就職面接は、双方向のやりとりです。

面接官は、あなた自身とあなたのスキルに探りを入れます。あなたはあなたで、その会社が本当に自分に合っているのかどうか、分析するでしょう。面接中の質問は、その会社の文化に対するあなたの理解を深めると同時に、合否のカギも握っています。

求職サイト「Circular Board」のレポートによれば、企業の47%が自社についての知識が乏しいと見受けられる志願者は採用しないとのことです。

面接中に質問を投げかけることで、あなたがその会社のことをきちんと下調べし、そしてさらに知りたいと考えていることをアピールできるのです。

そこで大切になってくるのが、「何を聞くか」です。あなたの質問レベルが高ければ、面接で優位に立てるかもしれません。そこで今回は、3つのコツをご紹介します。

1. 業務内容について具体的な質問をする

キャリアマッチングサイト「Chegg」は、これから面接を受ける人たちに対して、きちんと予習して、どんな質問をするか作戦を立てておくことを推奨しています。そして、次のようにアドバイスします。

その会社のサイトをちょっと見るだけで、誰にでも答えられるような質問はやめておきましょう

具体性を欠く質問は、面接に悪影響を及ぼしかねません。努力する気がないように見えてしまうかもしれません。

そのような質問は避け、そのポジションの詳細について突っ込んで聞きましょう。たとえば、「このポジションの平均的な1日は、どのようなものか?」といった質問です。

このような質問をすれば、あなたがその仕事の細かいところにまで関心があることを面接官にアピールできます。あなた自身も、そのポジションの人に何が求められているかについて、より深く理解できます。

ケロッグ経営大学院のキャリア・マネジメント・センターでディレクターを務めるLiza Kirkpatrick氏は、「CNBC」に寄稿した記事の中で、入社後90日間のことについて具体的に質問すべきと述べています。

最初の90日間に待ち受けている最大の課題はどんなことか? 仕事の成果はどのように査定されるのか?」といったことです。

課題や成果の査定法について尋ねることにより、その会社が期待しているものが明確になるだけでなく、あなたの熱意も相手に示せます。

また、そうした責任や「会社からの期待」は、その仕事が自分に本当に合っているのかどうかを判断する材料にもなります。

2. 企業文化について尋ねる

最近は、内部告発するコールアウト・カルチャーの台頭により、職場環境の問題点が浮き彫りになり、従業員や企業の行動に対する説明責任が要求されるようになりました。

そして、こうしたムーブメントは反人種差別のイニシアチブのほか、ダイバーシティーやインクルージョンに向けた企業の動きにつながりました。だからといって、あなたが志望している会社がこうした価値観を本当に重視しているとは限りません。

こうした問題に、その会社はどう取り組んでいるのか? それについて聞くことを怖がらないでください。

私は以前、黒人女性への待遇が疑問視されている企業の面接を受けました。そして、この状況にどう対処してきたのか、従業員間の公平を推進するためにどんな制度を敷いているのか、ていねいに尋ねました。

面接官は、私の質問に感謝の意を示してくれました。そして、会社が行なってきた改革についてオープンに話し、会社の新しい方向性について、面接官それぞれの個人的な体験から得た知見も含めて話してくれました。

このような質問は、会社が従業員をどれくらい尊重しているか、ダイバーシティーやインクルージョンの実現にどう取り組んでいるかを知るうえで、とても重要です。

企業文化は、パンデミックに起因するインフラの変化とも関係しています。多くの企業は、働き方改革を余儀なくされました。通勤して出社する形式をやめて完全リモートへ移行した企業もあれば、その2つを組み合わせている企業もあります。

コロナ禍によるさまざまな障害に、その会社はどう対処してきたのか? (面接官も含めた)従業員たちは、どのような影響を受けてきたのか?

こうしたことについて尋ねてみましょう。そうすれば、従業員に対する配慮や経営陣の柔軟さといった面におけるその会社の傾向をつかめるはずです。

また、面接官にとっても、自身を省みて、同僚になるかもしれないあなたと率直に話す機会になります。

3. 見込みを聞く

面接を終える前に、あなたのスキルセット(知識や技能)に関する質問も行なってみましょう。あなたがその会社にどんな貢献ができると思うか、面接官に尋ねてみるのです。

そういった質問をするのは、なかなか気が進まないでしょう。あなたが採用される見込みはどのくらいなのかを聞いているようなものですから。

Kirkpatrick氏は、遠慮なく質問してみることをすすめています。たとえば、「私の経歴のなかに、採用をためらわせるような要素は何かありますか?」と聞いてみましょう。

Kirkpatrick氏は次のように述べています。

採用責任者は、志願者がこうした質問をすることを評価します。それが、その人の自己認識の感覚を示しているからです。

こうした質問をすることで、あなたは自分の短所を認識すると同時に、スキル磨きに余念がない人物だとアピールできるのです。

こういう直接的なアプローチは性に合わなくて…という人には、キャリアコーチングサイト「The Muse」が別の方法をすすめています。

この質問を、もっと和らげた表現にしてみましょう。たとえば、「私の経歴や特性のうち、もっと詳しく説明したら役に立ちそうなものは、ほかに何かありますか?」といったような。

大切なのは、自信を持つことです。その会社があなたを面接しているのと同じように、あなたもまたその会社を面接しているということを忘れないでください。

──2021年3月16日公開記事を再編集して再掲しています。

 面接で「何か質問は?」と聞かれたら... 合否を左右する究極の質問5選 | ライフハッカー・ジャパン

 面接で「何か質問は?」と聞かれたら... 合否を左右する究極の質問5選 | ライフハッカー・ジャパン

「前の会社をクビになった」を転職先の面接でどう説明する? 専門家が答えるベストアンサー | ライフハッカー・ジャパン

「前の会社をクビになった」を転職先の面接でどう説明する? 専門家が答えるベストアンサー | ライフハッカー・ジャパン

Source: TheCircularBoard, LinkedIn, CNBC, The Atlantic, The New York Times, Harvard Business Review, The Muse