2023年5月12日にOpenAI社がChatGPTに「ウェブブラウジング機能」(ネット検索を行なったうえで回答を作成する機能)をテスト実装すると発表しました。有料プランである「ChatGPT Plus」(月額20ドル)のユーザー限定で順次開放されています。

ChatGPTの「最新情報に弱い」という弱点を補う機能であり、さらに便利に使えるようになるだろうと期待されていました(この機能がないと2021年までのデータに基づいた回答しか得られない)。
筆者も5月17日の朝から利用できるようになり、試してみたので、今回はその使い方についてご紹介します。
1. まずはウェブブラウジング機能をオンにする

ChatGPTにアクセス、画面左下を押してメニューを開き、「Settings」を選択。

その先で「Beta features」を開きましょう。
「Web browsing」というトグルボタンが表示されていれば、ChatGPTにネット検索をさせられるようになっています。これをオンにしてください。
2. GPT-4・Browsingを選択してから質問する

上記の設定後、スタートページで「GPT-4」にカーソルを合わせた際にメニューが出現するようになります。「Browsing」を選択した上で、質問を入力すれば、ChatGPTが検索を行なって回答させることが可能です。

実際に検索するかは必要に応じてです。検索しないと回答できないと判断すると、検索をはじめ、画面にはこんな風に「Browsing the web...」などと表示されます。

完了すると「Finished browsing」と表示されます。例で聞いている「Gemini」は5月11日に発表されたAIなので、きちんと最新情報を調べて回答を作成しているのがわかるでしょう。
これまでは「ChatGPTは知らなそう」と諦めてBing AIなどで検索していたことも、ChatGPTに聞けるようになっています。

回答の作成に検索した情報が利用された場合は、当該箇所の末尾に緑色の上付き文字で数字が表示されます。
これは、参照した記事などへのリンクになっていて、クリックして開くことが可能です。

また、「Finished browsing」をクリックすると、回答の作成までにどんな検索操作を行なったかという履歴が表示されます。
3. 回答作成には時間がかかり、制限もある

軽く触れてみて、以下の2点が気になりました。
- 「技術的な制限があって回答できないこと」がある
- 回答の生成にはかなり時間がかかる(数分かかるケースも)

たとえば、この質問は、エラーになってきちんと回答できませんでした。制限をうまく回避しつつ質問する必要はありそうです。
回答の正確さについても「質問による」という印象。基本的には、ユーザーが出典を確認するなどしたほうが良さそうです。
4. 「回答をコピー」できるようになった

回答の右上に3つの小さなボタンが表示されるようになっていました。一番左を押すと回答をクリップボードにコピーできます。

メモアプリなどにペーストして保存も可能です。
ただ、せっかくいろんなページを参照してつくった回答なのに、そういったページのURLが保存されないなど、ちょっと物足りない感じがします。
執筆: かみやまたくみ/Screenshot: ChatGPT/Source: OpenAI, Google
ギズモード・ジャパンより転載(2023.5.17公開記事)