3月8日は、国際女性デー。今年のテーマは、「ジェンダー平等のためのイノベーションとテクノロジー」なのだそうです。

なぜこのテーマが選ばれたのか

テクノロジー分野は、近年、VRやAI、メタバースなど成長分野として位置づけられていますが、私たちの生活を劇的に変える可能性を秘めた分野でもあります。

特に、この新しいテクノロジーの構築時期に、年齢や性別、人種など多様な視点が入ったほうが、創造的で、ジェンダー平等を促進するイノベーションになるというのは想像できますよね。

しかしそれだけではなく、世界中を見渡すと、ジェンダー差別によって、テクノロジーへのアクセスが制限され、不平等が広がっているという現実もあります。包括的なデジタル教育は非常に重要なテーマでもあります。

以前、ライフハッカー・ジャパンでも紹介したGoogle・ピチャイCEOも、“どこで育ったかも関係なく情報へのアクセス権が持てる”ような世界を作ることを公言しています。これは、Googleのミッション「世界中の人に情報へのアクセスを提供する」とも被ります。

このように、目に見えない壁を壊すために意識的に活動している人たちや企業はありますが、それでもまだ世の中に多いとは言えないでしょう。

世界中の人たちが、ジェンダーや場所に問わられず、テクノロジーにアクセスできる日が来てほしいと切実に思います。

「AIで世界を変える」Google・ピチャイCEOのモチベーションが枯渇しない理由 | ライフハッカー・ジャパン

「AIで世界を変える」Google・ピチャイCEOのモチベーションが枯渇しない理由 | ライフハッカー・ジャパン

アメリカで増える女性CEO、その理由は?

世界は確実に変化してきていますが、数値で見るとその動きが顕著です。たとえば、コンサルティング会社Spencer Stuartのリサーチによると、S&P500企業のCEOの平均年齢は、55.9歳だった2021年から、2022年には53.8 歳に低下しています。

変化の激しい時代に経験豊富な60歳以上のCEOを求める一方、イノベーションを期待して若いCEOに託すという動きが出てきているのです。

さらにInc.によると、女性のCEOが増えていることがわかっています。

スペンサー・スチュアートのレポートによると、2022年に新たに就任したCEOのうち13%が女性であり、2021年の6%から大幅に増加しています。2023年1月には、フォーチュン500社の中で女性がトップに就いた企業が10%以上に達し、数十年にわたるリストの歴史で初めてのこととなりました。

この代表者の割合はまだ不釣り合いなままですが、最近のデータはいい方向へ動いていることを示しています。

ただこれは、「性別で選ばれた」という意味ではなく、潜在能力の高いリーダーを選ぶ方向にシフトしているからだと言います。世界的な変化に乗り遅れずに、日本も追随していく必要があるでしょう。


明日3月8日は国際女性デー。ライフハッカー・ジャパンでも、男女の働き方や現状について考える週にしたいと思います。順次記事を出していきますので、今後のワークスタイルについて、一緒に考えてみましょう。

Source: Inc., Spencer Stuart