8月7日は、Black Women's Equal Pay Day(黒人女性の同一賃金を求める日)でした。
この日、米メディア「Refinery29」は、3人の女性がどうやって自分の賃金が不当に低いことを知ったか、そしてどんな行動を起こしたかについて詳しくレポートしていたのです。
給料交渉のコツ
この記事には、自分の価値を正しく理解し、昇給を求めるための優れたアドバイスがたくさん載っていますが(企業は従業員同士が給料について話し合うことを禁止できないなど)、中でもRefinery29のチーフエコノミストNela Richardson氏の次のアドバイスは特に重要だと思います。
単純に「給料を10000円上げてほしい」と言うだけではいけません。
「給料を10000円上げてほしい。なぜなら次の6つの理由で私にはその価値があるからです」と説明してください。
あなたの価値を定量化することができれば、意思決定者もその要求を受け入れやすくなります。
つまり、「あなたがどうしてその職務にふさわしいのか」「あなたが企業に提供できる、ほかの人にはない価値は何か」についてじっくり考えようということです。
「付加価値リスト」を常に更新
そしてその作業を、ジョブオファーを受け取ったり、年に1度の業績評価が迫ってからするのではなく、今すぐはじめるようにします。
今は積極的に求職活動はしていないという人でも同じです。
「自分はどうやって付加価値を提供するのか」「なぜ自分は不可欠な人材と言えるのか」をよく考えてください。そして、思いついたことを書き出すようにします。
また、勤務中にその事例となるような場面に出会ったら、その都度リストに加えるのです。そうすれば、いざという時に、何を言えばいいか悩まなくて済むし、昇給を求める勇気も湧いてくることでしょう。なので、今すぐはじめてみてください。
転職・就職前に注意すべきこと
Richardson氏はこのほかにも、ジョブオファーを受け入れる前に、その企業で自分はどのようにステップアップしていくことができるかを明確にするようにとアドバイスしています。
初任給が満足できる金額だったとしても、キャリアアップの道が見えないとしたら、将来が明るいと言えるでしょうか? 同氏は次のように述べていました。
面接の最後の5分間で、こう尋ねてみてください。
昇進制度はどのようになっていますか? 一般的なキャリアステップは? 3年後、4年後、御社において私はどのような立場になっていると思われますか? 他社と比べてどう違いますか?
良い企業なら、社員がキャリアアップを望んでいることに歓迎の意を示してくれるはずです。ですので、これらの質問はまったく正当なものであります。
自己の成長が期待できない(給料、役職、責任などにおける)としても、その企業で働きたいですか?
少し考えれば、自分にはそれ以上の価値があることに気づくはずです。
──2018年8月21日の記事を再編集のうえ、再掲しています。
訳:伊藤貴之/Source: Refinery29