音声認識・文字起こしアプリが人気です。無料・有料含め、すでに多くのアプリがリリースされており、ざっと数えただけでも20を超えます。

筆者の場合、メールや記事を書く際は「Win+H」で立ち上がる、Windows OSに備わっている機能を重宝しています。音声認識の精度が飛躍的に向上したのはつい最近のことですが、おかげでキーボード入力が減らせて便利。

一方、取材で録音したインタビューの書き起こしは、もっぱら「notta」を使用しています。こちらは有料で、月額使用料は2000円。1年分の一括払いでは40%オフとなり、月あたり1200円の金額となります。

ICレコーダーで録った音声ファイルはインポート機能で、オンライン取材では、リアルタイムでテキスト化できます。

ワンクリックで起動する手軽さ「toruno」

さて、今回紹介するのは、それらとはやや別のコンセプトで開発された、リコーの「toruno(トルノ)です。

こちらは、オンラインの会議、セミナー、授業といった複数の参加者の音声をテキスト化します…という説明だけでは「notta」と、どこが違うのかわかりませんね。その点について触れる前に、まず概要をざっと紹介しましょう。

「toruno」は、Windowsパソコンに対応した自動文字起こしアプリです。インストール後、リアルタイムの書き起こし時はこのアプリを起動し、あとでテキストを確認する際はブラウザを起動します。

対応OSは、(4月5日公開時点)Windows版のみで、ブラウザは「Google Chrome」最新版が推奨されています。

Screenshot: 鈴木拓也 via toruno
Screenshot: 鈴木拓也 via toruno

個人で使う「torunoパーソナル」とチームで使う「torunoビジネス」の2コースが設けられており、前者の場合、月額基本料金は10時間まで1650円、以降は1分2.2円かかります。

使用時は、アプリで使用するマイクと録画する画面を選択し、「記録を開始」ボタンをクリックするだけ

「Zoom」など特定のオンライン会議ソフトにビルトインするわけではなく、パソコンに聞こえてくる音声を収録するので、Microsoft TeamsやSkypeでも、YouTubeやPC上で再生する音声データでも文字起こしできます。

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「toruno」の使いやすさ、機能や精度を見てみよう!
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