転職したはいいけど、新しい職場が好きになれない。
そんな時、すぐにやめますか? それとも耐えるべき?
答えはもちろん、「場合による」です。しかし、一刻も早く離れたほうがいいブラックな職場なら、すぐに去りましょう。
でも、お金が必要で、ジョブホッパーと思われたくなくて、次にもっとひどい職場に当たらずに済むようにしたいのであれば、今の職場に残って時間を稼ぐしかなさそうです。
少しだけ、我慢してみては?
The Financial Dietにおいて、Bree Rody-Manthaさんが、転職後3日で新しい職場がイヤになった時の顛末を語っています。
こんなところにいちゃいけないと思いました。
でも、どうする? 奨学金返済もあり、薄給で2年間働いただけでは、セーフティーネットと呼べるものはありません。
このまま次の当てもなく辞めてしまえば、路頭に迷うことは目に見えています。でも、会計士でもなければエンジニアでもない。
英文科卒で、地方誌で2年間のバイト経験があるだけの私です。
彼女は7カ月間その会社に勤めながら、スキルアップと人脈づくりに励みました。
その間、嫌いな仕事でも決して手は抜かず、ベストを尽くしたそうです。
そのうちに仕事がうまく行くようになり、もっと自分に合ったポジションが見つかりました。
新しいポジションに就いて、仕事の内容は大変だったけど、何カ月かぶりにほっとしたのを覚えています。バックアップを見つけるために必死で過ごしていた日々が、ようやく終わりを告げたのです。
2つの時間を見つけよう
彼女のような動きをするにしても、次のキャリアに向けて毎日必死でがんばる必要はありません。
キャリアの悩みや転職に関する情報サイトCaptain Awkwardでは、「新しい仕事を見つける」ための時間と「今の生活を楽しむ方法を見つける」ための時間の両方を確保しておくことを推奨しています。
最優先事項:1週間のうちに、今後のキャリアのための4時間と、生活を楽しむための4時間を確保しましょう。
分散して毎日少しずつでも、一気に4時間でも構いません。いずれにしても、どちらも絶対に必要な、神聖なる時間です。取らないという選択肢はありません。
楽しむ時間をしっかり確保しておくことが、次の転職に向けていい方向に働くのです。過去の記事でも紹介したように、何ごとであれ、1つのことに集中しすぎるのはよくありません。
次の転職先で重視すべきことは?
ところで、次はどんな仕事を探せばいいのでしょう。
Ask a ManagerのAlison Greenさんの記事「the myth of the dream job」(夢の仕事という幻想)によると、会社の業種で探すよりも、仕事の負荷、職場の雰囲気、チームやボスを重視したほうが大好きな仕事に巡り合えるといいます。
「夢の仕事」と聞くと、仕事の種類や会社の評判を想像する人が多いでしょう。
でも、あなたをワクワクさせていたそれらの幻想は、最悪の上司、ブラックな企業文化、想像を絶する仕事量など、あらゆる要素によって破壊され、いつの間にか毎日の恐怖に変わることだってあります。
「在職期間が短いと履歴書に傷がつく」は本当?
転職後すぐに辞めてしまうのは次の転職に悪影響なのでは? という疑問に関しては、やはりAlison Greenさんのアドバイスが参考になります。
はっきり言って、在職期間が短くても、1回だけならたいした問題ではありません(複数回でも、インターンシップや契約社員など、もともと短期雇用が前提であれば問題ありません)。
短期雇用が前提でないのに何度も転職を繰り返しているような場合は、ジョブホッピングが問題になります。
ここで厄介なのが、次の仕事も気に入らなかった場合、八方ふさがりになってしまうこと。次もすぐに辞めることになると、最初から続ける意思がない人だと思われてしまうから。
ですから、今の職場を短期間で辞めるのであれば、次の仕事はできるだけ入念に調べて、長くいられると確信することが大切です。
つまり、「本当に好きになれる仕事を見つけるまでは辞めるな」ということ。
さもないと、次の仕事もすぐに嫌になってしまうでしょう。
──2019年5月22日の記事を再編集のうえ、再掲しています。
訳:堀込泰三/Source: The Financial Diet(1, 2), Captain Awkward(1, 2, 3), Ask a Manager, Slate, The Cut