Microsoftが2023年2月に、Windows 11「バージョン 22H2」への更新を開始しました。このアップデートは、Microsoftが2023年に初めて行う機能追加で、内部では「モーメント2」と呼ばれています。
このモーメント2では、Windows Insiderプログラムに参加していない一般ユーザー向けの新機能が多数、登場しました。
そこで今回は、2023年2月のWindows 11最新アップデートをインストールすると使える、楽しい最新機能を9つ紹介していきましょう。
1. タスクマネージャーで検索が可能に

2023年2月のアップデート前は、タスクマネージャーに検索機能がなかったため、タスクやプロセスをすばやく見つけることができませんでした。しかし今回、タスクマネージャーのいちばん上に検索バーが追加されたので、この不便さが解消されています。
何らかの理由があって、特定のタスクやプロセスで起きていることを確認したいときは、この検索バーを使えばすぐに見つかります。タスクマネージャーを下までスクロールして探す必要は、もうありません。
この検索バーはデフォルトでオンになっているので、2023年2月アップデートを無事にインストールできれば、タスクマネージャーですぐさま、検索バーを確認できるはずです。
タスクマネージャーを開くときは、タスクバー上で右クリックし、タスクマネージャーを選択します。
タスクマネージャーについてあまり詳しくないという人は、使い方を解説したこちらの記事をお読みください。
2. タブレットのタスクバーが進化

Windows 11が搭載されたタブレット端末に、2023年2月アップデートをインストールすると、新しくなったタスクバーが目に入るはずです。アイコンが大きくなり、タッチしやすくなりました。Microsoftによると、これは「拡大」状態になっているからのようです。
タスクバーはできるだけ小さいほうがいいという場合は、「縮小」モードにも変更できます。縮小すると、バッテリー残量を示したアイコンなど、最低限のものを除き、すべてのアイコンが非表示になります。
タブレットからキーボードを取り外すと、タスクバーは自動的に「縮小」され、使える画面のスペースが広くなります。タスクバーにピン留めしてあるアプリを立ち上げたいときは、下からスワイプしてください。すると、タスクバーが「拡大」されて、アプリやアイコンが表示されます。
タスクバーの拡大・縮小モードは、タブレット端末とコンバーチブルのみに搭載された機能であることをお忘れなく。
3. タスクバーの検索機能デザインが選べる

2023年2月のアップデートでは、ついに、タスクバー検索機能のデザインを変えられるようになりました。
デザインの選択肢は、検索アイコンのみ、検索アイコンとラベル、検索ボックスの3つ。タスクバーでもっともスペースをとるのは、最後の検索ボックスです。
タスクバーの検索機能は、非表示にもできます。より詳しく知りたい方は、Windows 11のタスクバーで検索機能を使い始める方法を解説したこちらの記事をご覧ください。
4. PCの二酸化炭素排出量を削減できる

2023年2月のアップデートで、環境へのインパクトを削減できる新機能が登場しました。それが、設定アプリに追加されたエネルギーに関する推奨事項です。
この新設定を調整すれば、使っているPCのエネルギー消費を減らし、カーボンフットプリントを削減することができます。
設定アプリのエネルギーに関する推奨事項を開くと、「3分後にデバイスをスリープ状態にする」「最大エネルギー効率のための電源モードを設定する」「スクリーンセーバーをオフにする」などの推奨事項が並んでいます。
エネルギーに関する推奨事項の設定は、次の手順に沿ってください。
- キーボードでWin+Iと入力し、設定を開きます。
- システムをクリックします。
- 電源とバッテリー>エネルギーに関する推奨事項と進みます。
PCの使用中はつねに、電力をなるべく消費しないよう心がけるべきですが、パフォーマンスや生産性が低下して困らないよう、うまくバランスをとる必要もあります。
5. 「Windows Studio Effects」にタスクバーのクイック設定から瞬時にアクセス

ビデオ通話するときは、見た目も声も最高の状態にしておきたい。そんな人に欠かせないのが、「Windows Studio Effects」です。
好みに合わせてオーディオとビデオを補正できるカスタマイズ機能が多数そろっています。
2023年2月アップデートをインストールすると、タスクバーのクイック設定から手早く便利にアクセスし、背景のぼかしやアイコンタクト、自動フレーミングなどを補正できるようになります。
6. ウィジェットがさらに充実
2023年2月のアップデートから、サードパーティ製ウィジェットのサポートもはじまりました。
したがって、Windows 11のウィジェットボードで、米Metaの「Messenger」や、Spotifyのウィジェットが使えるようになります。
さらに、Windows 11搭載PCとスマートフォンやタブレットをリンクさせる「Phone Link」のウィジェットも追加されました。スマートフォンに届いた通知をひと目で確認できるので、わざわざPCでアプリを開く必要はありません。
今後の「モーメント」で、さらに多くの純正ウィジェットやサードパーティ製ウィジェットが使えるようになることを祈りましょう。
7. ウィジェットパネルを全画面表示できる

2023年2月のアップデート以降は、ウィジェットパネルのサイズを変更して、PC画面いっぱいに表示できるようになります。
右上のユーザープロフィール写真すぐ横にある矢印型の拡大アイコンをクリックすると、ウィジェットパネルが最大に。
ウィジェットパネルの拡大・縮小について注意しておきたいのは、Windows 11を閉じたときに、ウィジェットパネルのサイズが記憶される点です。つまり、Windows 11を閉じる直前にウィジェットパネルが全画面表示になっていると、次にWindows 11を立ち上げたときにも、全画面表示になります。
Windows 11のウィジェットについて詳しく知りたい方は、こちらの記事をご覧ください。
8.画面録画機能「Snipping Tool」が新登場

2023年2月のアップデートが公開されるまでは、Windows 11の画面を動画で録画したいとき、「OBS Studio」などのサードパーティ製ツールを使わざるを得ませんでした。でもこれからは、最新機能「Snipping Tool」でも、PC画面が録画できます。
録画を開始する前には、まず、録画したい画面の範囲を指定しましょう。録画の停止や再開も自由自在です。ただし、Snipping Toolは画面上の動きのみを録画し、音声は記録されません。
Snipping Toolを立ち上げるときは、タスクバーのスタートボタンをクリックして「Snipping Tool」と入力し、Enterキーを押してください。画面録画をスタートさせるときは、ビデオカメラのアイコンをクリックし、+新規をクリックします。
9. メモ帳にタブ機能

メモ帳にも、タブ機能付きインターフェースが追加されました。
これで、ファイルエクスプローラーのように、ひとつのメモ帳ウィンドウで複数のフォルダやディレクトリを開けるようになります。おかげで、フォルダやディレクトリをスムーズに切り替えられます。
2023年2月のアップグレードをインストールしても、メモ帳にタブ機能が追加されていない場合は、Microsoft Storeで、メモ帳アプリの最新版をダウンロードしてください。
2023年2月のアップグレードに追加されたその他の機能
Microsoftは、「クイックアシスト」のデザインを一新したほか、音声アクセス機能も進化させています。
また、ビジネス向け機能となりますが、「Azure Active Directory」(AAD)に登録しているデバイスでは、AI(人工知能)が、業務に関連したファイルを「スタート」画面で表示してくれるようになりました。
2023年2月のアップデートには、iOSデバイス向け「Phone Link for iOS」のプレビュー版も含まれています。
ちなみに、Windows 11のタスクバー検索機能向けに、AIを搭載した検索エンジンBingのプレビュー版も発表されていましたが、そのウェイトリストは、数日後にひそかに削除されました。
アップデートで、生産性が広く向上
これまでご紹介してきた、Windows 11の2023年2月アップデートで使えるようになった機能のおかげで、PCは電力効率が向上し、カスタマイズの幅も広がりますから、生産性も上がります。
おまけに、Insiderプログラム向けリリースではないので、紹介した機能はどんなユーザーでも利用できるはずです。
Image: MakeUseOf
Original Article: The 9 Best Features in the Windows 11 February 2023 Update by MakeUseOf