世界中で外出禁止や外出自粛が指示されたとき、多くの人たちがウォーキングやランニング、屋外での運動をしていたようです。
かく言うわたしもほぼ毎日散歩をして気分転換をはかっていました。
世界12カ国のランナー1万4000人を対象に調査
そんな中、アシックスが世界規模で「心身における影響や今後のランニング習慣などランニングに関する意識調査」を実施、コロナ禍におけるランニングの効果などを調べました。
概要は次の通りです。
調査期間:2020年4月1日〜5月31日
調査対象:定期的にエクササイズを行っている世界12カ国の男女
回答者数:1万4000人
※1週間に1回以上エクササイズを行っている18歳から64歳までの男女。
地域は、日本、中国、インド、フランス、ドイツ、イタリア、スペイン、ロシア、オーストラリア、ブラジル、イギリス、米国。
回答者は1地域1000人。イギリスおよびアメリカは2000人。
調査方法:インターネットによる調査
調査目的:ランナーのニーズの変化をより詳しく理解し、サポートすること
ランニングがメンタル面をサポート!
調査で浮き彫りになったのは、ランニングがメンタル面に与える良い影響でした。
「ランニングには精神面におけるメリットがある」という質問には、世界で65%、日本でも67%が「はい」と答えました。
「ランニングは頭をスッキリさせるのに役立った」と回答したのは、世界で81%、日本では84%。
外出自粛や在宅勤務で家にこもっているばかりだと心理的にも狭められる気がしますが、そんな時の気分転換にランニングはぴったりなのです。
また、世界で67%、日本で41%の人が「コロナ禍の現状において、問題に対処する際に運動が精神面で役立った」と回答しています。
「自由」と「コントロール」がキーワード
『スタンフォードの自分を変える教室』や最新著書『The Joy of Movement: How exercise helps us find happiness, hope, connection, and courage』がある、スタンフォード大の健康心理学者ケリー・マクゴニガル博士は調査結果に次のようなコメントを寄せています。
世の中の多くの人々が新型コロナウイルス感染症拡大下においてもランニングをしているというのは、とても自然なことだと考えます。
ランニングを行なうことで、全身を使って自分自身を「前進」させていると実感できるからです。現在のように制限の多い環境下でも、ランニングは多くの人々の直接的な身体の「自由」をもたらします。(アシックスプレスリリースより引用)
回答者はコロナ以前からエクササイズを週1回以上行なっている人たちなので、運動が心身に与える効果はもともと体感していたことでしょう。
しかし、状況は変わりコロナ禍による環境面での制限が増えました。
その状況においても、ランニングという自分がコントロールできる行動を行なうことは、おそらく以前よりも貴重に感じられ、心身両面での自由をもっと強く感じるようになったと考えられます。
コントロールできることに集中する
不確実な現状でメンタルを強く持つには、自分が影響を与えられることだけに時間やエネルギーを注ぐことがポイントです。
ランニングは自分がコントロールできることの1つ。
実際にこの調査でも、世界で79%、日本で65%の回答者が「ランニングやエクササイズなどの運動によって気分が晴れ、自分自身をコントロールできていると感じた」と答えています。
「感染が収束しても継続する」と回答した人は3/4、そして「現在実感しているエクササイズの重要性を認識しながら、新しいエクササイズルーティンを続けていきたい」人は2/3近くもいることから、ランニングによるメンタルへの好影響を維持したい人が多いことがわかります。
コロナ禍によってわたしたちの生活で多くのことがが変わってしまいました。
以前からやっているランニングなどのエクササイズを続けること、そしてそれが生活の変わらぬ部分として存在し続けることは、まだ先が不透明な新しい日常において心の拠りどころの1つになるような気がします。
Image: lzf/Shutterstock.com
Source: アシックス