Googleの一連のアプリケーションは、仕事の効率をアップさせ、ほかの人とのコラボレーションを助けてくれる便利なツールです。でも、ToDoタスクを管理するためのツールを探すとなると、雲行きが怪しくなってきます。

そもそもの話として、「Googleにタスク管理ツールなんてあった? 」という疑問を持つ人もいるでしょう。そういった人はあなただけではありません。

ということでこの記事では、テック界の巨人であるGoogleが提供しているタスク管理機能にどんなものがあるか、説明していきましょう。

今日のワークハック:Googleアプリでニーズに合わせたタスク管理を行なう

Googleで一番のタスク管理ツールとは?

意外なことに、タスク管理に関してGoogleは、「これ1つですべての機能をカバーする」というソリューションを用意していません。同社のアプリスイートには、「Notion」や「ClickUp」に類似したソフトウェアは存在しないのです。

では、Googleアプリではタスク管理ができないかというと、そういうわけではありません。

この場合、Googleが提供するいくつかのアプリやツールを活用して、タスク管理システムを自作することになります。Googleのアプリを使った、タスク管理に使える方法を全部で5つご紹介しましょう。

1. シンプルなメモやリスト作成なら「Google Keep」

Googleには、その名も「Google Keep」というメモ作成アプリがあります。情報を「キープ」し、管理するのにとても適したサービスなので、これはぴったりの名前と言えますね。

Keepでは、手早くメモを書きとめたり、ToDoリストをつくったりできます。いわば、デジタル版のポストイットメモを貼り付けておく個人用の掲示板のようなアプリです。

メモを残しておくことのメリットはそのままで、費用もかからず、紙のメモと違ってごちゃごちゃになることもなく、しかも紙ごみも出ません。

Google Keep
Image: MakeUseOf

Keepにはほかにも、リマインダーやラベル、固定、共同編集、アーカイブ化などの機能があるうえ、「Google Workspace」のどこからでも呼び出して使うことができます。では、それぞれの機能について、もう少し詳しく見ていきましょう。

リマインダーを設定する

Keep上のメモには、締め切りの管理に役立つリマインダーを追加することが可能です。これが設定されたメモは、Googleが自動的にサイドバーの「リマインダー」タブにまとめてくれるので、ここを見ると、締め切り順にやるべきことが確認できます。

ラベルを追加する

タグをつけてメモを見つけるのに役立つのがラベルです。ラベルを設定すると、その名前がサイドバーに表示されます。ここをクリックすると、同じラベルをつけたすべてのメモを一覧で見ることが可能に。

これを使えば、同じテーマについて複数のメモを書いた場合でも、余計な時間をかけずにすべてをまとめて見ることができます。

メモを固定する

メモの固定も、たくさんメモを取るタイプの人には便利な機能。重要度の高いメモを画面の一番上に表示させ、あとで見つけやすくできるからです。

検索する

メモを書いた覚えはあるけれど、Google Keepに保存したメモが数百件(あるいは数千件)もあって見つけられない…。こんな時も、ビルトインの検索機能を使えば、簡単に探し出せます。

さらに検索結果を絞り込みたい時は、こちらの記事にあるGoogle検索のオプション一覧表を使えば、必要としているメモにたどり着きやすくなるはずです。

メモを共有する

ほかの人と一緒にタスクに取り組みたい時や、メモを手軽に共有したい時は、「共同編集者」アイコンをクリックすると、メモの共有相手を追加できます。

この設定をしておけば、あとになって共有していたメモを探すのに、テキストをしらみつぶしに調べる必要はなくなりますね。

アーカイブする

役目を終えたメモやリストは、削除するだけでなく、あとで再活用する可能性があるものを保管することも可能。

こうすることで「大事なことを書いたメモを捨ててしまったのでは? 」と心配することなく、メモの一覧表示ページを整理できます。メモの下部にあるアーカイブアイコンをクリックすると、サイドバーの「アーカイブ」という項目に格納されます。

ほかのGoogleアプリからも利用可能

Keepは、あらゆるGoogleアプリの右側に表示されるツールバーからもアクセス可能です。

つまり、Google Workplaceのどこからでも呼び出せるので、Workplace上で作業をしながら、メモにアクセスして、作業済みの項目にチェックマークをつけることもできます。

アプリのツールバーからKeepへのアクセス
Image: MakeUseOf

この方法なら、複数アプリの間を行き来する必要はありません。実際、1つのメインアプリですべてのToDoタスクを管理したいなら、Keepがベストアンサーになるかもしれません。それくらい、タスク管理に向いた機能を備えており、アクセスも容易です。

2. ToDoリストを管理するなら「Googleスプレッドシート」

タスクを表で管理したいタイプなら、あなたのニーズに応えてくれるアプリは「Googleスプレッドシート」かもしれません。

これなら、スプレッドシートならではの幅広いカスタマイズ機能を活用することもできますし、シンプルにタスクを管理することもできます。ユーザーが自由にスタイルを決められるのが、スプレッドシートのいいところです。

Googleスプレッドシート
Image: MakeUseOf

「よりかっちりしたタスク管理システムをつくりたい」という人は、Googleスプレッドシートにバックログ(未処理のタスク)管理タブを追加するのも良いでしょう。

そのようにしてすべてのタスクをバックログタブに保存しておけば、やるべきタスクをうっかり忘れてしまった、という事態を防ぐことができます。

バックログ管理タブの追加
Image: MakeUseOf

注:Googleスプレッドシートにチェックボックスを追加するには、画面上のメニューの「挿入」から「チェックボックス」を選びます。

3. Googleスプレッドシートで、シンプルなプロジェクト管理ツールを構築

プロジェクトを最初から最後までしっかり管理できるサービスを探している場合も、スプレッドシートがベストアンサーかもしれません。

Googleスプレッドシートで、機能的なプロジェクト管理ボードを作成すれば、チームメンバーとともに進捗状況をチェックし、作業の重複を防ぐのに役立ちます。

Googleスプレッドシートでプロジェクト管理ボードを作成
Image: MakeUseOf

さらに、Googleスプレッドシートのドロップダウンリストを使えば、一緒に仕事をしている人たちに、最新の状況をわかりやすく伝える掲示板を、時間をかけずに作成することが可能です。

最新情報を追加していけば、誰がどのタスクに取り組んでいるのかという情報を全体で共有でき、お互いにいちいち状況を確認しなくても、プロジェクトの状況をリアルタイムで見ることができますよ。

でも、どこから手をつけたらいいかわからない、ということもあるかもしれませんね。その場合は、今使っているプロセスやソフトウェアを参考にするか、あるいは、同じような作業をしている人のチュートリアルや資料を探してみてください。

どんなプロジェクト管理ソフトを使うにしても、まずはそのソフトをどう使うかを前もって考えておけば、あとになって場当たり的に対策を考えるよりも、ずっと楽です。

4. 「Google ToDoリスト」と「Gmail」や「Googleカレンダー」を組み合わせて使う方法

Google ToDoリスト」は、スケジュール帳やメールの受信トレイをチェックする機会が多い人には最適のツール。なぜなら、どのGoogleアプリでも、青いチェックマークのロゴをクリックすれば、このツールが使えるからです。

ツールバーには、前述のGoogle Keepも常駐していますが、ToDoリストで設定したリマインダーは、直接スケジュールに追加されるというメリットがあります。

これに加えて、余計なものがないシンプルなチェックリストで表示されることは、こうしたフォーマットを好む人にとってはToDoリストを選ぶ理由になるでしょう。

「Google ToDoリスト」と「Gmail」や「Googleカレンダー」を組み合わせて使用
Image: MakeUseOf

5. 日付ベースでタスクを把握したいなら「Googleカレンダー」

カレンダー形式でタスクを見るほうが把握しやすいという人もいるでしょう。締め切りがあるタスクを管理する人なら、この方法が間違いなく役立つはずです。また、事前に計画を練るのにも、この形式はとても向いています。

その人によって好みのタスク管理システムは違うので、自分に合ったやり方を探ってみてください。

Googleカレンダー
Image: MakeUseOf

締め切り管理やリマインダーにとどまらない、Googleカレンダーの活用法としては、以下のようなものがあります:

  • 仕事に集中するために一定の時間を確保する。この際、確保した時間枠にタスクの名前やToDoリストを追加しておくと、集中を保つのに役立つはずです。
  • メールやメッセージの対応時間を設定する。こうすることで、今手元にあるタスクに集中できます。
  • カレンダーを新規作成し、メモやToDoリストをイベントとして追加する。
  • カレンダーをほかの人と共有する。これにより、タスクに一緒に取り組み、締め切りまでの作業を管理することもできます。

Googleのアプリをタスク管理に活用してみよう

Googleは、タスク管理専用のアプリを提供してはいませんが、ToDoリストをきちんと管理するためのツールは数多く用意しています。

どんなタスク管理ツールがあなたにぴったりかによって、選ぶべきアプリは違ってきますが、これだけ幅広いラインナップが用意されているので、誰でも自分に合ったツールが見つかるはずです。

なかでも、Google KeepToDoリストは、ほかのアプリよりも格段にシンプルで、とっつきやすいでしょう。それに加えて、スケジュールやメールの受信トレイとの連係も抜群。

一方で、もっといろいろなカスタマイズができるツールを探しているなら、Googleスプレッドシートがベストな選択肢になる可能性が高いはずです。

それぞれを組み合わせてもいいかもしれませんね。いずれにせよ、タスク管理ができるGoogleのツールを探している人は、今回紹介したものを試してみることをおすすめします。

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Original Article: Does Google Have a Task Management Tool? by MakeUseOf