すばらしいことに、スマホでたいていのことができる時代になりました。一方で、その便利さゆえに、万一の場合に大きな損害になりかねないのがスマホの唯一の欠点と言えるでしょう。
最近iPhoneとクレジットカードを盗まれたRedditユーザーのWhippity氏の場合、盗まれたカードで9000ドル以上の買い物が行なわれ、それらの取引の承認に盗まれたスマホを使われました。
幸いWhippity氏は後日、請求を取り消すことができたそうですが、誰もがそんな幸運に恵まれるわけではありません。何よりも大切なのは、そもそもこういった事態が起こらないよう、未然に防ぐことです。
泥棒の巧妙な手口
被害者のWhippity氏によると、泥棒は車に侵入し、IDやクレジットカードが入ったMagSafeウォレット付きのiPhone 13 Proを盗みました。次にApple Storeに向かい、クレジットカードを使って大きな買い物をしたとのこと。
カード会社から取引確認のためのテキストメッセージがiPhoneに送られ、犯人たちはiPhoneがロックされているにもかかわらず、テキストに返信することができたようです。
そんなはずないと思いたいところですが、実は設定によってはそれができてしまいます。iOSでは、iPhoneロック中にはメッセージに返信できないのがデフォルトです。
しかし、ロック中のメッセージプレビューを有効にしている場合は返信できてしまいます。たしかに、メッセージの返信時にいちいちロック解除をしなくていいのは便利なことです。ただ、セキュリティを考えると、あまり良い選択とは言えません。
被害者はおそらくこの設定を有効にしていたのでしょう。そのため犯人らは、iPhoneのパスコードを知らなくても、メッセージに返信できてしまいました。
AMEXから9000ドルの承認依頼が来ても、たった1文字、「1」と返信するだけで承認ができたのです。
幸い、クレジットカード会社が請求を取り消してくれました。さらに被害者は、盗難・紛失補償が付いたAppleCare+に加入していたおかげで、大きな苦労もなく、新しいiPhoneを手に入れることができたのです。
ロック画面でのテキスト返信を無効にする方法
Whippity氏のストーリーはハッピーエンドで済みましたが、あなたもこの機会に、iPhoneのセキュリティ設定を見直してみてはいかがでしょうか。ソフトウェアスイッチをいくつか切り替えるだけで、お手持ちのiPhoneが詐欺に利用されるのを防げるのですから。
ロック画面でのテキスト返信を無効に
- 「設定」>「メッセージ」>「通知」>「プレビューを表示」と進む。(念のため、すべての通知のプレビューについても同様の設定に変更しましょう。「設定」「通知」「プレビュー」で確認できます。)
- 「プレビューを表示」を「ロックされていない時」に変更する。
これで、ロック解除時のみにメッセージのプレビューが表示されるようになります。
また、デフォルト状態でロック画面で使えるアクションを確認しておきましょう。
ロック画面で使えるアクションをチェック
- 「設定」>「Face IDとパスコード」と進み、パスコードを入力する。
- 開いた画面を下にスクロールし、「ロック中にアクセスを許可」の欄に進む。
この欄で以下の設定はオフにしておくのが理想的。
- メッセージで返信(不在着信にメッセージで返信する機能)
- 不在着信にかけ直す
- ウォレット
- 通知センター
- ホームコントロール
- Siri
また、「設定」>「Siriと検索」から、「ロック中にSiriを許可」を無効にしておくとさらに安心です。
Source: Reddit