最近、話題になることが増えたメタバースSNS「Bondee」。上限50人の限られた友達のみとアバターで交流できる、新しいコミュニケーションツールです。
従来のSNSとの違いやできること、ビジネスパーソンにとっての活用法などについてご紹介します。
リアルな知り合いとメタバースでつながるSNS
Bondeeの特徴は、「最大50人までしか友達になれない」「基本的に友達としてつながっている人としか交流できない」というクローズドなコミュニティづくりを前提としている点です。
TwitterやInstagramでいえば、フォロワーだけに投稿を公開する「鍵アカ」での運用に近いイメージですが、友達としてつながっているユーザー以外は、名前やプロフィールすら見ることができないのが他のSNSの鍵アカとの違い。
本当にリアルな知り合いとだけつながる使い方がメインになりそうです。
Bondeeはアバターでのコミュニケーションが基本になります。最初に、髪型や顔のパーツ、服などを選んで自分のアバターを作成します。

ホーム画面には、今何をしているのかを「ステータス」として表示できます。「仕事中」「睡眠中」などのほか、「悩み中」「うれしい」などの気持ちを選択することも可能。
さらに、テキストでステータスメッセージを追加することもできます。

ホーム画面には、自分と友達のアバターが表示されます。選択したステータスに応じた動きをしているので、お互いの状況を一目で把握できます。

メタバースSNSならではなのが、アバターをダブルタップすることで相手に呼びかけることのできる「ねぇねぇ」という機能。
「ねぇねぇ」をすると相手に通知が届き、そこからチャット画面に移動することが可能。コミュニケーションを取りたいという意志をライトに伝えることができます。

チャット画面にもお互いのアバターが表示され、表情やリアクションを変更できます。
用途としては、テキストメッセージを補完するLINEのスタンプなどに近いイメージですが、アバターの動きとして表現されることで、リアルなコミュニケーションにより近い感覚を得られます。

相手の「ステータス」を見てコミュニケーション手段を使い分け
そのほかにも、「ゆるくつながる」手段が用意されていることが特徴です。
自分の部屋である「スペース」には、家具やインテリアを配置して、独自の空間を作ることができます。

友達の部屋を訪問して、メモを残すことも可能です。先述のアバター付きチャットがリアルタイムのコミュニケーションをとりやすくするものであるのに対して、こちらは相手が後からメッセージを見ることを前提とした非同期のコミュニケーションです。
相手のステータスを見て、話しかけても問題なさそうならチャットを使い、忙しそうならメモとして残すといった使い分けもできそうです。

基本的には友達としてつながった人同士がコミュニケーションをとるための場ですが、見知らぬユーザーとつながれる可能性があるのが「航海」です。
アバターで船に乗って旅をすることができ、出会った他のユーザーに友達リクエストを送ることができます。

また、通常のSNSのように写真や動画を投稿できる機能も用意されていますが、ここには24時間以内に撮影したものしかアップできません。
「いいね」ほしさに投稿するのではなく、本当に見てもらいたい写真をリアルタイムで共有するための場という感じですね。
距離感を保った穏やかなコミュニケーションが可能
お互いのステータスを明示できることや、今話しかけていいか確認する手段が用意されていること、リアルタイムコミュニケーションのチャットと非同期コミュニケーションの「メモ」を使い分けられる点など、「一定の距離感を保ちながら一緒にいる」ことを実現するための配慮がなされたSNSという印象を受けます。
これは、Bondeeのメインターゲットである若年層のコミュニケーションのとり方も関係しているのかもしれませんが、大人のビジネスパーソンのプライベートの連絡手段としてもメリットがありそうです。
たとえばLINEにもプロフィールの下にステータスメッセージを表示できる機能はありますが、トーク画面では表示されないため見落とされてしまう場合も多く、テキストでの表示なのでやや冷たい印象に受け取られてしまう可能性もあります。
アバターを使うことで、テキストで「仕事中です」「疲れています」と表示する場合に比べて相手を拒絶するような感じを薄めることができ、かつ自分の状況ははっきり示すことができます。

また、チャット画面ではアバターの動きだけでもいろいろな意思表示ができるので、まだ文字をあまり読めない小さなお子さんとのコミュニケーションでも役立つかもしれません。
「プライベートの連絡にいつもすぐに返信できるわけではないけれど、できるだけ楽しく優しいコミュニケーションを取りたい」と考えている忙しいビジネスパーソンが、家族や親しい友人と連絡手段として使うにもよいツールになりそうです。
Source: Google Play