要があります。
- カビが生えているカーペットやシートなどの表面に、酢を直接スプレーします。カビが生えている箇所をしっかりと濡らします。
- 洗濯用ブラシを使って、酢をカビの生えている箇所にすり込みます。必要に応じて、再度スプレーしてください。
- 酢をすり込んだ箇所を乾かします。クルマを安全にとめられる屋内ガレージがある人は、新鮮な空気が常に車内を循環するように、窓を開けたままにしておくのがベストです。
Teagueさんのガイド(英語)には、ほかにも役立つ情報がたくさん書かれています。そちらもぜひチェックしてみてください。
──2021年1月24日公開記事を再編集して再掲しています。
翻訳: ガリレオ/Source: AutoGuide.com, CDC, The Dive