ガイドラインによると、誰でも毎週150分の運動をしたほうがいいそうです。
しかし、この運動量に怖気づいてしまう人は、新しい研究が推奨している運動量は「何もしないよりマシ」で、ウォーキングなど軽めの運動を1日11分するのもいいそうです。
11分の運動という目標の根拠は何か?
その研究には注意事項があります。11分の運動が10分の運動にはない特別な何かをもたらす、と言っているわけではありません。しかし、推奨される運動量の半分しかできなくても、おそらくメリットがあると示唆しているのです。それで、週75分の運動、1日約11分の運動なのです。
研究者は、長期間、大人数のグループ(1万人以上)を追跡調査した、大規模な研究をメタ分析しました。研究開始時に、全員に仕事以外の運動量を聞き、少なくとも3年以上の追跡調査をして、心疾患、がん、原因を問わない死亡の死者数を数えました。
当然ながら、より多く運動をしている人のほうが死者数が少なく、がんや心疾患になる確率も低かったです。これは、運動は心疾患のリスクを軽減し、一般的に健康にいいという既存の証拠と一致します。
研究者は、推奨されている週150分の運動を(文字通り)全員がやっていれば、早期死亡の16%は防げたと見積もっています。しかし、全員が半分の量、つまり週75分、1日11分の運動をやっても、早期死亡の10%は防げただろうと見積もっています。
研究者は、運動の強度を測る「MET(代謝当量)」を元に運動を評価したので、単なる時間(分数)よりも少し複雑です。
しかし、その研究結果は、既存の健康ガイドラインが規定する運動量と一致しています。
また、仕事以外の運動だけをカウントしています。運動や健康に影響を及ぼす要因はたくさんあるので、この研究ではそれを分けることはできませんでしたが、すでにわかっていることを裏付ける結果が残りました。
少しでも運動をしたほうが、何もしないより健康にいいだろうということです。
11分の散歩をするだけでいいのか?
はっきり言って、これは今にはじまったことではなく、ある研究の興味深い発見に過ぎません。昔から言われているように、どんな運動でもしないよりはマシで、一般的に運動は多くやったほうがいいです。
しかし、数字を分解してみましょう。標準的な推奨量は週150分(1日約21分)の、散歩や楽に自転車に乗るなどの軽めの運動です。
ランニングやバスケットボールなどのハードな運動をした場合は、運動した時間を倍でカウントするので、週75分の運動でいいです。
この基準を簡単に超えられる場合、目標を倍にしてもいいとガイドラインにあります。
1日11分の運動というのは、標準的な運動量の半分でも十分なメリットがある、という考え方に基づいたものです。75分の軽めの運動は、150分の運動には及ばないかもしれませんが、まったくしないよりははるかにマシです。
また、あまり歩いたり走ったりしない人は、“軽めの運動”に該当する運動の長いリストを参照してみてください。フリスビーをする、庭仕事をする、サルサを踊るなどが、軽めの運動にあたります。
Source: Healthline, BMJ